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アラビア書道とその周辺

アラビア書道とその周辺

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2007.06.11
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カテゴリ:催し物
6月10日のもじもじカフェでは多くの質問があったのですが、大きく分けて、アラビア語そのものに就いての質問とアラビア書道に就いての質問とに分かれました。その中で面白かったものをいくつかピックアップしてみました。()内は私の回答です。

・アラビア書道で、日本の「へのへのもへじ」にあたるような、戯画的なものはありますか?
(文を梨、人、ライオンのような形に見えるようにデザインすることはありますが、アルファベットで顔のような形にするのはあるのかどうか知りません。)

・アラビア語は右から左へ書きますが、左利きの人が多かったからという理由だからでしょうか?
(よくわかりませんが、昔は右から左に書く言語があったのは特別なことではなかったようです。文字の変化、筆記用具の変化などにより書き方も変わってきたのではないでしょうか)

・イスラム教徒でなくても、作品が優れていれば評価されるのでしょうか?
(トルコのイスタンブールで行われるアラビア書道コンテストの応募資格に宗教を記載する必要は特にありません。イスラム教徒でない方も入賞しています。)

・アラビアン・ナイトには「どこそこの王女は5つの書体で手紙を書くことができる」というような表現が良く出て来て、アラビア書道は必須教養のひとつだったような印象がありますが、現代の専門家の手になるデザイン性の強いアラビア書道とは違うものだったのでしょうか?
(アラビアン・ナイトの物語はペルシア、インド、アラブのいろいろな小話を集めたようなものだったので、時代背景やどこの地域の話が分かりにくいのですが、書道はかなり教養的要素が高いものだったので、その王女が嗜んでいた可能性はあります。アラビア書道も少しずつ変化しているので、同じ書体でも現代のものとはかなり異なった形ものもありますが、余り変化のしていないものもあります。)

色々な質問を受けていて、意外に気が付かなかったのは、中東では普段でも葦や竹の筆で紙に書いているのでしょうかという質問があったことです。もちろん、現在は一般の生活では、鉛筆やボールペンが普通に使われており、葦や竹の筆が使われることはありません。アラビア書道は、日本書道と同様、一種芸術の分野に属していて、一部の書道家と書道家を目指す人だけがお稽古しています。

このような質問が出てくるのは、中東のニュースで日本に入ってくるのは、戦争の話か石油の話あるいは観光地の話ばかりであり、一般市民の生活というのが、ほとんど紹介されていないことから来るのだと思います。そういう意味で、書道を通じて、JACA設立の趣旨にもあるように、書道の背景にあるアラブ文化、イスラム文化も色々知ってもらえればと思っています。





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最終更新日  2007.06.12 09:38:46
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