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事故。 量販店で新品を眺めている分にはまず起こらないのだが、どうにも古物商には事故を誘発する要因が非常に多いような気がする。 メガテン風に言うならば満月時に合体事故率が上がるようなものなので(たとえが悪すぎです)出費は大差なかったりして採算が合ってしまったような気分になるからなお悪い。 そもそもである。 167MT用に50mmと135mmの溝を埋めるようなレンズを探していた筈なのである。 懐具合と性能を相談した結果、Sonnar85/2.8を買う事にして、そのつもりでカメラ屋に行った訳なのだが、、 ![]() ……なんというかアレである。 Sonnarというところは同じなのだが、そもそもF=1:2/5cmである。 しかも本体も付属している。 (注:本体の方が高価です) 本当に何がいけなかったんだろうなぁ、、と思いながらも損した気分はどこにもなく、一刻も早くフィルムを現像すべく、兎角シャッターを切ったと記憶している。 ![]() Contax IIa, Sonnar 5cm/2(戦前), DNP CENTURIA 100 まあ、アレである。 無理して戦前のレンズを選んだので、前玉がキズだらけで激しくフレアが出る。 戦後の玉ならば比較的綺麗な玉もあったのだが、どうしても沈胴式のレンズが欲しくて、つい古い方を選んでしまった。 近いうちに一般撮影用として戦後のコーティングレンズでも1つ買っておこうかとも思うが、どうにもこの沈胴式の古くさくて持ち運びに困らない戦前レンズに慣れてしまうと、これ以上かさばるレンズに変えようという気が起こらなくなってしまう。 どうでも良い話、このレンズにはモノクロが良く似合うなぁと思う。 フィルムも最近の綺麗なヤツじゃなくて、粒子ザラザラの力強いフィルムが。
![]() 167MT, Planar 50mm/1.4(AE), Fuji ACAROS フィルムスキャナを使わずに、プリントした印画紙をスキャンする方法に変えてみた。 多分、スキャン後に調整するのと画像としては大差ないのだと思うのだが、こちらの方がより「自分の写真」という感じがして安心する。 ネガはプリント次第で様々な表情を見せてくれるから退屈しない。 一瞬の勝負となる撮影時とは対照的に、プリントは時間から解放される。 撮影で捕らえた瞬間を暗室の薄明かりの中でもう一度解放する。 そして印画紙の上の濃淡として恒久へ昇華させる事が写真の原点なのだろうと思う。
デジカメ離れが激しい今日この頃ですが、それでも先週末のK20Dの「体感&トークライブ」とやらを覗いてきたんですよ。 Webの説明じゃイマイチ良いのか悪いのか判断出来ないので、せめてカタログだけでも貰ってこようかと。 あんまり時間も無かったので、トークライブもトライコーナーも無視して、会場内の写真だけ見て帰ろうかと思ってた訳なのですが…… いや、ペンタックスの人って本当にフィルム好きですね。 たまたまフィルムカメラを提げていたのを目敏く発見した方がさりげなく近寄ってきたのです。 (PENTAXのカメラを持って行かなかったのはある意味失策) 曰く、フィルムユーザーから見てK20Dのモノクロモードはどうか?というような話で、天野は無駄に褒めるのを嫌うので、率直に「撮影からプリントまで本当に丁寧に行ったプリントとは比較してはいけないが、デジタルの手軽さでここまで出るならば充分選択肢に入りますね」と少々厳しめのコメントを残したところ、どういう訳か話が弾んでしまった訳で。 恐らく、開発陣は35mmフィルムにはまだ追いついていない領域がある事を認めているのでしょう。 (まあ、トータルではデジタルの方が強いのは確かなんですが) 不思議なことに、フィルムカメラから撤退したにも関わらず彼らのベースはフィルムなんですね。 今回のラチチュード(K20D/K200Dはラチチュードを無理矢理広げるモードが付いている)は、フィルムに圧倒的に劣っている部分を何とか補おうという現れかなぁと邪推したり。 そのうちレンズの話になって、スターレンズ、FAリミ、DAリミのコンセプトだとかを聞けました。 天野が43リミが好きという話をすると 「あのレンズは凄く『変』なレンズなんですよねー」 とあるいみ凄い発言が。 43リミは乱暴に言えばコントラストが低めに出るように設計されている。 そのため、快晴や夜景などのハイコントラストな場面でも調子が飛ばない事で天野は愛用している事を伝えると、ちょっと嬉しそうでした。 (コントラストの出るレンズでは特に暗部が潰れてしまって全然駄目だったりもする) やっぱりフィルム時代は良かったなぁ、とデジカメの展示会場で実感しているのが皮肉というか何というか。 ……ああ。で、肝心のK20Dはと言えば、かなり特殊なカメラとも言えそうです。 天野の評価では、「対デジタルは苦手だが出力は得意、ただしRAW現像必須」 という感じです。 正直、ディスプレイで見る限りではK100Dが最も綺麗です。(K10Dよりも!) 特にK20Dはピクセル等倍では破綻してるようにすら見えます。 ところが、大伸ばししたパネルを見る限りではディスプレイで見たようなアラが目立ちません。 (さすがにデジタル臭さは消せなかったようですが……) かなり用途を限定するカメラだなぁ、というのが正直な感想です。 あ、ベース感度(ISO100)では微妙な感じではありますが、感度を上げていっても画像の劣化が少ないので、ISO800以上では歴代機を圧倒しています。ISO3200あたりまでは何だかんだ言って使えそうな感じですね。 特にここはK10D/K200Dが苦手な分野なので、イメージセンサ供給元の変更は大英断だったと思いたい。(まだその恩恵は充分に発揮できていないようですが) 因みにサムスンのCMOSですが、マイクロレンズの設計を若干ミスっているんじゃ?とも勘ぐってしまいます。 近傍の画素に光が漏れてしまっているような…… ノイズ処理に関しては結構優秀なんですけどねぇ…… 新年早々厳しいことを言うようですが、今年のPENTAXは雌伏の時と見て来年以降の開花を心待ちにしていようと思う訳です。特にサムスンのCMOS。
Contax Gシリーズはレンズの本数が少ない。 ・Hologon 16mm/8 ・Biogon 21mm/2.8 ・Biogon 28mm/2.8 ・Planar 35mm/2 ・Planar 45mm/2 ・Sonnar 90mm/2.8 ・Vario-Sonnar 35-70mm/3.5-5.6 の7本だが、Vario-Sonnarは出回っていないし意味がないので(暴言)実質6本としよう。 レンズ名をフルネームで表記すると少々長いので、短縮するのはどこのマウントでも共通だろうが、Gマウントにおいては焦点距離が同じレンズが無いので非常にわかりやすい。 ぶっちゃけ「35mm」みたいに焦点距離だけでも良いのだが、構成名の頭文字と焦点2桁の3文字だけで表記されることが多いように思う。 「B28」だとか「P45」という具合である。 前振りが長ったらしくなってしまったが、その「P45」なのである。 数あるPlanarレンズの中でも、最も安価で(2万円でお釣りが返ってくる)取引されていながら、その実愛用者からの評価はすこぶる高い。 特徴としては ・豊かな階調表現 ・なだらかなボケ味 ・程良いコントラストによる立体感 ……うーん。他のPlanarと褒め言葉が変わらないなぁ…… まあ要するに、至って正当なPlanarなのである。 それどころか、レンズ構成はありがちな「変形Planar」ではなくて、4群6枚対称型の正真正銘のPlanar構成と(発売は95年だった事を考えると)何とも風変わりなレンズである。 さもすれば、クラシカルなPlanarの復刻?とも思ってしまうようなスペックであるにもかかわらず、これがまたすこぶる良い描写をするのである。 ![]() CONTAX G1, Planar 45mm/2, Kodak ELITE CHROME 100 とにかく、小細工なしで良い質感に仕上がってくれる。 フィルムチェック中に「あれ?もしかして写真上手くなった?」と錯覚してしまうが、本当に錯覚である。 (同日に撮影したY/Cのフィルムはいつも通りの仕上がり) 以前はZeissレンズについて回るキーワードの「立体感」「ボケ味」「空気感」というのが、実感が無かったのだが、P45はそれらをはっきりと認識させてくれた。 ![]() CONTAX G1, Planar 45mm/2, Kodak ELITE CHROME 100 恐らくは、人間の認識や記憶に残るイメージに近い質感になるよう設計されているのだろう。 「光学的」な理想レンズを追い求めた日本のレンズ設計とは方向性が違うのだなぁ、とつくづく思う。 (無論、そういうレンズも必要なんだけども) P45は素晴らしいレンズだと思う。 素晴らしいとは思うが、本人の力量を超えてレンズが勝手に芸術してしまっているような恐怖もある。 このレンズを「頼れるパートナー」とするのか「レンズに撮らされているだけ」になるのかは、偏に撮影者の心持ち次第なのだろう。 CONTAX Gはコンセプトからして非常に気軽なカメラである。 その気軽さの裏側への畏怖を忘れたとき、僕はこのカメラに飲まれてしまうのだろう。 ―カメラは正しく「刃」なのだ。
Y/Cの50mm/1.4レンズと言えば何と言ってもZeiss設計のPlanar50mm/1.4が有名だが、陰でこっそりML50mm/1.4というヤシカ設計陣によるレンズも販売していたようだ。 工場はどちらもヤシカで、レンズ構成も変形ダブルガウス型と一見差がないようにも見える(実は絞り羽枚数が違ったりする)のだが、いざ撮影してみると画質は別方向を向いていて非常に興味深い。 ![]() 167MT, Planar 50mm/1.4(AE), Kodak ELITE CHROME 100 Planarはコントラスト重視で、シャープネスよりはボケの質感を重視している傾向が強い。 カラーバランスは、やや暖色系。 ![]() 167MT, ML 50mm/1.4, Kodak ELITE CHROME 100 一方のYashicaMLは解像度に優れ、シャープネスが高い。(ニッコールほどではないが) カラーバランスは、寒色系。 どちらのレンズも一長一短ではあるが、その日の気分でレンズを変えても面白い。 因みにYachicaMLはその特性から予想できる通り、金属などの無機質の描写に優れている。 ![]() 167MT, ML 50mm/1.4, Kodak ELITE CHROME 100 ただし、ボケが固めでどうにも画面全体としてのまとまりに欠けるような気もするので、背景には気を遣う必要がある。 開放から性能を発揮するレンズではあるが、ボケの性質から若干絞った方が良いケースが多い気がする。 逆にPlanarは積極的に開けていくと面白い。 ボケが綺麗なだけに、過剰に絞ってしまうのはどうにも勿体ない気分になってしまう。 敢えて苦言を呈するならば、絞りの形状にもう少し気を遣って欲しかった。 (円形とは言わないが、せめて鋸状は回避すべきだった) さすがに京セラ時代のMM世代レンズでは絞り形状も再設計されたらしく、多くのレンズで絞り形状が改善されたらしいのだが、、 なんにせよ、選択肢があるという事は趣味人としては嬉しい限りである。 |一覧| |