平成20年12月4日(木)08100
金光教荻窪教会 教会長
1、安定志向からチャレンジへ
大人はそれまでの人生において、既に価値観が形成されて、変わるのが難しいと考えられている。
しかし現代のように移動性の高い社会においては、社会がどんどん変化するので、大人も変わらなければならない。今の若者にみえる安定志向も、過ぎると社会全体が活力を失い閉鎖的な社会に陥る危険性がある。
価値観の衝突を避けて、予定調和的になんとなく表面的にうまくやっていこうとする従来のあり方は、もはや通用しない。
自分が正しいと思うひとつの規範に頼っていると、周りの人の状況も見えてきません。新たなもの、異質なものに挑戦する姿勢が必要なのです。
挑戦すると自分自身がわかり、自分とは違った規範をもつ人にも気がつく。他人への尊重が思いやりにつながる。
2、おかげ様の心
人に助けられると、おかげ様でと感謝する心。恩返ししたい。人さまのためになにか役に立ちたい。人を謙虚にして他人自分の命を尊重する。
3、楽なのが好き
脳は基本、楽なのが好きだから、いろいろ考えても堂々巡りになって、考えが煮詰まってしまう。
そんなときには自分だけでなく、考えを人に聞いたり話し合ったりもしても、いつものような話にしかならない場合が多い。発想が固まっているので、それを違った視点で見るには、いったんとんでもなくジャンプする、しがらみから離れてみる、できないことから考えてみる、面白がって進めてみることが大事である。
面白がっているとその波動は必ず移る。否定したくても言葉を飲み込んで話を転がす。
駒が面白がって転がれば瓢箪からでてくる。
4、人を喰った人間
『人=情報』を食べて生きている
人は自分の知らない情報を沢山持っている。彼らに話をきくとあっという間に『にわかスペシャリスト』になれるくらい面白い。
広く浅く知るとどこでもだれかとはなしても、話についていける、さらに突っ込んだ話をしてくれたりするのである。
人に会うと、きっかけがつかめるのである。
5、切り口
発想の豊かな人は、ひとつのものを見て、深く考え込んだり、逆にほかによけいなことをたくさん連想したり妄想したりする。
この集中と拡散が自由自在に動くとき、脳はたくさんのアイディアを探している。いつも違う切り口をさがしている。違った見方で見る、ユニークな着眼点をさがすのだ。
完成して仕事が終わったものは、所詮、過去の栄光、遺物にすぎず、ご破算にして頭の中を初期化して気持ちを入れ替えることが必要である。 過去の栄光に囚われる人は、結局前には進んではいけないのである。
過去に売れたりした栄光の時がある人ほど、過去に囚われ、過去のような力は発揮できないのである。
煮詰まったり飽和したりする前に、どんどん捨てて頭の中をリセットする気持ち、気持ちの切り替えが肝要である。
6、私利私欲を捨てた生きざま。
今は一国の総理大臣が簡単に職を投げ出し、実業家や経営者はあくなき利益搾取、政官民が無責任に私利私欲に走る。
あの明治時代でも志無き人の中に一握りの異才をはなつ謎の人物がいた。
わずらい、きっと生じ事必ず敗れるものだから、正道を踏み至誠を推し、一事の詐謀用うるべからず。陰謀、詐術など今で云う、粉飾決算、産地偽装等をもっとも嫌った。
行動哲学は、儒教、敬天愛人 (天は神仏や自然の摂理、真の知恵、徳の世界に向き合う)。地位や名誉、カネに関心を示さなかったようだ。
7、長生きのコツ
三食しっかり食べる
後ろを振り返ってくよくよしない
色気を失わない
長生きは、食欲性欲、群れて生き集団欲をみたしストレスを楽しむことである。老いても『竜宮の色が流れる』心には若さを持ち続けることである
8、消費の暴走
果てしない消費への暴走を減速していくには、欲望を転化していくことである。
果てしない加速とゼロサムゲームの果てにバブルは弾け、創る喜びを通した減速が必要になっていくのである。