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あま野球日記@大学野球

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2012.03.17
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カテゴリ:プロ野球

■巨人軍の契約金超過問題が話題になっている。この事件の詳細は省略するけれど、
ボクは2つのことを感じている。

一つ目は「なぜ、今さら、こんなことをスクープと称して朝日新聞が報道するのか」ということ。朝日が用意している”落とし所”は何なのか、それがボクにはわからない。二つ目は、この事件は巨人軍の、これまでの歴史の延長線上にあるということ。


■まず一つ目。
誤解のないように言っておくと、もちろんボクは「ルール違反はいけない」という立場ではある。ただ契約金超過など球界では公然の秘密だったろうし、ボクのような一般のファンだって薄々感じていたことだ。

なのに何故、今さら? と思う。だから余計に、朝日が用意する”落とし所”が気になる。結果として、仮りに巨人軍フロント(桃井某など)を引責辞任に追い込んだところで、あまりに瑣末過ぎて、朝日には面白くもおかしくもないはず。

では純粋に球界の清浄化を願うものか。ただ、これまでの一場靖弘那須野巧の事件以降、自由枠撤廃などの制度変更以外、さほど清浄化されない現実を見れば、「暖簾に腕押し」の感は拭えない。最近も長野正義菅野智之等を一本釣りしようとした巨人の行動は、清浄化の対極にある。

ここまで書いて、明治44年に起きた『野球害毒論』を思い出した。
当時、過熱気味の野球人気に水を差すネガティブ・キャンペーンで、仕掛けたのは朝日だった。新渡戸稲造ら著名人の名を借りて、野球というスポーツの害悪、野球選手の品格堕落を説いたが、結局、「お騒がせ」に終始した過去をもつ。

さらに大正4年、その舌の根が乾かぬ内、朝日が全国中等学校優勝野球大会(現・全国高等学校野球選手権大会)の主催を始めたのだから何をか言わん。ひょとして今回もあの時と同じ、ただの「お騒がせ」かしらん? 朝日が用意する”落とし所”がわからないため、ついつい余計なことを考えてしまう。


■二つ目。
そもそも「ルール破り」は、巨人の常套手段だったし、歴史そのものでもあった。「江川事件、空白の一日」(昭和52~53年)は言うに及ばず、古くは「別所引き抜き事件」(昭和23年)もある。

これらの原因は昭和初期、日本に野球を根付かせたいと願った市岡忠雄鈴木惣太郎ら有志たちが、あろうことか読売・正力松太郎社主に資金提供を懇願したことに始まる。米国と対等に戦えるチームを日本に作りたいという願いが、一新聞社の拡販材料にされ、次第に「そのチーム(=巨人)だけが強ければ、それでよい」という傲慢さに変遷した。その結果が今日の契約金超過問題である(もちろんその反面、読売が今日の野球発展に大いに寄与したことは理解しているが)。


■結論(これから書くことが極論であることは重々承知しているが)
もし朝日のスクープが「お騒がせ」でなく、落とし所が球界の清浄化であるならば、とことん問題を追及してほしい。そして読売に伝家の宝刀を抜かせることを期待したい。伝家の宝刀とは、読売のNPB脱退→新リーグ結成のこと。結果、NPBがどうなるか分からないリスクを伴うが、そういった事態に発展しなければ、結局何も変わらないはずだ。



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Last updated  2012.03.18 08:44:10
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