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ビデオはここ。 立ち上がりはミスもあり、0-2ダウン。しかし、今まで見てきた負け試合と違って、自分のテニスをしようという意思がはっきり読み取れるし、実際形になりかけている。 ビデオはそこからだいぶカットされて、2-5ダウンから再開。 しかし、その後の2ゲームは完全に横綱相撲。瀬間選手は何もできずにただ返すだけ。左右に振って、たまに同じコースに打つから反応するのが精一杯になっているわけ。 4-5に追いついたところで、ムーンボールの2回目の切り返しでサイドアウト、ストレートがネットと不運なミスが続いてセットダウン。 いつになく声も出ているし、ミスはミスとして受け入れ、淡々と自分のテニスが出来ています。セットを落とした原因は最後のミスというよりも2-5ダウンになる前に何とかするべきだったのでしょう。とはいえ、以前よりもギアアップが前倒しになっており、良い感じです。 瀬間選手も相当なプレッシャーを感じていたはずです。 何があっても腐った態度を取らないというのは、心理戦においてとても重要なファクターなのです。 しかし、さすが第1シードでした。 このままずるずると同じペースで試合をしていると負ける。 幸い1セットアップしている。 この状況で瀬間選手が取った戦術がえぐかった。 彼女は三つのことをしました。 まず、ポイント毎にさりげなく時間稼ぎをします。サービスのトスを失敗してみたり、リターンの時に一度構えた後、ガットを直す振りをして構えを解いたり、後ろの方に行って、自分に気合いを入れている振りをしたり。とにかく、ゲームに入るときのタイミングを掌握します。里紗ちゃんがさぁ、やるぞというときにそれを遮るわけですから、波に乗れません。 次にとにかくポイントで気合いの声を上げる。一見、自分自身に気合いを入れているように見えますが、違います。相手を威嚇するためです。押している雰囲気を作るために自分のポイント毎に大騒ぎます。これもわざとです。何故なら、最後の方のゲームではほとんどしていないからです。 そして、最後が凄かった。実は彼女は1セット捨てる覚悟をしています。第2セットに入った時点でその判断をするのがさすが試合巧者です。このままでは挽回されて負ける。 それを防ぐために、どうチェンジオブペースをするか。 強打です。入らなくても良いから、センターに入った球は全部強打します。実は半分ミスしています。バカ撃ちですからミスするわけです。 でも、半分は入るのです。 さらにアウトした球が返ってきたら、これまたバカ撃ちしてエースの練習をします。ポイントにはなりませんが、押しているような雰囲気に少し貢献します。 すると、里紗ちゃん側はその強打が入ったときに返す準備をしておかないといけません。それでややディフェンシブになってしまいます。さらに雰囲気に飲まれて、リズムが狂います。余裕がなくなって、自然とセンターに返す球が増えます。それで相手の強打がさらに増えます。 頭を切り換えて、つなぎに徹して我慢していれば、勝手に自滅してくれたのですが、相手もプロですから、生半可なつなぎスタイルでは駄目なわけです。しかも、瀬間選手は里紗ちゃんが崩れたと見切ったときから、入れに行く強打を織り交ぜて、ミスの少ない元のテニスに戻しています。 プレイしていないところでの心理戦。プロはここまでしてくるわけです。 去年のUS OPEN。ジョコビッチは決勝でインジャリータイムを取って流れを変えます。 テニスの試合は準備が出来て30秒以内にサーブを打たないとペナルティーでポイントを失うことになっています。逆に言えば、30秒間は使えるわけです。 里紗ちゃんの性格上、自分から瀬間選手のような戦術は取れないでしょう。しかし、相手がやって来たときはそれなりに対処する必要があるのでしょう。 例えば、リターンの構えを解かれても、知らぬ振りして打つというのも手です。 実は瀬間選手も不安でいっぱいだったはずです。より大きな声で威嚇するというのもありでしょう。 つなぎの球もスライスで良いから、左右に振っていれば、自滅してくれた可能性もあります。 里紗ちゃんの場合、調子の良かったときは、こんなヒトと試合したくねぇと思えるほど、完成度の高いテニスをしていたわけです。これは本当相手によって恐怖です。 崩され方の一つのパターンがわかったわけだから、それにどう対処するか。これは練習できることですから、克服することはできます。 今年はプロが出る一般の試合にも出るらしいので、今年の年末、同じ舞台に立ったときの成長を期待したいと思います。 [Life in Japan]カテゴリの最新記事
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