MEA手術前日。2010.9.13いよいよ明日はMEAの手術日。 不安があるとすれば,それは麻酔。 高校1年の春休みに虫垂炎の手術をしたときに,はじめて局所麻酔を経験しましたが, 猛烈な口の渇きに耐えられず,水に浸したガーゼを含ませてもらい,ほっとしたのもつかの間,強烈に嘔吐。 以来,「麻酔=嘔吐」が私の方程式(苦笑)となりました。 1回目の帝王切開のとき。 陣痛が来ており,子宮口が8cm開大していましたが,「胎児仮死」の診断で緊急手術に。 麻酔医「ご飯食べてきた?」 私「陣痛の合間に体力つけようと,食べてきました…」 麻酔医「食べてると,弱い麻酔しかかけられないんだよね。」 私「『弱い』って,どの程度でしょうか?」 麻酔医「…歯ぁ抜く程度かな。」 ・・・・歯って,結構痛いし,分かるよな・・・・ いま思うと硬膜外麻酔だったようです。 私の意識は完全にあり,執刀医が,お腹をメスでちょりちょり触りながら 「まだ(メスの感覚)感じる?」 私「まだ分かります~(ToT)」 執刀医「ちょっと痛いかもしれないけど,(赤ん坊の)時間ないから始めるね~」 私「痛て,痛て,痛てぇ~!切られてるよ~!!」(恐怖で,訴えが声にならない) 腹に医師の手が入ってきて,赤ん坊が取り出される感覚もばっちり。 執刀医「ついでに,子宮の外壁にできてる筋腫も,今取っちゃうね。」 私「ほえあいひあふ~」(口が渇いて,お願いしますと言えない) 帝王切開での出産と,子宮筋腫の手術をして一石二鳥。 「縫合します。麻酔入りますよ~」の声を聞いたと同時に,背中に冷たい感触が走り,意識がなくなりました。 そして,意識が戻ると同時に嘔吐開始…。 8年後,2回目の帝王切開。 予定手術だったので,事前に十分な説明を受け,嘔吐に対する心構えも出来ていました。 このときはちゃんと痛くない麻酔がかかり,意識もあり,落ち着いて赤ん坊の産声も聞きました。 そして,うとうとと心地よい眠りに。 ところが,突然異変を感じ,目を開けました。 「息してない,私!!」 金魚が水面に口を出して呼吸するように,必死で深呼吸。 看護師「どうしたの?」 私「息,できない・・・」 酸素マスクは付いていましたが,この苦しさは何なんだ…と思っている間に,また意識がなくなり。 軽く臨死体験をしてしまいました。 意識が戻ると同時に,やはり嘔吐開始… 「吐く~(><;)」と訴えてるのに,何もしてくれず,ぼんやりしているツレ。 自分でレジ袋を引っ張り出し,一晩中嘔吐。 このときの『呼吸困難』が,今回MEAをするにあたって,大きな不安材料となりました。 中学のとき,同級生の母親が,局所麻酔で手術中に死亡した事故が忘れられず, 「私もそうなったら…そうなるかもしれない…」との思いが消えません。 山王LCの主治医に,過去に麻酔時に呼吸困難を起こしたのが不安だ,と相談しましたが, 「手術中に急に意識が戻って,パニック状態になったんでしょう。」と,麻酔との因果関係を否定されました。 ・・・もし,明日,呼吸困難を起こしたら,今日が私の最後の日になるかも。・・・ 掃除・洗濯をして,部屋を少し片付け。買い物もして。 いつものように過ごしていましたが,この思いが頭を離れません。 妹に電話して,「もしものことあったら,私の携帯電話,頼むね。」と依頼。 妹「どんなヤバイ携帯なのよ~」 私「いや,いろいろさ。ツレに見られたくないメールとかあるし。」 ツレにあてて,「遺書」まではいかないまでも,メモを書きました。 保険証券・預金通帳の保管場所。 携帯電話は妹に預ける。など至って事務的に。 メモを入れた封筒に表書き。 「もし無事に手術が終わったら,この手紙は二人で処分しましょう。」 封をしてから,気づく。 「今までありがとう。子どもたちをよろしくね。」って書くの忘れた… いつもの抗うつ剤と安定剤を飲んで布団に入り, 「最後の日って案外何も出来ないもんだな~」とじたばたもしない変な気分。 明日は手術。 ⇒MEA手術当日~翌日。へ ジャンル別一覧
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