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ANT PLANTSアリ植物と呼ばれる植物 なぜアリ植物が生まれたのか植物は虫と進化を共にして様々な種類が生まれました。植物に花が生まれたのは子孫を残すため、受粉のパートナーに虫を選んだから。受粉してもらう虫を効率よく集めるために葉を目立つ色に変え、匂いを出し惹きつけようとしました。これが花の始まりです。この一連の出来事を「共進化」といい、2つの種の間でそれぞれの進化がお互いの影響を受けて進行する事をいいます。「共進化」は植物と虫が有名ですが、なにも受粉に限った事ではありません。お互いの利益を尊重しながら互いに生きる植物は多く存在します。ここではその植物の一例である「アリ植物」を紹介していきます。 「アリ植物」とは植物が生きていく上でアリの助けを必要とする植物群。植物はアリを身体に住まわせて、アリが食物を集める習性を利用し養分を貰います。アリは住処を提供される代わりに養分を与えます。どちらかというとアリが寄生するというより利用されているようにも見えますね。この関係は養分の少ない場所に住む植物の知恵でもあります。アリ植物群の多くは着生種、つまり木の上など土壌とは違い、養分の乏しい場所に生えるためこのような関係が生まれました。養分の乏しい場所に生える植物には「ウツボカズラ」などの「食虫植物」がありますが、こちらは虫を養分とするので虫にとってメリットはありませんので「共進化」とは言えません。 「アリ植物」の仲間 世界中のアリ植物とは 「アリ植物」は日本にあまり紹介されていません。植物園なども見られるのは極僅かです。では、いったいどのような種類があるのでしょう? 「アリ植物」の多くは熱帯地方のジャングルに分布します。シダ植物から被子植物のアカネ科(Rubiaceae)、ガガイモ科(Apocynacea)などがあり、シダ植物にはウラボシ科(Polypodiaceae)の「Lecanopteris」が有名です。他にもビカクシダで有名な「Platycerium」、南米には「Microgramma」の一部もアリ植物に挙げられます。被子植物にはアカネ科(Rubiaceae)の「Hydnophytumu」と「Myrmecodia」が有名で東南アジア、オセアニアに分布しています。その他「Nauclea orientalis」や南米には「Cecropia palmata」といったナマケモノの主食で有名な植物もあります。ガガイモ科(Apocynacea)には「Dischidia」と「Hoya」の一部が挙げられます。 「アリ植物」の生態 どうやって養分を貰うのか 「アリ植物」はアリから養分を貰うといっても、その仕組みは種類によって様々です。多くは木に着生していますから、木に張り付いた植物の下をアリが住処にするもの、植物の体そのものをアリの巣にするものの2者にわかれます。前者にはガガイモ科(Apocynacea)の仲間や「Lecanopteris」の一部、後者には「Hydnophytumu」などアカネ科(Rubiaceae)や「Cecropia palmata」などがあります。 木に張り付くものは簡単ですが、植物の体そのものをアリの巣にする仲間は複雑です。「Nauclea orientalis」や南米の「Cecropia palmata」は木本となるのですが、幹や枝の中が空洞になり、そこがアリの巣となります。より複雑な構造は「Hydnophytumu」と「Myrmecodia」の仲間で、植物体の構造は迷路のようになりその中に集められた食物を養分とします。 ここではこの「Hydnophytumu」と「Myrmecodia」の仲間を中心に紹介していきます。 「Hydnophytumu」と「Myrmecodia」の分布と生息環境 「Hydnophytumu」と「Myrmecodia」は前者を「アリノスダマ」、後者を「アリノトリデ」と呼び、他に「Myrmephytum」、「Anthorrhiza」、「Squamellaria」があります。 この仲間は東南アジアからオセアニアに広く分布し、西はインドネシアのスマトラ島、アンダマン諸島まで、東はバヌアツ、フィジー諸島、北はベトナム、南はオーストラリアの一部となります。最も多いのは中心であるフィリピン諸島、インドネシアのスラウェシ、ニューギニア島のイリアンジャヤとパプアニューギニアです。 生息環境 アリ植物は海抜0メートルの海岸から、標高2,000m以上の高山帯まで分布します。その環境はマングローブから草原や雲霧林まで様々、基本的に湿度の高い場所を好みます。ボルネオにはケランガスと呼ばれるエリアがあります。ここは火山性物質や塩類などが含まれた土壌のため栄養も乏しく植物が育ちません。そのため土壌から栄養を取らない特殊な植物が繁栄しました。それが、虫を消化して栄養を取る「ウツボカズラ」とアリと共存して栄養を補う「アリ植物」です。 「Hydnophytumu」と「Myrmecodia」の分布と生息環境 植物の構造は複雑な迷路のようになっており、植物の成長と共に複雑になり膨らんできます。その迷路にはアリが運んできた食物を貯蔵するところ、排泄するところが決められていて、アリは植物にしたがって生活し、植物はそれを栄養として育っていきます。 この仲間は近縁で5種類挙げられていますが、分類上ハッキリしないものが多く存在します。登録に種名が重複されているものなど、同定に困難を要するものが多いので正確な種類数はわからないのが現状かと思われます。
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