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カテゴリ:本・作家
10歳の少女が1年間、25歳の男に誘拐・監禁された事件と聞けば、誰でもその少女に何が起きたのか想像するでしょう。おそらく避けて通れない最悪の状況を想像しながら、本人が真実を語る辛さを感じれば感じる程、その想像がまわりの人間たちの真実になる。
失踪した作家が残した原稿には、25年前の少女誘拐・監禁事件の、自分が被害者であったという事実が記してあった。そのタイトルが「残虐記」。 この原稿には、まわりが想像する残虐とは少し違う、被害者たった一人の戦い(あえて戦いとしてみる)が書いてある。妄想、空想で仮定し、真実はこうなんだと納得していくような。その状況もある意味残酷であり、でももう、監禁されている時、何をされたのかという周囲の想像をぬぐえないんだということこそが、残虐である、ということだろう。 「グロテスク」といい、人の想像のかきたてかたと、タイトルのつけかたが巧い。 桐野夏生を読んでいると、ひどく客観的で冷静で妄想的で現実的な主人公に自分を照らしてみて、妙に納得してしまうようなちょっと嫌な感じがある。でもその嫌さが好きなんだと思う。 「グロテスク」と比較すると、案外さらりとしている。(ように思う。)主人公が何故、どこに失踪しているのか私には全然想像ができない。それがちょっと残念。 ********************* 話がらりと変わって、 軽井沢の「腸詰屋」で、ブロックのベーコンを買ってきたので、今日、カルボナーラを作ったんだけど、 これがうまくできたの~!! やっぱり、でる油が違うな。 お店の人は、キッシュなんかもチーズや、ベーコンこだわって作ると味がぐんと違うよといわれたので、キッシュもチャレンジしようかな。成功した試しはないんだけど。 (実はホテルっていうか保養所で食べたキッシュがものすごっく美味しくって、聞いたらチーズとベーコンが違うのよ~っていわれたこともあり、相乗効果ではまってます) るんるん。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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