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Chronicle

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2008/02/27
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カテゴリ:2008の記録
注 これがchuさんの最後の投稿かな。2015年の夏に逝去。arcのリーダーだった。クライミング好き。頭の方も天才だったかもしれない。 汽車記




カンボジア・シェムリアップ@伊藤ちゅうです。

2/21~24日に掛けて、カンボジアの最高峰、アオラル山1810mに登山遠征を行いました。
以下、簡単な報告です。

2/22、南面山麓標高250m地点から西南西尾根を経てPM2:20に登頂しました。
初登ではないですが、ここへ足跡を記した最初の日本人になったと思います。

一帯は1980年代後半にヘンサムリン政権に追われたクメールルージュが敗走し追いつめられた辺りです。
現在はカンボジア環境省が統括管理する野性保護地域(Wild Sanctuary)として指定されています。
登山に限らず入域には面倒な手続きと準備が必要でした。
また、虎、象、熊、鹿、山犬、山猫などなどの棲息地でもあります。
関係省庁より地雷と不発弾の曖昧なワーニングも受けましたが信じるに足る資料、情報は遂に確認できませんでした。

山全体が、”カフカ少年”が迷い込んだ森のようにとても不思議でしたが、頂上はそれを越えて、奇怪でした。
どこもかしこも太く背の高い樹林に埋まっていて、頂上にあってもまた景色どころか空も殆ど見えません。

GPSの高度計が最高点を示す地点に1944年にフランス人が敷いたと信じられている岩の台座がありました。
そこに奇妙な表情の小さな仏陀が座っています。それが頂上を示すサインでした。

でもホントにそこが一番高いのかどうか、僕には遂に実感できませんでした。
(それを同定した技術と年代から軍隊の所業を連想しますけれど)
僕は、いつまでも麓でうろうろしているような思いにとらわれていたのです。

ふつう山の頂上で僕たちが受ける様々な恩恵、達成感とか大きな空とか絶景とか、とかとか、一切無し。皆無です。
もっとも僕らが敬虔な仏教徒だったらずいぶんと違った思いを抱いたかも知れないけれど。

それでも、この登山は、面白かった、です、とても。
なぜか?
それは、見知らぬ土地へ出掛けて、良く分からない山に登る。様々な脅威があって、どうなるのか分からない。
そういう不確実さが登山の真髄だし、それが、僕たちのアオラル登山には厳然とあったからです。

記録の詳細は後日Web上(たぶん)でお知らせできると思います。
ではでは、とりあえず登頂の報告とお礼まで。





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Last updated  2019/09/13 02:11:42 PM
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