昨夜と今夜。
昨夜、後輩を見送っている時、知り合いのオカマが声を掛けてきた。どうやら仕事帰りらしい。彼女(彼?)の家に遊びに行く事に。不自然なくらい豪華な部屋で、話を聞く。ゆっくりと、かすれた声で語りだした。去年は豊胸手術が不完全で、今年50000バーツで成功したこと。チェンマイから出てきて商売用にオカマになったのに、いつのまにか心も女になってたこと。家賃を日本人のお得意様が出していること。その一部をごまかして家族に送っていること。俺との共通の友人オカマが、今はシンガポールに行ってしまったこと。仕事が終わると寂しくて、カオサンをうろうろしていること。キモイと言われると、やっぱり悲しいこと。きれいと言われれば、冗談でも嬉しいこと。浜崎の曲とタッキーの顔が好きな事。いつか旅に出てみたいこと。本気の恋をしてしまって、完璧なオンナになりたいこと。なぜそんな大事な事を数回会っただけの俺に話した?日本人、珍しがって写真撮る、でも誰も話を聞いてくれない、一緒に歩いてくれない。それが答え。なんかさ、もっと人間を見ようぜ。話しをしようぜ。俺はこいつと話して、感謝こそするが、否定的な感情など一切わかない。そうやって、俺の人間関係は形成されている。これからも。あなたに会えてよかった。