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省兵がイギリスに来て3年が過ぎた頃、省兵の下に妹が生まれた。 妹は明子(あきこ)と名づけられたが、産後、母の乳の出が悪かったために、近所で同じ頃に出産したイギリス人の家に預けられた。 省兵たちは毎日時間の許す限りその家へ出向き、初めてできた妹を可愛がった。 しかし同時にヨーロッパでの戦局は益々激しさを増していた。 そして明子が4ヶ月になろうというある時、日本の駆逐艦がついに地中海まで派遣されることとなり、民間人の帰国命令が帝国軍より出された。 生まれて間もない赤子を長い船旅に同行させることはさらに危険を伴うので、両親は悩んだ挙句、明子をイギリス人の知人に預けて行くことを決めた。 出立の朝のことはよく憶えていた。 明子を預かってくれることになったイギリス人夫婦は、朝から省兵たち家族の見送りに明子を連れてやってきていた。 その時、あまり泣くことのなかった明子が突然大泣きをし、どうあやしても泣き止まず、ついに熱を出した。 そのためイギリス人夫婦は港まで省兵たちを見送りに行くことを諦め、明子を連れて家に帰って行った。 それがイギリスで見た明子の最後の姿だった。 彼女に再会するのは14年の歳月を待たなければならなかった。 To be continued... ![]() ついでにコチラもポチッとお願いします→ ![]() 掲示板の方でぶちぶち独り言も呟いていますので、お暇だったらお付き合いくださいませ。 [連載小説]カテゴリの最新記事
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