Bochum, Duesseldorf
泊りがけでルール地方に学会に行ってきて、土曜の午後に戻った。この三日間はあいにくの天気で、特に12日はひどい雨と風模様になった。 結果からいえば、学会のほうはあまり実りあるものとは言えなかった。今回で4回目のこの学会は今回は理系・自然科学系の発表が中心だったし、学際的というと聞こえはいいがコンセプト無く発表者をよんだせいか聞いていて辛い(眠くなる)発表が多かった。他学問や専門外の人に自分の専門・研究を説明するときは気をつけないといけない。 あまりに辛かったので、今日も予定より早く帰ってきてしまった。 10日の早朝に車でボッフム(人口40万)に向かう。だいたい2時間強の行程。途中ラジオで北朝鮮が核兵器保有を宣言したというニュースを聞いてびっくりした。 行き先はドイツ鉱業博物館というところで、鉱工業で栄えたルール地方らしい産業博物館である(都市の下に坑道がうねうねと走っている)。この地方は産業革命期まではドイツの一地方に過ぎなかったし、第2次世界大戦の戦災が物凄かったので歴史的観光名所はほとんど無い。今この博物館では「古代ペルシアの煌き」という特別展が開かれている(5月まで)。 夜はエッセンにある研究室仲間のAの新居に泊めてもらう。翌朝は内装工事の手伝いをした。日曜大工が好きなドイツ人は、寝室の壁紙とかは自分で貼る人が多いみたいだ。 11日はつまらない(!)学会をすっぽかして近郊のデュッセルドルフに向かう。エッセンから電車で30分くらい。人口60万弱のこの街はノルトライン・ヴェストファーレン州の州都であり、ドイツでは「モード都市」、つまりファッションの流行の先端(見本市も開かれる)をいく街として知られている。ただしあまり歴史的観光名所は無い。 在独日本人には日本人が6000人も住む都市として知られている(他の地方に住むドイツ人はこのことをあまり知らないようだ)。インマーマン通りは「日本人通り」と呼ばれ、日本企業の代理店や日本食レストランなどが並んでいる。僕はドイツに来てかなりになるが、この街に来たことが無かった(在独日本人には正しい日本食が食べれてカラオケも出来るというので人気の街である)。 僕はリトルトーキョーやチャイナタウンみたいなのを想像していたのだが、日本人の姿こそ多いものの、幅広い道路で外見はあまりドイツの普通の町並みと変わらない。テナントの2軒に1軒くらいが日本系だった。日本食品店、日本書籍店、日本食レストラン、商社、日本航空などがある。圧巻は日本ビデオのレンタル店で、民放のドラマがほとんど全部見れる(著作権とかどうなっているんだろうか)。日本とドイツとではビデオの解像方式が違うらしいのだが。 同行したK君と早速「なにわ」という店に入る。この界隈の日本食店では一番リーズナブルな値段で食事を提供しており、僕らが食べた昼の日替わりラーメン定食(チャーハンつき)は8ユーロ(1000円強)だった。日本の雑誌が置いてあり、まったく日本のラーメン屋の雰囲気と変わらない。違うのは外を歩いて珍しそうに店内を覗き込む人や、店の客の中にドイツ人がかなりいることである。「なにわ」は通りを挟んで寿司部門とラーメン・定食部門の二つに分かれている。 そのあとはライン河沿いにあるドイツ陶器博物館(Hetjens Museum)を見学。ヨーロッパのみならず東洋・アフリカまで、結構優品を持っているし悪くないのだが、ドイツの博物館にありがちな「並べただけ」という展示は見ていて疲れる。日本人を対象にした陶芸教室もやっていて、商社員の夫人やドイツ人と結婚して在住していると思しき日本人女性がたくさん来ていた。 その後また歩いてインマーマン通りに戻る。途中ケーニヒスアレーを通ったが、ここは高級ブティックが並びドイツでもっともお洒落な場所の1つである。僕のような貧乏人には縁が無いが。スターバックスで休憩。銀行に入ったら日本人用のブースもあり、この街では日本人がお得意様のようだ。もっとも、撤退したり、ヨーロッパ中央銀行のあるフランクフルトに移転する日本企業が増えているらしいのだが。 日本書籍店にも入った。フランクフルトにあるそれとは品揃えが比較にならないほど充実している(ロンドン、パリの日本書籍店に匹敵するかも。店舗面積はこっちのほうが広い)。値段は日本での倍以上になっているので、何も買わなかった(文庫本・新書。雑誌が多く専門的な本は少ない)。最近ハプスブルク家がブームなんでしょうか?随分いろいろ本が出ていたけど。あとドイツ人のアニメ「オタク」が何人か来ていたり、店内のプリクラの前で嬌声を上げていた。かなり違和感のある光景ではある。 夕方は串焼きの店でビールを飲む。昼に比べてかなり高い。しかし店内BGMは日本の歌謡曲だし店員も客も皆日本人、日本の居酒屋と全く変わらない(値段は割高)。日本人のK君と飲んでいると東京郊外の飲み屋にでも来た気分だった。 Bochum (von Herbert Grönemeyer, 1984) Tief im Westen/wo die Sonnne verstaubt Ist es besser/besser, als man galubt Du bist keine Schönheit/ vor Arbeit ganz grau Du liebst dich ohne Schminke/bist'ne ehrliche Haut Leider total verbaut/ aber grade das macht dich aus Du hast'n Pulsschalg aus Stahl/ man hört ihn laut in der Nacht Du bist einfach zu bescheiden/dein Grubengold/ hat uns wieder hochgeholt Du Blume im Revier *Bochum, Ich komme aus dir, Bochum, ich häng' an dir Glück auf, Bochum Du bist keine Weltstadt auf deiner Königsallee/ finden keine Modenschaun statt hier, wo das herz noch zählt/ nicht das große Geld wer wohnt schon in Düsseldorf *Bochum..... Du bist das Himmelbett für Tauben/ und ständig auf Koks hast im Schrebergarten deine Laube/ machst mit'nem Doppelpaß Jeden Gegner naß/ du und dein Vfl *Bochum.....