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第7官界彷徨

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2014.11.19
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カテゴリ:読書日記

 高倉健さんの訃報を聞いて再読してみました。健さんの5代前のご先祖様=小田宅子=おだいえこさん、の旅日記です!著者は田辺聖子さん。

 楽しい旅日記ですが、天保年間当時の人々の旅の様子が、いろいろな人の記録から記されています。

 北九州、筑前、現在は福岡県中間市は、黒崎や若松からの往来がにぎやかで、藩主黒田家の別邸もある風光明媚な土地だったらしい。立ち並ぶ商家の一角に、豪商小松屋があり、主人公の小田宅子さんは、そこの家付き娘。

 子育ても終えた宅子さん(当時53歳)は、当時、筑前地方の歌壇の重鎮、国学者の伊藤常足の門人で、同門の友人の久子さん(当時51歳。九州の芦屋の豪商米伝の女あるじ)に誘われ、ほかの2人の友人と、まずはお伊勢参りに行くことにしたのです。

 高倉健さんの本「あなたに褒められたくて」に、「どんなに忙しいときでも、自分が毎年節分に善光寺に行くのは、宅子おばあさんと僕が善光寺を通して結ばれていたのだ」と書かれているそうです。

 宅子さんの道中日記「東路日記」は、九州の古典文学を学ぶ女性たちに人気が高いらしい。

 また、久子さんも同じ旅を「二荒詣日記」として書き残しているのです。

 田辺聖子さんは

『江戸の女流文学のレベルの高さが見直されはじめ、研究成果も上がりつつあり、地方の才女たちに日が当たりはじめたのも面白い。

 なかでも私は<宅子さん>の旅に感興をとどめがたい。商家の妻女、それも五十過ぎての女たちが五か月間、百四十四日、八百里の旅をし、ゆく先々の風光や事物をこまやかに見て書きとどめ、殊にもおかしいのは(ここが女の旅たる所以だが)いたるところで土地の名物を買いこんでいるところだ。

 旅先でそんなに買いこんでどうするのだろうと心配されるが、現在の宅配便のような飛脚屋が、ちょっとした町にはあって、それに託したものらしい。

 それはともかく、全篇にあふれる古典教養のゆたかさ、語句の的確、歌のしらべの美しさはどうだろう。』

☆彼女たちを導いた伊藤常足という先生も素晴らしかったらしい。

 宅子さんの墓碑には

『わかくして容姿艶麗にして和歌を能くす。後、仏乗に帰し善光寺に詣ず』

 と書かれているそうです。健さんが善光寺に魅かれる所以。優しい夫と並んだ肖像画も残っていて、たいそうな美人だったらしい。

 お伊勢参りから善光寺、日光、江戸、京都、奈良、と歩いたり籠に乗ったり舟に乗ったりと、旅は旺盛な知識欲(&たくさんのお小遣い)のもと、土地の人とのいろいろな出会いとともに続いて、想像するだけでもすごいです!

 こういうご先祖様を持った健さんだったのですね。 当時の資料となるものがたくさん書かれていて、読み応えのある本です。






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最終更新日  2014.11.19 20:31:05
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