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SAROMAN BLUE 鈴木健司

SAROMAN BLUE 鈴木健司

11サロマ湖100kmマラソン完走記~第3章~

そのまま50キロへ!

50キロ到着


50キロ 5時間28分12秒 33分55秒 Av.148

昨年よりも速く、しかも50キロ過ぎの登りも歩かずに走れている。この坂は長い。

ダラダラと続き、約800メートルはある。

50キロの下りこの先からは1キロ毎に表示があるので、ペースも掴みやすくなる。

目指すは52キロ手前のエイドだ。

そしてこの丘から見事なサロマ湖が見下ろせる。

サロマ湖を上から望むのは唯一ここだけだ。

下った先にエイドがあり、その次は54キロ過ぎ。

約3キロでグランディアサロマ湖のレストステーションを向かえる。

この2つは近いが、45キロ手前から長く空いていたので、

ここでの休憩は自然と長くなりがちだ。


まずは被り水で首や脚はを冷やし、ショッツの残りを飲み干した。

更にメダリストアミノダイレクト5500も加えた。

エイドの脇では椅子が並べられて、アイシング用にビニールで氷を配っていた。

昨年は両足が痙攣した後だったので、この氷には助けられた。

また座ってじっくりと体力の回復を期待した。

しかし今年は違う!まだまだ休む程疲れていない!54キロを区切りとして考えた。

チーム弘前


そしてここから同宿のチーム弘前のメンバーと一緒になった。

経験者のOさんとKさんが引っ張り5人で走っている。

30キロ付近から前後して走っていたが、2009年と同様にまたこの場所で一緒になった。

あの時の様子はこちらをご覧ください。(2009年サロマ湖完走記)

前回は時間もギリギリだったので、『38分台で刻むように!』と伝えたが、今回は心配なさそうだ。

『54キロの出発時間は?』と質問があったので、

『50~55キロのラップを60分掛からずに刻めば良いので、10分くらいで。』と伝える。

湖畔の先に見える54キロレストステーション。

もう1つ小高い山を越えて登り出せば、すぐそこだ。自然とペースが上がる。

程なくして54キロを過ぎてレストステーションのグランディアサロマ湖に到着した。

グランディアサロマ湖54キロエイド


グランディアエイドこの区間ラップで30分を経過したところだ。

『出発は38分で行こう!』と、

まずは荷物を受け取りドリンクを取って

おにぎりをくわえてコースに戻る側の端に場所を取った。

まずはポーチの中身を交換だ!

仕分けしていたクラスクとショッツをむき出しで3本。

更にベスパハイパーと

アミノダイレクト5500を3本ねじ込んだ。

これでエネルギー不足はない!


次にウエアの選択。しかしこれは決めていた!『このままで行く!』

用意していたファイントラックやXFITロングスリーブやモンベルのジャケット。

これらには手を触れず、朝からのアームウォーマーをもって対応しようと考えた。

金曜日や土曜日のように最高気温12℃とかが普通にあるので、

やっぱり持ってこない訳にはいかないのだ。

とりあえずは今回は使わないものとしてゴール行きの荷物としてそのままにした。

この時点でラップで35分。荷物をまとめ次に向かうは被り水。

たっぷりバンダナに含ませてビチャビチャしながらタイツを濡らし、絞ってから頭に被る。

55キロへそしてそのまま歩いてレストステーションを後にした。

チーム弘前のOさんに『先に行きますね!』

と声を掛けて、登り坂を歩き始めた。

時計は40分のラップを刻んでいた。

登りの先に55キロがある。

歩きは程々に目線を上げて走り出した。

トイレ休憩は35キロ過ぎに行ったきり。

この先でも良いのだが、とりあえず道の駅を利用しようか?

55キロ過ぎに仮設もあるので、どちらかで済ませよう。


55キロ 6時間13分02秒 44分49秒 Av.141

休憩を含めて45分以内ならば合格点だ!
着替えをしなかったので短縮できたが、休めなかった感覚もない。

そしてちょうど女性が出てきた仮設トイレでひと休み。

道の駅へ行けばウォシュレットもあるが、空いているのにわざわざ行くほどでもない。
和式トイレはストレッチにも良い!(笑)後続の方も居たので3分も掛からずに大を済ませた。

57.5kmへ

さてこれでレストステーションを含めた休憩は終了!

60キロ向けて走り出す。

ここからはよく坂道が続くという表現で記す人が多いが、僕的にはこの辺りが走りやすい。

坂のピークは55キロまでで終わっている。

道の駅からは平坦と下り。

その後57.5キロ付近の被り水までは登りだが、58キロを手前に登りはなくなる。

下りがある分走れるし、リズムを作るには適した場所だ。


58km過ぎ
その先のキムアネップ岬の辺りからの方が
平坦しかないので辛いと思う。

ということで、
トイレからの僕は下りを利用して意識してペースアップ!

心拍数の変化と脚のダメージを探る。

56キロまでは気持ち良くリズムを作れた。

さすがに60キロを目前としているのと、
トイレ明けからペースアップしたので、
心拍数が大きく跳ね上がった。

150を大きく越えたが、また下りで調整すればいい。



57.5キロの被り水でもランナーが固まっていたので、順番待ちをしてバンダナを濡らす。

ここまで来たらここからは心拍数を落として下っていくだけだ。

58キロからの下りではブレーキを掛けず脚は真下に!骨盤で走った。

そして再びサロマ湖へと戻ってくる。

遮るもののないサロマ湖の先に竜宮台とワッカ原生花園が見える。
知らない人には知らせない方が良いポイントだ。

『あそこまで行くの・・・』となって逆効果だ。

知っている者からすれば『あそこまで、絶対行ってやる!』と余裕があれば奮起できるポイントでもある。

60km手前


まずは60キロを目指し確実に進む。1キロ先のテントも小さく見える。

心拍数はだいぶ落ち着いてきた。このまま145~150を意識していこう。

60キロ 6時間48分49秒 35分47秒 Av.144

トイレを含めて35分台でまとめられた。ダッシュしてまでロスを取り戻した感覚はない。

45~50キロに続いて、感覚よりも速いペースになった。

もし走る速度で管理していたら『速すぎる!』とペースを落としていただろう。

『心拍数基準』だから刻めたラップだと言える。

60キロエイドでも被り水は欠かせない。そしてバナナとショッツ!

脚の状態は酷くなっていない。違和感はあるのは変わらないが、痛みではない。

後ろから来るランナーを見ながら、知り合いの方を探す。

次は63キロ過ぎにスペシャルドリンクが置いてあるエイドが待っている。ここからが鬼門だ!

60キロ過ぎサロマ湖


キムアネップへ62キロまでの登りの後、
キムアネップ岬へ向けて左折。下りが始まる。
ここから毎年リズムが崩れる・・・。

今年は走れる状態だったので、
登り坂でもしっかりと進む。

そしてキムアネップ岬へ!

下り坂の途中にある被り水を利用して
カラダを外から冷やし
その先の平坦でも『心拍数145』を意識しながら走った。


ぐるっと岬を回るようなコースでランナーの姿がカラフルな米粒のように右側へ動いていく。そこに見えるテントが63キロのスペシャルドリンクだ。歩いてしまうことはなくエイドまで辿り着いた。

バンダナを濡らし、スペシャルを受け取る。

ここでのスペシャルの中身は『ザバスアクアホエイプロテイン1本+ショッツベリーバナナ2本+ハニースティンガーワッフル』だ。

スペシャルをシェイクしエイドで補給!と思ったが、なんだか胃が重い・・・。

外から冷やすことは心掛けたが、それ以上に水分を摂ってしまったか?

とにかくスペシャルドリンクは80キロまでのエネルギーとして必要なので、飲み出したが全部は受け付けなかった。

またハニースティンガーワッフルも1口だけでパスした。

まもなく64キロ。今のところ走りのリズムは崩したくない。

が、しかしこのエイド到着での消耗を考えると、この先ちょっと不安がよぎる。

65キロまでの走りとのラップを見ながら修正していこう。

エイドで休憩が長かったので、チーム弘前の皆さんやチームへろへろのりきさんにも追い付かれた。

食欲はなかったが、エネルギーは入れた!頑張ろう!いよいよ『魔女の森』へ突入!

すぐに64キロの表示を確認して、65キロ到達の予測を図る。

この区間の37分を経過したところなので、45分は掛からずに刻めそうだ。

走るリズムは大丈夫!心拍数145前後で骨盤を使った走りができている。

このリズムを崩さずに68キロ過ぎの私設エイド斉藤商店を目指す。

65キロ 7時間32分26秒 43分36秒 Av.137

魔女森

魔女森の平坦をまずまずのラップでカバーできている。

次の66キロ・67キロとラップを気にしながらも、

歩きが入ることはなく走り続けている。


ユースホステルが見えてくると魔女森はそろそろ終盤に。

今度は大漁旗を掲げた私設エイドが迎えてくれる。

ここは例年通り1件目で冷水を頂き、2件目はパス。

目指すは斉藤商店となる。


佐呂間大橋を渡り、いよいよ黄色い建物が見えてきた!

今年はこの天候なので準備してくださるおしぼりは氷水で冷やしたおしぼり。

おしぼりでは顔面を冷却!首筋にも当てて冷やす。

今回は凍らせたブルーベリーが美味しかった!

居心地が良いからなかなか離れられないが、

『ごちそうさまでした!ありがとうございます!』と斉藤商店を後にした。

斉藤商店


70kmへ次に向かうは70キロ。

この先のエイドは69キロ過ぎにあってから、

72.5キロの被り水の後、74キロの鶴雅リゾートまでない。

69キロでは『アミノダイレクト5500』を摂り、昨年起きた痙攣に備えた。

そう昨年は70キロ手前で両脚の痙攣が発生!

部位は太もも内側だった。

80キロの関門までキロ8分でも間に合わない状況。

更に70キロの関門時間も迫るなか、

『アミノダイレクト5500』と『ショッツワイルドビーン』で復活した。

今回もそうなる前に対策する。


70キロ 8時間11分52秒 39分26秒 Av.135

70キロの関門時間は8時間45分だが、今年は30分以上も速い!

このラップも斉藤商店含めて40分以内でクリアできた。

例年と変わらないくらいまで落ちてはいるが、
走って休憩しての繰り返しから考えれば妥当なペースだ。

心拍数は休みが増えているのでアベレージは落ちてきたが、走りの中では安定している。

しかし70キロという距離に来て、集中力が切れ始めた。一息つくにもエイドはない。

キッカケを作って走り出すしかないのだ。

ちょうどそこでクリニックに参加頂いた鶴ヶ島の松さんに遭遇!

歩いてはいられない!と再び走り出した。

次のエイドは被り水まで2.5キロなく、サロマ湖沿いの1本道。

歩道の上の松さんと路肩走行の僕の並走が始まった。



森脇健児さんと!!

話題は色々とあったが、森脇健児さんの『走る男2』でのマニアックな話題は面白かった。

お互いに知らない同士から始まって、ブログを通して知っていただき、

クリニックでお会いして、レースで並走する。昔から知っている人同士みたいに楽しめますね。

これがウルトラマラソンだから起きること!

70キロも走っていても知り合いがいたら話したくなるものだ。

それで距離を感じずに楽に走れる。今回は松さんに助けられた。

レース中に顔や言葉には出さないが、おかげさまでリズムを維持することができました。

ありがとうございました!被り水までご一緒させて頂いた。

70kmから鶴雅へ


次の鶴雅リゾートまでこの勢いで一気に行きたい!

氷をバンダナの中にも挟み、首を冷やして先を目指した。

鶴雅リゾートまではかなり近づいてきた。

73.9キロぐらいの鶴雅後のエイドは77.5キロ被りと79.5キロにスペシャルエイドとなる。

いつもはエイドよりも時間に迫られているので気にしたことはないが、意外と離れている感じだ。

まずは鶴雅リゾートまでしっかりとした足取りで到着した。

2年連続のおしるこをゲットしてしばし休憩。

といってもストレッチしながら食べて、被り水で冷やす。氷をバンダナに入れてスタートを切る。

鶴雅リゾート


先行してチーム弘前のメンバーは一部はトイレ休憩。Oさんに声を掛けて先行する。

75キロを前にサイクリングロードに入り、平坦な道を進む。

対岸にはワッカ原生花園が見える。

75キロ 8時間51分45秒 39分53秒 Av.134

鶴雅リゾートとその前の被り水を含んでこのラップ。

走るペースはまだ7分くらいで維持できているようだ。

ここまでかなり集中した!このままのペースで維持しよう!

心拍数を140以下には落とさないように粘っていこう!

骨盤を意識して前傾姿勢で!次の77.5キロの被り水までは歩かないぞ!

75km過ぎサイクリングロード


サイクリングロードを行くまだまだ陽射しが弱まることはない。

たくさんの水を被り、飲んでいるのにすぐに暑くなってくる。

少しのぼせたように次の水をカラダが欲していた。


ようやく15分経過して被り水エイドが見えてきた。

緩やかな坂の上にあるので、歩道を水が下ってくる。

下からの熱を奪ってくれる感じになるので、
辺りにヒンヤリとした空気が漂っている。

ここからは下りと平坦で80キロのエイドを迎える。

しかし平坦になってから脚が進まない。


脚の違和感ではなく、脱力感が襲ってきた。エイドは見えているのに走れない。

明らかにエネルギー切れの症状だった。

あのエイドまで行けばスペシャルドリンクがある。まずはエイドまで行かないと。

応援団のEさんが声を掛ける。『クタクタです~』そんな答えしかできなかった。


ようやく辿り着いた80キロエイド。しかし関門はまだ600メートル先だ。

正直1歩も脚が出なかった。

イスがあったら座りたいと思ったが、辺りにはなく、
スペシャルドリンクの為の水だけをシェイカーに入れてテントの脇にしゃがみこんだ。

『頑張りすぎたかな?やっぱり速かったのかな?後半まで維持するってキツいなあ・・・』

という言葉が言い訳になった。

しかしガス欠は明らかだ。

この後ズルズルと下がり、お決まりの制限時間ギリギリにゴールしたら、それこそ『時間調整してるんだ!』と言われかねない。

なので、まだまだ諦めずに走るぞ!



その為にはまずスペシャルドリンクだ!

ここにも『ランナープロテイン2本+ショッツワイルドビーン2本+ハニースティンガーチョコレート1本+ハニースティンガーワッフル』を用意した。

30キロでは量が多い気がしたが、とりあえず正規の分量でシェイク!

300mlぐらいになっているが、半分をグイッと飲む!
カラダに染み渡る美味しさだ!氷も入れたのでさらに美味しい!

一方でタプタプ感も出てしまうので、もう1口だけ飲んで辞めてしまった。

またワッフルも水がないと食べにくい状態だったので(温まってしまったから)取らずに捨ててしまった。

どのくらい休んだだろうか?54キロよりも休んだ気がする。でも80キロはまだ先。

80キロの関門まではワッカ入口の登り坂。歩いて距離を縮めて回復させよう。

ワッカを後にするランナーはこのまま行けばサブ10達成の人達だ。

軽快な足取りの人もいれば、痛めた足を引きずっていたりしているが、目だけは諦めていない。

一方、見た目的に諦めているような僕はなんとか80キロに到着した。

80km関門


80キロ 9時間40分00秒 48分14秒 Av.122

やはり54キロのエイドよりも時間が掛かっていた。

『48分・・・だいぶ掛かったな。でもスペシャルドリンクも摂ったし、歩いて回復もしたし、制限時間には余裕もある!また頑張ろう!』

80キロ関門では後ろからペプシマンさんが到着!
片手にはスペシャルドリンクを握っている。
僕もいつもはエイドではなく関門を過ぎてからなのだが、それは関門時間が迫っているから。
今回は補給&休憩もできていたので先にスタートした。

ワッカ入口
この地にまた帰ってきた。

16回目のワッカ原生花園。

前日はエゾスカシユリが少なく感じたが今年はどうだろうか?

コースを楽しみながら走りたい。

そして例年通りに声を掛けながら走る。

声を出しながらいつもと違うことに気が付いた!

折り返しのランナーだけでなく、

僕の前後にもたくさんのランナーがいるということだ。


基本的に『ガンバです!』は折り返しランナーに言っていたのだが、
今年は抜いていくランナーからも『ありがとうございます!』と返ってきた。
それならばと、とにかく顔を上げてもらえるようにみんなに声を掛けよう!


こんな気持ちになった時にまたまた気が付いた!『いい感じで走れてるじゃん!』

心拍数も140まで上がってきた。先程のエイドでのスペシャルドリンクが効いてきた!

しかしまだ距離は81キロを過ぎたばかりだ。速効性があるのは間違いなく証明された。

ワッフルを持ってこなかったのは失敗した。スペシャルドリンクだけで約3時間は持つだろうか?

お腹に溜めるバナナなどは食べられないかもしれない。しかし置いてきてしまったのは仕方ない。

行けるところまでは心拍数140で走ろう!

ワッカ


前後しているチーム弘前のメンバーはバラバラになりながらも見える範囲で5人が走っている。

僕は『ガンバです!』の掛け声と共にキロ6分半から7分くらいで走っている。

周りからはめちゃくちゃ速そうだが、途中歩きも入るのでラップ的には速くない。

帰り道95キロのエイドを利用するが、暑さの為大混雑!人を掻き分け氷をゲット!

次のエイドは85キロ過ぎのワッカネイチャーセンターへの分岐点だ。

今年からの変更点だ。おそらく自然保護の為の対策だろう。しかしこの変更が後々厳しかった。

エイドを抜けてから85キロまでは、ほぼノンストップで走ることができた。

緩やかな下りもあり、リズム良く進めた感じだ。

85キロ 10時間19分20秒 39分20秒 Av.129

85キロ過ぎ


その後約5分でエイドに到着。

吉田さんと!

分岐点なので応援団も多い。チームへろへろの応援にも

『今年は随分速いわね~!さぁ早く行って行って!』と促されたが、

約20分間ペースを維持して走ったので長居してしまう。

すると『やっと捕まえましたよ~!』

と柴又の吉田さんが登場!

『やっぱり来ましたね!追い付かれた(汗)』

バッチリと記念撮影後には置いていかれてしまった・・・。


折り返しへようやく回復し約4分の休憩後に走り出した。ワッカの折り返しは88.5キロ付近。

あと4キロぐらいだ。

そして折り返して90キロの関門ポイントを通り過ぎるがエイドがない。

今は必要ないが、90キロ関門を突破してから一息つけないのは厳しい。

次のエイドはどこだ?と探しながら折り返しを目指した。

再び『ガンバです!』の掛け声と共にペースを上げる。

また約15分くらい走り続けた。


折り返してゴールへそして見えてきた折り返しの目印の小屋の脇にエイドのテントも見える。

そこはワッカの第2河口の橋の手前だった。ここにあったか!


気分的には折り返してから利用したかったが、

頑張り過ぎてぐったりモードだったので、先に立ち寄った。

チーム弘前の皆にも再び追い付かれる。

3分以内には休憩は収まった。

河口を渡りワッカの折り返しへ!

あとは戻るだけ!残りは約12キロだ。


折り返しを目指すランナーとエイドを利用するランナーでごったがえしの河口付近。

チーム弘前のメンバーは地元アップルマラソンTシャツに着替えて走っている。

『No Apple No Life』と書かれたTシャツなのに

スイカを食べるOさんの浮気現場を激写した!(笑)

チーム弘前


ここで経過時間は10時間54分。

12キロとしてまたペースが上げられれば12時間30分でまとめられるはず!

目標を12時間30分として、まず90キロを目指した。

折り返しを目指すランナーの中から『鈴木さん、速い!間に合いますか?』の声が。

『大丈夫ですよ!マイペースマイペース!』

また『速く走るなら背中に書いておいてくださいよ~!』の声もあった。

さすがに僕も毎回いっぱいいっぱいなので、予告して走れる訳ではない。

今回がたまたま前半に貯金が貯まっただけだ。

90キロ 11時間03分11秒 43分51秒 Av.131

折り返し手前でのダメージが大きく、時間が掛かってしまった。

目標に向けて87分で10キロをクリアしなくてはならない。

しかしエイドはない。分岐点まで戻らないといけないのだ。

これがリズムを崩した。基本5キロごとの感覚で休む時間と走る時間を考える。

途中にあると計算がしにくいというのがある。

また昨年とは違うという、あるはずの所にないという違和感があった。

さらに90キロに来て左足首の付け根が痛み出した。

ここまで違和感だけで済んでいたが、やはり距離を踏むことは負荷も大きいわけでここからの失速となる。

90キロを越えてまずはエイドがないので新味『ショッツグリーンプラム』を流し込む。

極端なエネルギー切れは起こしていないが、足首の痛みから腰が引けた状態になり、スピードが上がらない。

腰を入れようにも痛みが出ないように慎重な走りになってしまった。

なんとか平坦や下りを使って戻そうとするが、2分ぐらいが限度で徐々にその時間も短くなっていく。

92km91キロ92キロと進むなかで、

目標の12時間30分が段々と遠ざかっていく。

それでもなんとか立て直そうと試みる。

時間に追われることはないが、

今までのリズムとのギャップに苛立ちと悔しさが込み上げてきた。

そしていつもの93キロ。

『やっぱり速く走ることは向いてないかな?結局、最後に苦しむならばやっぱり楽しく走れた方があってるかも。』

いつも見えている景色が、苦しく目線が下がり始めているので、

距離表示を見るまでわからなかった。


あと7キロ。いつもと同じ歩いては走りの繰り返しになる。痛みを和らげる術はなかった。

周りの筋肉が固まってしまった感じもあり、エイドでは擦ってケアしたが走りながらは我慢するしかなかった。

95km


95キロのエイドに到着するまでが長かった。

遠くにテントを見つけて『あそこまで走ろう!』と決めるが結局は届かない。

頑張っても100メートルを継続するのがやっとだった。

95キロ 11時間47分29秒 44分17秒 Av.120

残りは5キロだ。42分で走れば12時間30分はクリアできる!

この先の坂を登ればあと4キロ。再び『あそこまで走ろう!』と動き出す。

案の定すぐに歩いてしまう。

1キロ進むのに5回しか走れず、その時間は1分程度でまた1分近く歩いてしまう。

それでもなんとか8分ペースくらいでは収まっていたが、

ワッカを去る坂道を登り下りを利用して2分間走った後はまったく脚が止まってしまった。

細かいアップダウンはあるが、基本エイドまでは下り。ここを走れなかったことは逆にない。

しかし足の痛みもあり歩き続けてしまった。

10分近く歩いただろうか?あと3キロにまだ辿り着かない。立ち止まったりもした。

なんとか往路80キロの関門が見えてきてからは一瞬だけ走る形はできたが、継続は無理だった。

そしてそのまま最終エイドへ。

あと2キロちょっとで12時間15分経過。12時間30分は厳しくなった。

水だけを貰い歩いてエイドを後にした。


ラスト2キロ
ラストぐらいは走らないと!

と思いながらも気持ちが上がってこない。

ようやく『あと2キロ』の看板が見えて

『さあ行くか!』 となったが、

前にペプシマンさんを見つけたので、

追い付いておしゃべり。

『辛いっすね~。最後ぐらいは走りますか!』


20分近く走らずに歩きっぱなしだったので、さすがに戻ってきた。

国道までは走って、またラスト1キロを前に歩いてしまう。

前とは違い歩く時間は短く、すぐに走り出す!これでリズムを戻さなくては!


ラスト1キロを過ぎてからは国道を離れ、常呂町民センターへの側道を走る。

この辺りから『お帰りなさい!』の声援が聞こえる。

知り合いの顔を見えて、いよいよ歩きづらくなる。(苦笑)

あと800メートルぐらいからスイッチがしっかりと入り、前後の間隔を見ながらペースを上げる。

人間不思議と終わりが近づくと痛かったところも痛くなるものだ。

だったらもっと早く集中しなくては!

ラスト!


両サイドに人垣ができる位置になると

『今年は速いぞ!すごいぞ!おめでとう!』や

『ほらほら早過ぎるから、時間調整しなきゃ!歩いて歩いて!』

さらに『復活おめでとう~!』の声を掛けて頂いた!両手を挙げて応えた。

右折するとラストの花道。花束を頂きゴールを目指す!

たくさんのランナーがいたので1人でゴールするのは難しかったので、

50キロのゴール寄りに離れてゴール!

100キロ 12時間35分39秒 48分10秒 Av.115

ゴール!!


ゴール後には『早かったですね!(戻ってくるのが!)』という言葉を掛けて頂くことが多かった。

また『おめでとうございます!(昨年よりも20分以上速くなって!)』とも言って頂いた。

それに対しては『今回は心拍数だけを見て走ったんで!』や

『本当はもう少し行きたかったんですけど、厳しいですね。』と答えた。

ゴール周辺にいるとお父さんと息子さんのペアが?すると

『息子が宮古島のウルトラマラソンで最年少で完走したんです!最年少繋がりで写真撮ってください!』と。

みるからに小学生だ!『どのくらいで走ったんですか?』『15時間です!』

なんと!すごいなぁ!是非是非サロマンブルー目指して頑張ってくださいね!

(撮ってくださった写真記念に頂けると嬉しいです)

ゴール後


いつもは迎えられるゴールを早く戻ってきた僕は皆のゴールを見届けた。

その中でも今回サロマンブルー達成のチームへろへろのりきさん!

63キロ・80キロ・89キロで追い付き追い越されだったが、

サロマ湖を満喫しながら帰ってきた!おめでとうございます!


さらにさらにまたまた見届けられなかったのが、くびき野に続いて100キロ挑戦のスギ様!

練習量的に厳しいんじゃないか?と一緒に来た奥様含めの予想だったが、

今回もしっかりとゴールしてきました。ギリギリゴールの座は譲りましょうか?(苦笑)

そしていつもサロマ湖ご一緒しているマークさんも速いタイムで

10回目の完走をしてサロマンブルーの仲間入りとなった。


ゴール後にサロマンブルー控え室で家族に報告!

『ちょっとだけ早かったです!』長女ピヨちゃんには『パパ北海道で良く頑張って走ったね!』

次女ペコちゃんには『パパがんばったね!』と言ってもらいました。

その後は久しぶりに『重度の力石モード』に陥り、お風呂を済ませた後、

美味しそうな夕飯を前にリタイア・・・。

水さえも受け付けない状態で19時30分から23時30分まで泥のように眠った。

お腹が空いてしまい起きたが、時すでに遅し。前日に買ったパンを食べて就寝。


悠林館に泊まりながら夕飯を食べられないという失態!久しぶりなだけにショックだった。

翌朝は反動でごはんを6杯おかわりして満足!

いつも通り能取岬&網走でお寿司コースで、北海道を満喫した。

今回は30名という大所帯!

これ以上増えるのは悠林館さんにもご迷惑なので来年からもリピーターの仲間と一緒に楽しみたい!

うちの家族がサロマ湖に来るのは2015年のグランドブルー達成の時かな?

いつかまた一緒に来たいな。


第26回サロマ湖100キロウルトラマラソン完走記~分析~


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