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SAROMAN BLUE 鈴木健司

SAROMAN BLUE 鈴木健司

12野辺山ウルトラマラソン完走記~第1章~

野辺山前日.jpeg


2年振り2回目となる星の郷八ヶ岳野辺山高原100キロウルトラマラソンとなった。今回も前々日の金曜日から現地入り。土曜日は朝8時から体育館でブースの設営。各メーカーさんのお手伝いもあり、受付開始の12時までにたくさんの商品を並べた。
その他に僕には選手説明会の一部で喋らせて頂くことになり15時からと15時30分(ラジオ形式のトーク)と16時の3回に分けて、MCの近藤麻智子さんと進行していく。
着替えポイントでの荷物預けに何を持っていくか?をメインに自らの商品を用意して袋から取り出しご紹介。毎年のことながら、お昼ご飯を食べ損ね、前夜祭が始まる17時30分くらいに弁当を広げると、パーティーが始まってからオーマイパスタが出てきてそれを2皿に、牧場の搾りたて出来たてアイスクリームまで!いや~美味しかった!

その後ブースを片付けて晩ご飯とお風呂にグレイスホテルへ移動。そこでは大会関係者の方も宿泊していて、ランナーズウエルネスの坂本さんなどともお話をした。アートスポーツからの参加は僕だけだが、お手伝いに来てくれたパワースポーツの小林さんが、ウルトラマラソン初挑戦だ!

結局お風呂に入り寝る準備ができたのは、22時。会場には3時到着を予定していたので、ゼッケンなどは明日の朝にしようと早めに布団に入った。しかし、色々とあり(苦笑)なかなか寝られず実際は3時間弱の睡眠となった。

翌朝はスッキリと起きれたが、お腹は空いていなかった。会場に着いてからサンドイッチを食べただけに。

ライブラリ - 9275(V.2012_06_16__10_30_03).jpgスタートのスタイルはこうだ!
今回は気温の上昇が予想されたので、アンダーシャツはアシックス肩バランスからクラフトのスーパークールメッシュに変更。パンツはインナーにアシックスコアバランスタイツCEPコンプレッションハーフを重ねた。
足元はNEWTONグラビタスからCEPコンプレッションハイソックスで装備する。
今回のTシャツはアディダスのフットサルウエア!お付き合いのあるメーカーさんのロゴを入れたオリジナルウエアだ。派手なシャツにテンションも上がる!
荷物預けは予定通り58キロにスペシャルドリンクとポーチ補充のサプリメント。そして87キロにはファイントラッククラフトロングスリーブアンダーモンベルジャケットを預け寒さ対策に備えた。更に58キロと同じくスペシャルドリンクとサプリメントを入れる。

スタート前にトイレを解消しようと3時40分くらいに並びゆっくりと済ませる。状態としてはあまり良くない。レース中にも何度かお世話になりそうだ。とりあえずはスッキリして体育館の中でストレッチに時間を掛けた。
今回は富士五湖とも違い、登りの連続!カラダをうまく使いながら登らないとダメージを負ってしまうので、入念に行った。
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4時30分になって外へ。途中で預ける荷物を忘れたことに気が付き戻る。間違いなく、58キロと87キロ行きのトラックに預けた。体育館前でもお客様が見つけてくれて話をする。この時間が楽しい!気温はやはり冷え込みはなく、風も穏やかだったのでちょうど良い感じだった。それでも長袖やウインドブレーカーを羽織るランナーも目立つ。スタート位置は少し前寄りにとった。
いよいよ午前5時!スタートの号砲がなった!
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まったく2年前と同じような条件でのスタート!スタートラインまでは1分31秒だった。前日説明会でお話したMCの近藤麻智子さんを見つけて、『行ってきます!』と挨拶をしてゲートを抜けた。始めの下り坂を抜けて右折し、踏み切りまで走る。左折して直進後しばらくして右折。この右折するまではラスト約2キロのコースだ。2年前に苦しんで走ったのを思い出しながら走っていく。今年はどんな走りになるだろうか?

まだ深い霧の中、前後には知り合いのランナーを見つけては声を掛け、そして掛けられている。『今年はどれぐらいですか?』の質問が多い。『いや~5分前より早くは帰って来れませんよ!ギリギリですよ。』この言葉は正直な気持ちだった。富士五湖を終えてからの練習は15キロを2回。そして1時間が1回だけだった。忙しさや富士五湖の疲れが抜けていないことは理由にならない。ただ自分がやれなかっただけだ。

5キロ 32分18秒

2年前は29分台で入っていたので、約3分遅い!まあでも前回が速過ぎたので、このまま行こう!50キロ6時間で到着していたので、30分くらいの余裕がある。そこまでは無理をしないで大丈夫だ。野辺山天文台のレーダーを見ながら走り、再び踏切を渡るとここからは登りしかない!線路沿いは緩やかでJRの最高地点を越え国道を渡ると、八ヶ岳へ向けてのキツい登りが始まる。次の5キロは2年前が36分台で走ったことも頭に入っていたので、40分以内でOKとして進む。すると本数の少ない小海線が霧の中を追い越していった。前を走るランナーはグレイスホテル付近のトイレに行きたい場合は、踏切待ちしてるのかな?と考える。自分のトイレも近づいていたからだ。山に入っては時間を使う。行くならば今行った方がいいはずだが、まだそれほど行きたい状態ではなかった。
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JR最高地点ではランナーズウエルネスの坂本さんご夫妻がハイタッチで迎えてくれた。いよいよ本格的な登りの始まりだ。まずはアスファルトのまま、斜度がきつくなっていく。辺りは霧で見えないが、太陽の明るさは左後方から降り注いでいる。2年振りとなる懐かしいコースには、変わらずにトラクターが何台も見えていた。
知り合いのランナーと会話を交わしながら、昨夜、宿に迎う途中に鹿50頭くらいに遭遇した地点を通り過ぎる。車のライトに照らされた道にいたのは4頭だったが横を見ると何十頭もの目が光っていた。辺りは真っ暗だったが、実際は牧場が広がっていたようだ。坂も緩やかになりはじめ、まもなくトレイルの始まりが近づいてくると、霧が晴れはじめてきた!
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前方には八ヶ岳!そしてくっきりと青い空が広がり始めた。いよいよ暑くなりそうだ。

トレイルのスタートはこんな感じ。いつかは舗装路に変わってしまうのか?砂利道なので、足をとられないように慎重に走る。剥離骨折以来、不整地ではちょっとした捻りでも違和感になり、それが痛みに変わる。レース前にあった違和感を除去することができていたので、次回のサロマ湖も考えるとここは無傷で行きたい!時折、落石防止の為なのか、設置されたゴム素材を飛び越えて走る。

10キロ手前にエイドがある。この野辺山はトータルで26ヵ所のエイドがあり、単純に4キロに1つの計算だ。中でも、前半は10・13・15・18・20・23キロと細かく続く。事前の予定通りこちらはやはり混んでいたので、手持ちのショッツで対応する。
列から外れて前を伺うと、前方にはトイレが4つ!待ち人4人!これは並ぼう!山の中で4つのトイレは多い方だ。しかも4人とも男性だ。手元のラップが31分を刻むのを確認し、ストレッチしながら待ちに入る。エイドを出発するランナーの中にはクリニックのお客様がいたり、知り合いのランナーがいて声を掛け合う。
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トイレの行列は長く延び始め、女性を中心に10人くらいまで拡大!僕は『まだ空いている方ですよ!』と皆さんに声を掛けて、36分が経過してからようやく空いたトイレで用を済ませた。
お腹の状況を一言で表すと『あちゃ~!』朝から変わらず。でもカラダは軽くなった。山の中ではこれを最後にしたいと思いながら、10キロに向けてスタートする。

10キロ 1時間11分02秒 38分43秒

更に登りが続くが、歩いてしまうような道ではない。かといって飛ばし過ぎると、下りになった時点で体力が残らないので、焦らずゆっくり走る。ヘアピンカーブを抜けて朝日を見ると低い雲に覆われた下界が見える。
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15キロのエイドに到着するが、給水テーブルは大混雑!コップもランナーが多く間に合わなかったが、水だけ1つ調達した。と、その前に、計画通りにアミノプロテインを摂る。美味しい!これは定期的にいこう!
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15キロ 1時間53分49秒 42分46秒

20キロを2時間30分でまとめられれば良いので、ラップとしては申し分ない。気にせず行こう!エイドではあまり補給ができていないので、ガス欠対策にショッツを握りながら走る。前後するランナーにはお客様いてこちらの女性ランナーのYさんはナイキのワンピースの中にCEPレディースコンプレッションハーフタイツとCEPを履いている。足取りは快調なようだ。
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しばらく進むと長い下りが現れた!2年振りであまりコースも覚えていないようで、『こんなに下りましたっけ?』とお客様と話ながら走った。なんとなくの記憶の中で、下りが終わればまもなく最高地点の1908メートルがすぐ近くにあった気がした。あと15分くらい(約2キロ)走れば登りは終わると思っていたが、予想よりも早く到着した。
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2時間28分でクリア!下りに入ればもうすぐ20キロに到着する。次のエイドではいつもイチゴが出てくるので、楽しみにしていたら今年はブドウだった。この辺りのトイレ待ちはかなりの人数が並ぶ。エイドでは20キロごとに予定していたベスパハイパーを飲む。ここでクリニックに参加していたNさんと遭遇!『鈴木さん!2時間30分をちょっと過ぎてますよ!』の問いに『スタートからトータルの時間は1度も見てないんですよ!大丈夫です。下りですから!』今のラップで遅過ぎることは決してない!先を見据えて下りに入る。
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20キロ 2時間33分20分 39分31秒

2年前よりは約10分遅れているが、始めの5キロの入りとトイレ待ちと足せば10分だから、まったくの許容範囲なのだ。これから先は下りが増えるので40分は掛からずに下りれるだろう。とにかく前半は5キロ40分以内のラップでカバーすればOK!
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下りが始まり、次のエイドは約24キロ。約4キロでトレイルも大体は終わりだ。しかし気を付けないといけないのが、この下りのトレイル。特に登りでも意識したが、足をとられないように慎重に。比較的、轍や踏み固められた部分も多く、スムーズに下りているが、抜かれるばかりだ。30分でアスファルトになると考え、走りに集中する。クネクネと連なるトレイルの出口は、左側の木の隙間から拓けた景色が見えた頃だ。

捻ることもなく、走り続けて直線の先にアスファルトが見え、エイドテントが現れた。
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ここではアミノダイレクト5500を1本流し込む。徐々にパンパンだったポーチにゆとりができてきた。朝からお腹にガスが溜まる感じだったので、この辺りまでわざとポーチは骨盤まで下げて圧迫しないようにした。ここでチームあるばとろすのユニフォームを見つけたので、代表のOZEKIさんの参加を確認したが不参加だったようだ。

ようやく長いアスファルトの下りになり、足元の不安はなくなった。しかし斜度は先程よりも急激になり、谷の反対側のガードレールが下の方に細く見える。左側は先月の大雨などで崩れたのだろうか、落石防護ネットやすでに崩れた岩や木が剥き出しになっていた。時折見える八ヶ岳は朝よりも青い青空に映えている!
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下りながらショッツを取り出した。2年前は7本入るソフトフラスクを使い、3本消費していたのを思い出したが、今回も減りは早いようで2本分を早くも消化。そのお陰か大きなダメージもなく、走れている。だがあと58キロまで足りるか?単純に足りないよな?稲子湯でおしるこなどうまく使って残していこう!

アスファルトの長い下りに入ってもなかなか2年前のイメージ通りの走りができない。カラダの重さからくるものなのか?正直またトイレに行きたい気持ちも出てきた。次、どこまで持つかな?敢えてすぐのエイドで待つか?
しかししばらく下りでリズムが出てくると便意が収まってきた。下りで下に降りてしまいそうだが、逆に行きたくなくなってきた。これはラッキー!40キロまで我慢できるかな?

そして一旦下り切った感じでまた登りが始まる。また登るの!というところだが、我慢我慢!周りは下りの勢いで登るが自分は無理しない。あくまでもマイペースだ。下りで貯まった貯金を使っていけば問題ない!

25キロ 3時間10分07秒 37分38秒

ほとんど下り勾配の坂道を降りてきた。35分以内で走れるかと思っていたが、慎重さが表れた感じで37分台となった。
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再びアスファルトの登りが出てくる。下りの最中にある登りは、飛ばして下っているとかなりのキツさを感じるが、自重したおかげで問題ない。その後コースは再びトレイルに。先程までよりも足元はならされた感じだ。エイドでは塩熱飴を取り出し、痙攣対策に口に放り込んだ。陽射しはあったが風も吹いていたので、汗だくなことはなかったが、乾燥している感じだったのでミネラルを早めに摂った。
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30キロまではほとんど登りとなる。時折混ざる下りをリズム良く走り、登りは急ならば歩きも入れながらの走りだ。まもなく30キロというエイドに到着した時点では、約5キロ続いた登りにグッタリ。まもなく下りになるので、しっかりと補給をしよう!
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まずは15キロごと決めたアミノプロテインを1本。そしてダイレクトに入れていたショッツマンゴーパッションを1本ずつ摂る。そして新しいスペシャルドリンク?いやいや暑く感じてきたので頭のバンダナを給水に浸して保水!被り水がなかったので2年前も困ったが、今回はエイドも空いていたのでコップを2つ確保した。このまま絞る前にタイツやソックスを濡らし、気化熱を利用する。かなり有効な手段だ。
ここでサロマ湖でもご一緒になるOさんと一緒になった。Oさんは腰周りが痛いらしく下りは飛ばせないと言う。野辺山をクリアできたらサロマ湖も予定通り参加するそうだ。この後も前後しながら走った。ようやく30キロに到着する。

30キロ 3時間47分34秒 37分26秒

登りが多かった割りには良いペースで刻めた。この後は稲子湯まで大体は下り。結構な登り坂が稲子湯手前に控えていたはずだ。下りに対して少しだけ余裕が出てきたので、2年前同様に動画撮影をしてみた。今回はこの1回だけ。
30キロ過ぎの下りでの動画(YouTubeに飛びます!手ぶれ補正をしたら滑らかな動画になりました)
*ここでの50キロ予想タイムは大体あってました!

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26キロ過ぎからの下りと同じような急な坂が続く。ここも飛ばし過ぎに注意だ。後方を見ると先程動画を撮ったガードレールが見えている。かなり高い位置から一気に下っている。心拍数を140に抑えながら走る。時折拓けて見える山々には緑がとても映えている。薄い雲は取れず低い雲が広がっている様子だった。

そうこうしているうちに下りも終わり、またまた登りが始まった。稲子湯までの看板であと1キロを確認する。しかし急な坂なので早歩きで進む。前回稲子湯が35キロだったが、今回の距離表示からすると抜けた後に35キロが出てくるはず。まずは到着時間を確認して出発しよう。
前を歩くランナーが徐々に走り始めた。まもなく稲子湯が見えてくるのが伺えた。こちらも流れに併せて走る。見えた!
ライブラリ - 9309.jpgライブラリ - 9308(V.2012_06_16__10_37_51).jpgライブラリ - 9311.jpg
到着時間のラップは32分を経過したところ。37分に出発しよう!まずはおにぎり!サランラップに包んであり嬉しい配慮だ。一緒に水を貰いゴミ箱近くで待機。おにぎりはこの先の登りで食べるので、まずはアミノダイレクト5500を流し込んだ。フラスクに残るショッツもチビチビ。そろそろ行こうかと思ったが、おしるこを忘れていたことに気が付き貰いに行く。チームあるばとろすのミトさんとくびき野でご一緒したKさんの写真を撮る。ミトさんは稲子湯に入ったらしい。今回は71キロということで楽しみながら行くようだ。

僕はお先に!とおにぎりを持ちながらスタート。トイレの行列を左に見ながら歩きだした。出発は37分を経過していたので、約5分の休憩だ。40分くらいでまとまれば問題ない。ここからはかなり急な勾配になる。おにぎりを食べていると、先程のOさんも片手におにぎり。『登りは補給ポイントだよね!』と歩く。そして見えてきた35キロ。

35キロ 4時間27分35秒 40分01秒

稲子湯前後の登りと5分の補給ポイント。まったく問題ない。単純に2年前よりは約10分遅いだろう。それは前半の分だ。この後はまたトイレには寄りたいので(40キロ地点)、50キロ到着は6時間10分から15分くらいになりそうだ。
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この登りは約2キロくらいあっただろうか。走れそうなところをちょこちょこ走る。ようやく平坦が増えてきて、段々とリズム良く走れてきた。そして右折すると、長い下り坂に入りヘアピンカーブが続く。基本左側通行だが、右カーブがあるとランナーの流れは右に移る。自分は緩やかな斜度を走りたかったので、常に左側を走る。前後するランナーともさほど差はつかない。ある程度ヘアピンを抜けると今度は直線的な下りになる。まもなく40キロだ。
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40キロ 5時間03分39秒 36分04秒

計測マットを通過してすぐに道路を渡る。予定していたトイレ休憩だ。ここは4つあり、待ちは4人。42キロに参加している方はこのトイレに寄ることはまずないので、比較的空いているのだ。ここでも前後する方はお客様。ストレッチをしながら会話を交わす。順番が来て、済ますまでに約3分。そして隣接するエイドで、ベスパハイパーを飲み走りだす。
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すると後方から、くびき野などでもご一緒する虻蜂さんが登場!稲子湯出発前にお会いしたが、ご挨拶だけになっていた。僕がギリギリなのをよくご存じなので(笑)、このペースでどうなのか?確認が入る。『鈴木さん今回早くないですか?』僕の中では50キロ6時間30分出発に対しては、あまり貯金はない。ということでギリギリですよ!という回答に。

この時点では、あくまでも2年前のペースで後半も走れると考えていた。ハンガーノックになった時のラップだったので、クリアできると考えていたが、現実は想像以上に厳しい後半戦が待っていた。

虻蜂さんとの並走の間に、歩道が土に変わる。どうしても恐る恐るになるので後ろにはランナーが詰まる。僕は歩道に飛び出しアスファルトを走る。この方が負担はあるかもしれないが安心だ。やがて前方に八峰の湯の建物が見えてきた。

僕は八峰の湯には荷物は預けない。理由としては休憩の一段落には距離がまだ短い。気持ちを切らさない為にも、立ち寄らずにコース上にあるエイドを利用する。先程の40キロ地点からは非常に近いので、長居をせずにバンダナを濡らしてハニースティンガーのグミを口に放り込んだ。
この辺りは小海町。水の美味しい町だ。八ヶ岳の中腹を走っていた前半の場所を右後方に見ながら、長い下りを走る。まもなく松原湖の登りが出てくるが、無理せず歩く。またしばらくは下り坂が続くからだ。
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45キロ 5時間45分00秒 41分20秒

これはトイレ待ち合わせた5分から6分の休憩を含めた数字だ。それを抜けば36分前後。心配はいらない。ここでトータル時間を確認!50キロまで40分で走れば6時間25分。35分で走れば6時間20分だ。予定の6時間30分には5分~10分ある。この時点で手打ちそばは諦めることにした。昨年そば待ちに7分を要したからだ。またお腹の状態は良くないのも考慮した。

松原湖からはお客様の合田さんと並走。途中お見掛けしていたが追い付かれた格好だ。足元にはCEPオールスポーツを使用している。これからのコースのことや、制限時間に対しての貯金など色々と話をしながら走る。そして46キロエイドに到着。ここは信号がすぐにあり、タイミングを見ながら補給する。気温も上昇してきたので、タイツやソックスを濡らす回数も増えてきた。補給は15キロごとのアミノプロテイン!ショッツはまだ58キロまで距離があるので温存した。

信号が変わりそうだったので、合田さんに『この信号で渡っちゃいましょうか!』と声を掛けてスタート!歩行者が点滅になると同時に渡れたので、僕はすぐに歩き出した。『先に行ってくださいね!』と合田さんを見送った。

先程のエイド到着時に時計を見たら、ラップが約5分だった。下りでは抜かされることもあり、決して飛ばしたつもりはないけれど一休みのつもりで少し歩いて、濡らしたバンダナを被り直した。
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コースは国道141号を渡り、小海線の踏み切りを渡ると千曲川に架かる橋を通る。前回も書いたが、『川の道』で走る場所だ。頭の中で、三国峠から小諸に抜ける地図を思い描く・・・3年後に出られるかな?

千曲川を渡ると100メートルくらいの登り坂。ここは歩く。思ったよりも風を感じ、向かい風に吹く分には涼しさもあった。走る向きに因っては追い風となるが、クラフトのスーパークールメッシュで暑さは感じない。再び平坦から緩やかな下りになってくるので、そこをしっかりと走った。ここからは少し時計を気にし始める。50キロに何時に到着できるかな?計算からすると6時間20分くらいとなった。そばを食べずに6時間25分の出発を決める。少しでも計画よりも貯金を作りたい。

前を行くランナーの1人がウエストポーチを持たずに歩いていたので、声を掛けた。『もう少し行けばエイドですよ。信号があってその先。10分くらいですから。』『ありがとうございます!』と走りだした。エイドでの補給は問題なく食べられているとのことだったので安心した。時間で伝えると気持ち的にゆとりができると思う。『あと2キロですよ!』と距離で伝えると長いなと感じてしまうので。
目印となる信号をパスして、いよいよ50キロに到着!

2012野辺山ウルトラマラソン完走記~第2章~


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