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台湾でも、ちょっとしたブームになっている感のある紅水烏龍。 発酵度が高く、焙煎もやや強めで、茶水が文字通り”紅い”烏龍茶。 渋い感じの台湾茶席に映えやすいのも人気の一因かもしれません。 #タンニンの強い夏茶や秋茶の有効利用という、生産側の都合もありますが。 発酵度高め好きとしては、好きなお茶・・・のはずなのですが、どうも今ひとつピンと来ないことが多かったのです。 ちょっと嫌な青っぽさを感じたり、ザラッとした飲み口だったり。 ところが、まうラボで飲ませてもらった紅水烏龍は、スムーズな口当たりで、とても美味しかったのです。 少し分けてもらったので、じっくり家で飲んでみました。 ![]() 茶葉は火も入っているためか、ちょっと黒っぽい感じです。 でも艶があって旨そうな感じです。 香りをみるため、蓋碗で淹れました。 ![]() 水色は紅というよりはオレンジ系でしょうか。 発酵と焙煎で出てくる自然な色だと思います。 香りは非常良いです。 熟した果物系の甘い香りが引き出され、そこに焙煎の香りがかぶさっています。 青っぽいところがほとんど感じられず、かなり丁寧に発酵の作業を行い、適正な発酵をさせたのだろうと思います。 飲むと雑味もなくクリアなのですが、非常にあっさりとしています。 香りから来る余韻はありますが、味の余韻・厚みというのは少なめな感じです。 このへんが秋茶っぽいです。 ![]() 茶殻を見ると、高山茶のような厚さや滑らかさはありません。 良くこの茶葉で、美味しさを引き出しているな、と逆に感心します。 葉を良く見ると、発酵程度がほぼ均一に仕上がっています。 これがこのお茶のポイントでしょうね。 技術によって作られているお茶だと思います。 と、作り手の仕事ぶりがうかがえる、なかなかなお茶だと思います(^^) 土壌の問題をとやかく言われがちな凍頂ですが、凄腕の作り手もおり、やはり歴史のある茶産地なのだと思いました。 やっぱり侮れませんね。 にほんブログ村 こういうお茶こそ、お買い得茶ですね(^^)
今回の金環日食。 あまり大騒ぎするつもりはなかったのですが・・・ 地元が町おこし?的に力を入れ始め、ポスターなどを見ている間に、気づいたら手元には日食グラスとNDフィルターがw 曇り空でしたが、まずは自宅から試写。 ![]() これは行けそうかも、ということで、三脚抱えて、近所のショッピングセンター屋上へ。 金環日食証明書なるものをいただきました。 千葉県、日食中心線に入っているので、気合いが入っているのです(^^;) ・・・が、 ![]() 雲が多くなってしまいフィルター越しでは、ほとんど見えない状態に。 そこでフィルター無しで、シャッタースピードを調整して撮影を始めました。 ![]() この時間が食の最大だったのですが、うーん、雲が多い・・・(-_-) このままスカッとは見えないのかなぁ・・・と思っていたら、少しだけ雲の切れ間が! ![]() 少し終わりかけでしたが、これがベストショットでした。 雲がかかって、幻想的な雰囲気でした。 これはこれでアリかも(^^♪ 皮肉なもので金環食が終わった後は、少し雲が少なくなっていました。 ![]() さて、次の日食グラスの出番は6月6日の金星の太陽面通過なのですが、この日は台北。 台湾でも見えるようなので、日食グラスを持って陽明山の上にでも登ってみましょうかね(^^;) にほんブログ村
思いのほか、長くなった50万アクセス記念企画。 今回でひとまず区切りをつけます。 ここまで、「初心者の方が中国茶をどう学んでいくか」という趣旨で書いてきました。 最初は、どのようなお茶があるか知ること。 次に、それを実際に飲んでみること。 そのために、 どのようなお茶を選べばよいか どのように淹れたらよいか という、大まかな目安も紹介してみました。 また、より深く学んで行く際のいくつかのパターンとして、 お茶の味わいや香りが変わる要因 茶芸の話 資格取得について にも踏み込んで、紹介してみました。 とはいえ、とても広くて深い、中国茶の世界。 「これこそが正解」というものはありません。 今回ご紹介したのは、あくまで一説に過ぎません。 参考になるところは参考にしていただき、違うと思う所は読み流す感じでお願いします。 ・・・というのは、こういう「ゆとり」が中国茶の学習には、とっても必要なんです。 <正解が一つとは限らない世界>中国茶についての情報を色々集めていくと、同じ事柄に対して、複数の説が出てくることがあります。たとえば、 烏龍茶の1煎目は洗茶するのか、しないのか このお茶はホンモノかニセモノか というような論争があちこちで行われています。 科学的に説明できる話だったり、中国の国家標準で決まっていることのようなものならば、あまりブレはありません。 「知らない方が間違っています。根拠はこれ」と提示して、論争終了です。 しかしながら、それ以外のことについて、どちらが正しいというのは厄介です。 正解の数が複数あることもあります。 お茶というのは、生活に深く組み込まれているものですので、文化的な側面もかなり強く、立場によっていくらでも解釈が成り立ちます。 「地方によって違う」とか「追い求めるものがそれぞれ違うから、どちらも正しい」とか。 また、お茶の成分や効能については、実は分かっているようで、分かっていないことも多いです。 身近なものでありながら、まだまだ研究の余地がたくさん残されているものなんです。 ほか「文献に残されていない」とか「利害関係者が健在のため、大人の事情で結論づけられない」など、様々な事情で決着をみていない事柄もあります。 よその世界から中国茶の世界に飛び込んでくると、正解が一つではないことに、人によってはイライラします。 「どっちかハッキリしてくれ」「なぜ、曖昧な表現なんだ」と思うこともあるでしょう。 よくあることなんです そんな世界なんだと、ゆるく構えておいた方が楽しく過ごせます。 いろんな説があるものは、色々な言い分を聞いて、あなたが一番納得できるもの。 それが正解だと思うようにしましょう。 他の人は他の人で良いと思います。 #論争を吹っかけると、お互い疲弊するだけで終わります。絶対的な正解が無いのですから、どうやっても一致しないのです。 そんなことに気をつけながら、中国茶の世界を歩いてみては、いかがでしょうか。 歴史や文化などの周辺知識も含めて、知れば知るほどに新しい発見があるのが、お茶です。 美味しく、楽しく、中国茶を飲み、学んでいきましょう(^^♪ おしまい。 にほんブログ村 完読お疲れさまでした~
さて、それでは日本の各中国茶団体について、私の知っている限りのことと印象を。 まず、先にお断りしておきますが、ひょっとしたら事実を勘違いしている部分があるかもしれません。 また、ここに載っているから「オススメ」というわけでもありません。 「ここに採りあげられてないから、有力ではないんだ・・・」ということも、ありません。 単に私が知らないだけです。 あくまで勉強できる機関を探す手助けになれば、という趣旨のものです。 その点をご理解の上、お読み下さい。 その前に、独自の用語を使いますので、そのご説明を。 <「文系」と「理系」>各団体には色々と特徴があります。その中でも、ハッキリ分かれるのが、お茶を基本的にどういう視点から見ているのか、という部分です。 まず、お茶の文化・歴史といったところが出発点になっていて、その分野からお茶を見つめていく団体。 便宜上、「文系」と呼ぶことにします。 色々なテキストやカリキュラムも、そういう組み方になっており、お茶の歴史や文化というところを学ぶには良さそうなところです。 もう1つは、お茶の植物としての特徴や化学的な組成といったところにベースを置く団体。 便宜上、「理系」と呼ぶことにします。 お茶の化学的な変化だったり、農作物としての特徴をきちんと踏まえた上で、テキストやカリキュラムを組んでいるところです。「お茶そのものをきちんと学びたい」という方に向いていると思います。 もちろん、これはかなり曖昧な区分けで、どちらか一方しか学べないというものではありません。 ほとんどの団体のカリキュラムでは、両方が組まれています。 「どちらが得意なのか」程度でお考えいただければと思います。 では、団体の紹介を。 <NPO法人日本中国茶芸師協会>本部所在地:静岡県Webサイト:http://jcteaia.seesaa.net/ 2005年設立のNPO法人です。主に中国の国家資格取得ツアーや茶産地訪問ツアーなどを企画するほか、各種イベントでの茶芸披露をしています。独自資格は発行していません。 静岡県と浙江省は友好提携をしており、その繋がりから生まれた団体ではないかと思われます。 資格取得ツアーは全国各地の空港から出発し、杭州で合流するようです。 事前に研修テキストをダウンロードして、自習を行っておくというスタイルだとか。 中国側の受け入れ先は、茶文化の学術研究が目的である、中国国際茶文化研究会なので、やや「文系」寄りと思われます。 <NPO CHINA 日本中国茶協会>本部所在地:東京都Webサイト:http://www.chinatea.org/ 1997年に設立された団体です。表参道の遊茶が関わっている団体です。中国の国家資格である茶芸師・評茶員の取得講座を開催するほか、昨年から独自資格、中国茶エキスパートの認定を始めています。 中国側のパートナーが中国茶の流通を担う団体である、中国茶葉流通協会であり「理系」寄りと思われます。 中国茶エキスパートは、ジュニア、シニア、マイスターの3段階。 現時点では、普及者資格といった感じですが、将来的には指導者育成を目指しているようです。 カリキュラムを見る限り、初心者から評茶員や茶芸師へのステップアップも考慮されたものになっており、組み方はしっかりしている印象です。 資格取得のためには認定講座を受験して試験に合格する必要があるほか、日本中国茶協会への入会が必要です。 <中国茶インストラクター協会>本部所在地:東京都Webサイト:http://www.teamaster.org/ 2001年に設立された団体です。渋谷の華泰茶荘が関わっています。 華泰茶荘のインストラクターコース卒業生で構成されており、国内外でのイベント参加や普及イベントの開催、国家資格試験準備講座への講師派遣を行っています。 独自資格の発行は行っていません。 ここに所属するインストラクターになるには、華泰茶荘が実施している1年間のインストラクターコースを卒業する必要があります。 毎回の小テストやテイスティング試験、研究論文の提出、製茶旅行への参加、海外の先生の前での茶芸試験など、多くの難関があります。 かなり頑張る必要がありますが、その分、実力はつくと思います。 私、ここを出ています。 中国側のパートナーは長らく、農業部の下にある中国茶葉学会だったため「理系」寄りです。 なお、ネット上で誤解が広まっていますので、訂正をしておきます。 「ここの卒業生は茶葉を華泰茶荘から安く仕入れられる」というものです。 全然、実態と違います。 気持ち割引がある程度で、とても仕入れして商売になるようなものではありません。 系列店作りの家元ビジネスなんて、とんでもありませんw むしろ、現地に行って買う人が多いです。 元々”プロ養成コース”として設定されたコースなので、産地の業者に騙されないよう、徹底的に似たお茶(鉄観音と本山など微妙なやつ)のブラインドテストをする、なんて訓練も積んでますから。 また、茶芸の指導も、かなり自由なスタイルで行われています。 統一の方式というものは特になく、型にはめる指導もありません。 自由な発想でできるためか、テーブルセッティングなどで個性派な方たちが結構出ています。 #そういう方ほど、ここ出身であることを明らかにしていません。組織に頼らず、独自路線を取る人が多いのも特徴と言えるかもしれません。 <日本中国茶普及協会>本部所在地:東京都Webサイト:http://www.china-t.org/ 2005年に設立された団体です。茶語を運営する日本緑茶センターや横浜中華街の悟空、緑苑など多くの中国茶販売業者が関わっている団体です。 元々、中国茶業界の統一団体としての設立を目指していたため、サントリーや伊藤園などの大手企業もバックに付いています。 中国茶の普及活動イベントを行うほか、独自資格の中国茶アドバイザー、中国茶インストラクターの認定を行っています。 認定講座のうち、中国茶アドバイザーは通信教育のみです。 中国茶インストラクターは初級・上級・高級の三段階に分かれており、上級インストラクター以上になると、初級インストラクターの指導が出来るようです。 なお、初級は集中コースの場合、2日間の講座を受講し、試験に合格。協会に入会すると取得できるそうです。 ・・・正直、私の感覚では学習期間が短いと思います。 ただ、所属インストラクターの方は非常に勉強熱心な方が多く、あちこちの講座や教室、お茶会でお目にかかります。 最初のハードルを低くし、その後育成を図るという方針なのかもしれません。 <中国茶指導・老師 日本事務局>本部所在地:浙江省杭州市 事務局所在地:東京都Webサイト:http://www.ct-ai.jp/ 中国国際茶文化研究会が発行している資格「中国茶指導・老師」(日本名:中国茶アドバイザー/インストラクター)の日本側の事務局組織です。 2006年の発足時には、XiangLe中国茶サロンの工藤先生が関わっています。 この資格は、中国国際茶文化研究会が「中国茶全般を指導できる講師資格を作ろう」ということで設定されたものです。 そのため、茶芸師や評茶員などの国家資格よりも、より幅広い内容を学習対象に設定しています。 内容については、発行団体の性格から文化に重きを置いたものになっているようです。 文化・歴史に関心のある方に適した「文系」な資格だと思います。 また、中国側の資格らしく、飲むお茶のガイドラインで緑茶が多いのも特徴でしょうか。 授業は全国の登録研修機関で受けられるほか、通信教育もあります。 ただし、最終試験は杭州での実施になりますので、一回は中国に行く必要があります。 1単位90分の授業を国内で25単位、中国で10単位取得する必要があるそうで、学習期間は割とかかります。 講師の方は、設立の経緯からもXiangLe中国茶サロンのインストラクターの方が多いです。 <NPO法人中国茶文化協会>本部所在地:東京都Webサイト:http://www.cha-tea.org/ 2010年設立のNPO法人で、専門家と消費者の団体という位置づけです。 各種イベントの実施や情報誌の刊行を行うほか、独自資格の中国茶アドバイザーおよび中国茶コーディネーター資格の認定を行っています。 前身は華泰茶荘が設立した任意団体、日本中国茶文化協会でしたが、NPO法人となる際に独立しています。 普及者資格である中国茶アドバイザーは1~4級まで設定されています。 4級と3級は全国の認定講師が実施する認定講座を受講し、修了検定講座をクリアすれば取得できます。2級以上は検定試験に合格する必要があります。 入門~プロフェッショナルまで、段階を追って学べるようになっています。 資格申請のためには、資格認定会員として入会が必要です。 資格取得後は、年1回、講座の受講か通信教育キットを使って、知識や技術をブラッシュアップすることになっています。 指導者資格である中国茶コーディネーターは、現在のところ独自の育成プログラムがありません(準備中)。 そのため、取得希望者は提携機関の講師資格を取得する必要があります。 具体的には、中国茶インストラクター協会の所属インストラクターになるか、シンガポール留香茶芸の上級茶芸指導講師の資格を取得することになります。 資格の相互乗り入れを認める稀な団体なので、今後提携機関は増えていく可能性があります。 <一般社団法人日本台湾茶協会>本部所在地:茨城県Webサイト:http://tea-taiwan.org/ 2009年に設立された、台湾茶の普及を目指す一般社団法人です。 設立には台湾茶の輸入を手がけるダッシュが関わっています。 独自資格として、台湾茶インストラクターと台湾茶アドバイザー資格の認定を行っています。 他、台湾茶の頒布会なども実施しているようです。 テキストは、台湾で発行された教材を日本語に翻訳したものを利用しています。 私も購入して目を通してみましたが台湾の研究者が執筆しており、しっかりしています。「理系」寄りだと感じました。 検定試験は年に1回開催され、アドバイザーもインストラクターも同じ試験を受験し、点数で振り分けられます。 試験の勉強については、受験対策講座が1日あるだけですので、基本的にはテキストでの自学自習が前提となるようです。 以上、ざざっと紹介してみました。 繰り返しになりますが、あくまで参考程度に、活用は自己責任でお願いいたします。 変更もあるかと思いますので、最終的には各団体のWebサイトを見たり、教育機関に問い合わせてご確認下さい。 続く。 にほんブログ村 こういう一覧がないと分かりませんよねぇ。。。
茶芸師の話が出ましたので、続けて日本にある色々な資格の話を。 その前に「資格取得」は中国茶の学習にどう活かせるかを検証しておきます。 <資格のメリット・デメリット>資格というものは、ある一定水準の知識と技術を要求しています。資格があるからには、それを効率的に学ぶための「教育プログラム」が存在しています。 実は、これがノウハウの固まりなのです。 こうしたプログラムは、難しい内容を短期間で詰め込むために、「コンパクト」に「体系立てて」学べるものになっています。 つまり、こうしたプログラムに乗っかってしまえば、 効率良く短期間で集中的に学べる というのが、資格取得を取り入れる最大のメリットです。 ダラダラやるより、ある程度、チャチャッと身につけたいという時は便利です。 また、一緒に勉強する仲間(ある意味「戦友」)が増えるので、お茶つながりの友達「茶友」ができます。 お友達が増えれば、より中国茶の世界が楽しくなるかもしれません。 あとは、誰かに「○○の資格を持っています」と言えるので、「ちゃんと勉強しました」という証明にはなるかもしれません。 #資格は実力の証明にはなりませんが、勉強したことの証明にはなります。 一方、デメリットもあります。 まず、独学する場合に比べると、受講料やら試験料やら、認定料やらを払い込むことになりますので、費用が何かとかかります。 もっとも、自分で色々なお茶や茶器を買い、試行錯誤しながら回り道することを考えると・・・結構いい勝負かもしれません。 あとは、学んだ先の団体が、あまり熱心に活動しなかったりすると、「自分の保有している資格は、なんだか誇りに思えないなぁ。。」なんてことがあるかもしれません。 このへんは発行している団体の意気込みだったり、実績を見るしかありません。 もしくは、”自分で運営に参加して組織を変える”かです(笑) そんなメリット・デメリットを踏まえた上で、まずは、中国茶関連の資格を一度整理します。 <日本で取得できる資格>「国家資格」と「民間資格」があります。中国茶に関しては、当然ながら日本政府は関与していませんので、国家資格といった場合、中国政府が出している資格のことです。 具体的には、 茶芸師 → 茶芸館のスタッフを育成するプログラム 評茶員 → 茶葉の生産~流通の品質管理を行うスタッフを育成するプログラム 茶葉加工工(制茶師) → 製茶に携わる人材を育成するプログラム という資格があります。 これらの資格は、基本的には、その道のスペシャリストを養成する資格です。 日本人の感覚からすると、やや狭い範囲をカバーする資格だと感じます。 多分、「もう少し広い範囲を勉強したい」という方が、ほとんどではないかと。 その場合は、日本の各団体・教室が発行している民間資格になります。 日本の中国茶団体が発行している資格には、だいたい インストラクターなどの「指導者資格」 アドバイザーなどの「普及者資格」 の2つがあります。 たいていの団体では、行き着くところは指導者資格で、その前のステップとして普及者資格を位置づけているところが多いようです。 具体的に言うならば、 指導者資格は、 「中国茶あるいは茶芸を教える教室を開ける(体系立てて人に伝えられる)」程度の知識と技術 を目指しており、 普及者資格は 「中国茶の初歩的なアドバイスができる(よくある質問に答えられる)」程度の知識と技術 を目指しているように感じます。 中国茶をある程度知りたい方(平面をなぞりたい方)なら、普及者資格で十分。 もう少し詳しく知りたい方(深さの部分を知りたい方)は、現時点では指導者資格まで進まないと、本当に知りたいことを教えてもらえないと思います。 私の見ている限りでは、指導者資格にせよ普及者資格にせよ、消費者として「もう少し詳しく知りたいから取得している」という方が半数以上だと思います。 プライベート資格と団体発行資格なお、民間資格は発行団体によって、以下のようにも分類できそうです。・お店や個人の発行するプライベート資格 ・団体発行資格 まず、プライベート資格の方ですが、これは文字通り、お店や教室が発行するものです。 いわば、そのお店や教室の講座を受けて、試験などをパスした修了証・卒業証のようなものです。 このように書くと、「大したことがない」ようにも感じられますが、そうとも言い切れません。 たとえばXiangLe中国茶サロンのインストラクターコースのように、有力な卒業生の方があちこちで活躍している資格もあります。 一般的な通用度は低いと思いますが、時には知る人ぞ知る・・・な実力派のプライベート資格もあるのです。 続いて団体発行資格です。 これは、日本の中国茶に関する団体が発行している資格です。 日本茶や紅茶は、日本茶インストラクター協会、日本紅茶協会のように資格を発行する組織が、基本的には一本化されています。 が、中国茶の場合は、ややこしいことに、いくつもの団体があります。 そして、それぞれが独自資格を発行しています。 傍から見ると、「似たようなことを教えてるよね」と思うのですが、資格同士の互換性はほとんどありません。 具体的には、「ある団体で初級資格を取ったら、中級資格は別の団体で」というのが出来ません(※)。最初から、やり直しになってしまいます。 どんなに上位の資格を取っても「他の団体に行ったら、ただの人」なのです。 理不尽ですが、そういう仕組みになっています。 ※ただし、中国の国家資格は発行団体が国なので、編入を認めるケースも中にはあるようです。 以前、「中国茶の資格発行団体は、いくつあるんだろうか・・・」と調べてみたことがあります。 ”資格発行(もしくは国家資格ツアーの実施)をしていてWebサイトを持っている”団体だけでも、10団体ありました(^^;) 多くは「○○協会」のような名称で、非営利組織の形態を取っています。 そのうち法人格を持っているのは、設立順にNPO法人日本中国茶芸師協会、一般社団法人日本台湾茶協会、NPO法人中国茶文化協会の3団体のみで、他は任意団体です。 規模も大小さまざまで、中にはWebサイトの更新が滞っていて、活動の実態がよく分からないところもあります。 これらの団体は、設立経緯やバックにある会社やお店、中国側の提携先の違いなど、まちまちです。 お互いに思惑や譲れないこだわりも、色々あるのでしょう。 Webサイト上で他の団体をけなしているところすらあります。 こんな状況ですので、大同団結することは、残念ながらしばらく無いと思います。 個人的には、こういう状況も中国茶を学びにくくしている原因の一つだと思います。 これだけあると、初めての方はどこへ行ったらいいのか、分かりませんからね。 せっかくの勉強してみたい気持ちも萎えてしまいます。 <各団体の特徴を知るには?>この状況が変わらないとなると、これから勉強する側としては、・組織の運営がしっかりしており、 ・きちんとした教育プログラムがあり、 ・事後のフォローもしっかりとしていて、 ・資格を持っていて、ある程度誇りに思えるようなところ を選んでいく必要があろうかと思います。 この情報源としては、正直、クチコミしかありません。 が、複数の団体を掛け持ちしている人というのは、流派を掛け持ちする人が少ないのと同じ理由で少なく、お互いの実態がよく分からないのです。 そこで、 Webサイトに情報が掲載されている テキストや会報を見たことがある 私が関係者や所属メンバーの方を知っている という、いくつかの大きめな団体について、ざっくりと特徴を紹介してみたいと思います。 続く。 にほんブログ村 こういう話もあまり聞けませんよね(^^;)
深める話の続きです。 ここは敢えて、一番私から縁遠いジャンルのお話を(^^;) <茶芸を学ぶ前にハッキリさせておきたいこと>中国茶に興味を持った方が、わりと多く興味を持つ分野、それが茶芸です。 <「中国茶芸に流派は無い」は本当か?>どういうわけか、こういう噂が広まっているのですが。流派はあります ただ、日本茶道のように「うちは数百年の歴史があります」のように確立されたものは無い、というだけです。 「茶芸」なるものが始まったのは、せいぜい40年前ぐらい。 今のところは群雄割拠状態というか、戦国時代初期みたいなものです。 規模もそれほど大きいところはなく「家元一人で頑張ってます」的な流派が、まだ多い感じです。 その中でも、最大派閥なのは、台湾発祥の陸羽茶藝でしょうか。 台湾のお茶チェーン・天仁茗茶という大きな後ろ盾があったこともあり、現在では世界各国に支部を出しています。 ここは別格に大きいですね。 なお、中国の茶芸師試験については、「あまり流派はない」とされています。 が、実際のところは、指導する先生の個性というのが、かなり色濃く出ます。 養成講座では「こうやりなさい」という先生からの指導が、どこかには必ずあり、指導講師が誰かというのは、見る人が見ればわかるようです。 まあ誰に習っても、芸は”技芸”の世界なので、多少の色は付くということです。 一人の先生の個性は生徒さんから生徒さんへと受け継がれていくものなんですねぇ。 <流派の違いって?>それぞれの流派ごとの違いですが、色々と先生のこだわりや取り決めがあります。 茶芸は身体で覚える、覚え込ませるものなので、先生選びは慎重に、なのです。 できれば、体験講座やお茶会などに出かけて、何人かの先生のやり方を、自分の目で見た方が良いと思います。 <中国の茶芸師資格を取りたい>この目的がある方は、中国語がネイティブ並みに堪能という方でない限り、 試験対策という意味では、何も色が付いていない方が楽なのです。 もっとも、お茶の淹れ方が全く分からない&練習をしていない状態では、いくら日本語授業といえども、授業についていけない恐れもあります。
さて、ここまでの情報があれば、一通りお茶は飲めると思います。 そこから、どう深めていくかなのですが、これは人それぞれです。 駆け足とはいえ、一通り中国茶の世界を巡ってみると、自分が興味を引かれるポイントというのが見えてくると思います。 たとえば、 ・もっと美味しいお茶を探してみたい ・お茶の味わいと香りの違いについて、もう少し詳しく突っ込みたい ・このお茶が生まれた背景や歴史、いわれをもっと知りたい ・もっと上手にお茶を淹れたい ・美しくお茶を淹れたい ・茶器について、もう少し詳しく知りたい ・中国の茶文化全般についてもっと知りたい ・お茶の歴史について知りたい ・現地でお茶を買いたい ・お茶を飲む空間・茶席を演出してみたい などなど。 これまでの記事は、そうした自分の興味を発見するまでのガイドです。 ここからは、自分が興味を持ったことを、どう学ぶか・学べるかという話に入っていきます。 まずは、多くの人が気になるであろうことについて。 お茶の味や香りの個性が生まれている部分をどう深めるかをご紹介します。 <同じ名前のお茶でも、香りや味が違う?>たとえば、あるお店で購入した、凍頂烏龍茶の味と香りが気に入ったとします。それが切れてしまい、別のお店でなんとなく凍頂烏龍茶を買ってみたところ、全然思っていたものと味と香りが違う・・・ 同じお茶の名前なのに、なぜ? ということが良くあります。 また、お茶のグレードもピンからキリまであり、なぜこんなにお茶の値段が違うのか、といぶかしく思われることもあるでしょう。 このようなことに興味を持たれた方は、お茶の味を左右する要因を学んでみると良いかもしれません。 <お茶の味を左右する要因>お茶の味を変えている要因は、大体以下のような5つの要因が考えられます。あ、これは私が経験上で分けたオリジナルの分類ですので、正しいとは限りませんが(^^;) ・製法 発酵度の高さ・発酵の行わせ方 焙煎の程度 作り手の個性 など ・茶樹 お茶の品種の違い 茶樹の年齢 根の張り方 など ・土地 産地の気候特性 標高 土質 日当たり、水はけ など ・気候 製茶時期(春、初夏、秋、冬・・・) 茶摘み前後の天候 生育期間中の気候 など ・保存 保存の状態 製茶・焙煎からの期間 など こうした項目が1つでも違うと、同じ名前のお茶でも、違った風合いの茶に仕上がります。 飲んでみて「これは何か違うな」と思ったら、原因は大体、上記の中にあります。 これらの違いを理屈の上で説明するのは、割に簡単です。 が、実際にどう違うのかを理解するためには、やっぱり飲むしかありません。 少しずつ、製造時の条件が違うお茶を飲み比べてみて、 なるほど、これが春茶と冬茶の違いか 発酵度が高いと香りがこう変わるのか というようなことを、1つ1つ確認していきます。 違いを舌に覚え込ませる作業が必要です。時間がかかります。 かなりの数を飲み、ある程度の傾向が掴めてくると、 発酵度が高めで、焙煎も少し強めにした梨山茶が好き。特に冬茶。 のような、ややマニアック?な回答が出来ることになります。 こういう回答が出来ると、どんなメリットがあるか?ですが、 自分好みのお茶にありつける確率が高くなる というメリットがあります。 たいていのお茶屋さんは、「これ、なんだか美味しいから買って来ようか」と漠然と仕入れてくるのではありません。 上記のような条件を考え・伝えながら、仕入れを行っているのです。 プロの共通用語なんですね。 お茶屋さんに対して、上記のような言葉を使って伝えられると、向こうも一発でお茶のイメージを解します。 「とにかく香りの良いお茶」のような言葉では、漠然としすぎていて、残念ながら伝わらないんです。 現地のディープなお茶屋さんや産地に行く際は、これができるかどうかは大事なことだったりします。 プロの方がやっていることを真似ようというのですから、なかなか大変です。 しかしながら、よく使われるものというのは、やっぱりある程度決まっています。 そういうものだけでも覚えておくと重宝します。 たとえば、台湾茶を例に取ると、 ・発酵度が高いものと低いものの比較 ・焙煎が強いものと軽いもの、かけていないものの比較 ・お茶の品種による味の違い ・主要産地ごとの風合いの違い ・標高の違い ・春茶と冬茶の違い ぐらいをクリアしていたら、まず困らないと思います。 日本のちょっとこだわりのあるお店では、このような条件を明示して販売しているケースもあるので、「教材」となるお茶の入手も比較的容易かと思います。 逆に言うと、これ以上はマニアックすぎます。 「農家まで行って直接買い物をしたい」とか「自分でお茶を作りたい」とか、「お茶を仕入れて販売したい」という人なら、突っ込んで行かないと太刀打ちできませんが、一般人には必要ありません(^^;) より突っ込みたい場合は、お茶の製造法や成分の話を詳しく学べる評茶員の講座を受講するのもありかもしれません。 <中国茶は奥が深く、難しい?>中国茶は奥が深い、あるいは難しいと言われる理由の1つは、今回見て来たように、お茶の種類の多さ(幅の広さ) × グレード・個性の違い(奥の深さ) という組み合わせの数が、とても多いというところにあります。 種類の多さを平面とすると、グレード・個性の違いは高さ方向に相当します。 言うなれば、三次元の構造になっているのです。 #プーアル茶とかになると経年変化とかが加わってきて、四次元の世界になります。むーん、ますます難しい(その分、製法などのバリエーションは減るのですが)。 「お茶はハマるとキリがない」といわれますが、それはこの奥深さゆえです。 特に中国茶の場合は、平面方向にも広いですから、ますますディープでとっつきにくい印象なんだろうと思います。 とはいえ、上記のような「三次元の構造になっている」ということと「同じお茶なので、味を左右する要素は大体同じ」ということを知っておくと、中国茶はそんなに怖い世界でもありません。 1つのお茶で「公式」をつかんでおけば、あとは応用問題なので。 ・・・とまあ、中国茶にはそんな性質があります。 中国茶の学習は最初の骨組みの部分をババッと作り上げた後は、焦らず、じっくりと時間をかけて、ゆるりと進めていくのが良いのではないかと思います。 とにかく、時間がかかりますので。 幸いなことに、お茶は健康への悪影響は少なく、むしろ好ましい効果があるものです。 中国茶は、ほどほどのペースで進めている限りは、一生つきあえる趣味になると思いますよ(^^) 続く。 にほんブログ村 最初に教えてもらっていたら回り道しませんでしたねぇ。。。(-_-;)
さて、ようやく飲み方です。 <普段はゴクゴクでも、学ぶ時はチビチビと>お茶の飲み方は自由でいいと思うのですが、お茶を学ぼうとする時は、お茶の特徴が分かりやすくなるコツがあります。それは小さな茶杯で、 少量ずつ飲むことです。 大きめの茶杯でゴクゴクと飲むのは、普段の習慣としては悪くないのですが、お茶を知ろう・学ぼうとしている時は、どうも感覚が鈍りがちでいけません。 一方、「少量しかない」と思うと、人間どういうわけか集中力が高まります。 少量だと、お茶の微妙な味や香りの変化に敏感に反応できるんですね。 使う器は、一般的に使われている中国茶の茶杯(無ければ酒杯)でよいと思います。 「3回に分けて飲むと品が良い」(※)とか言いますが、そのくらいに分けた方が、特徴が分かりやすいかもしれません。 すぐにゴクリと飲むのではなく、ちょっと口の中で転がすというか、散歩させてから飲むと口の中の味を感じる器官にまんべんなく触れるので、より分かりやすくなります。 ※「品」という文字には、「口」が3つありますでしょう。上手いこと言うものです。 最初は「全然分からない・・・」と思っていても、こういう飲み方を続けているうちに、だんだん、味覚が鋭くなってきます。 たいてい、最初はジャスミン茶やライチ紅茶のような、香りや味がドカンと来るのが好みだったりします。 が、徐々に飲み慣れてくると、味の深みや余韻の長いお茶が好きになっていくようです。 周りを見ていると、お茶好きさんにグルメな方が多いのも、何となく分かる気がします。 知らず知らずのうちに、味覚が鍛えられているんでしょうね。 才能やセンスというのももちろんあるのでしょうが、基本的には訓練で身につくものが大きいように感じます。 <目で見て、鼻で聞いて、口で味わう>もう一つ、お茶を飲む際のポイントがあります。いきなり口に運ぶ前に、3段階でお茶を見ていくということです。 茶杯に入ったお茶が出てきたら、まずは目で見ます。 お茶の茶水の色(「水色」とかいて「すいしょく」と読みます)はもちろんのこと、透明感であったり、中には産毛が浮いてキラキラしているかや、紅茶のゴールデンリングやら、表面のとろみなどを見ます。 色々見ていくと、美味しいお茶は、やっぱり見た目も美味しそうな感じがします。 ”良いお茶オーラ”が出るものなんです。 そんなところを、まずはしげしげと見ます。 次に鼻。香りです。 聞香杯がある場合は、聞香杯を使って香りを聞きます。。 なお、聞香杯は基本的に烏龍茶の時だけ使います。 中国茶だから、何でも聞香杯を使うわけではないのです。 香りについては、3段階に分けると良いかもしれません。 まずは、熱い時の香り。 あまり香りのパターンは分かりませんが、作る工程で問題があるとここで大体分かります。 最初のころは熱いだけなので、必要無いかも。 続いて、少し落ち着いた時の香り。 この段階になると、甘い香りが出てきます。 そのお茶の香りのパターンが一番分かる時なので、ここぞとばかりに香りを嗅ぎましょう。 最後に、冷めた時の香り。 良いお茶は、香りが長く続く傾向があります。 これは美味い!というお茶があったら、冷めた聞香杯も是非確認してみて下さい。 温かい時とはまた違った、良い香りが出ていたりします。 そして、最後に口。 ここでお茶を飲むというわけです。 実際には、香りを確認しながら飲んでいくという感じでしょうね。 飲み干した後の茶杯の内側にも香りが残っていて、簡易な聞香杯のようになります。 香りをちょっと確認したい時は、茶杯の香りを確認してみるのも良い手です。 <お菓子やお茶請けは2煎目以降に>お茶を飲む時にお菓子やお茶請けが出てくることがあります。これを食べるタイミングですが、2煎目か3煎目を一口飲んだ後ぐらいが一番良いのではないかと思います。 最初は、やはりストレートにお茶の味と香りを確認したいので、お茶請けと一緒にしない方が良いと思います。 「お茶を飲む時は、一切食べないのだ」という手もありますが、お茶酔いの危険性もあるので、長時間、濃いお茶を飲む場合は、適度な糖分の補給はあった方が良いかもしれません。 このような飲み方を知っておくと、中国茶のお茶会に行っても、周りの方と同じように振る舞って飲めるのではないかと思います。 なんとなく、中国茶飲みのスタンダードになっている気がします。 <同じお茶を何人かで飲む>お茶を学ぼうとしている時に、一緒に飲んでくれる方がいると、色々発見があります。たとえば、 あなた:フルーティーな香り・・・ というふうに、何人かの声を合わせると、お茶の印象がよりハッキリします。
お茶の淹れ方について、もう少し掘り下げておきます。 まず、最初はお茶屋さんの淹れ方マニュアル通りで良いと思います。 次のステップとして、学んでおきたいのは、その裏側にある「原則」です。 これをマスターしてしまえば、自由自在にお茶を淹れることができるようになります。 「緑茶は何度ぐらいのお湯で・・・」なんてのを暗記しなくて済みます。 <お茶を淹れるということ>これから茶芸や茶道を追い求めている方には、怒られそうなことを書きます(宣言)お茶を淹れるという作業を科学的観点から見ると、 お茶の中に含まれている成分を、お湯(もしくは水)に溶かし込む作業 と言えるでしょう。 つまり、上手にお茶を淹れることを、実に味気ない表現を使って述べるとすると、 茶葉の中に含まれている美味しさの成分を狙い通りに抽出すること になります。 うーん、本当に味気ないですね(苦笑) しかし、美味しくお茶を淹れることの本質は、ここにあると思います。 「真心を込めれば、お茶は美味しく入ります」とかは、この後に出てくる話です。 そもそもの前提条件である、お茶の美味しさの成分を引き出す淹れ方が出来ていなかったら、どうやったって美味しく入りません。 というわけで、お茶の淹れ方の原則というものを考えてみます。 たくさんのポイントがあるのですが、ここでは、分かりやすいものとして、 お湯の温度と味・香りの関係 茶葉の形状・年月 お湯の注ぎ方 の3つについて紹介しておきます。 なお、私は淹れる分野のスペシャリストではありません。 興味のある方は、ぜひ詳しい人に教えてもらってください。 お茶淹れは、直接指導をしてもらうのが好ましい分野です。 <お湯の温度と味・香り>お茶の風味を決定するものに、味と香りがあります。これらを左右する大きな要素が”お湯の温度”です。 お茶の味を左右する大きな要素として、旨みと渋みがあります。 旨みというのは、いわゆるアミノ酸に代表される成分が作り出しています。 高級な緑茶にはテアニンという物質が含まれている、というのが時々出てきますが、これもその一種です。 この旨み成分というのは、お湯の温度の高さには、あまり関係なく溶け出してきます。 温度よりも、抽出時間を延ばすことにより、多く染み出てくるタイプの成分です。 一方、渋みというのは、いわゆるカテキンやタンニンといった物質とカフェインから出てきます。 このうち、カテキンやタンニンは、お湯の温度が高いほど、たくさん溶け出す性質があります。 つまり、渋みを押さえたい場合は、お湯の温度を低めにして抽出すれば良いということになります。 抽出時間も短くした方が、カテキンやタンニンの溶け出しを抑えることが出来ます。 このような特性をうまく生かしていると思うのが、日本の玉露の淹れ方です。 玉露の持つアミノ酸の旨みを引き出し、かつカテキンやタンニンのような渋み成分を出さないようにする。 そのために低めの温度で、じっくり長めに置いて淹れるわけです。 うーん、実に理に適ってますね(^^) 続いて、香りです。 お茶の香りのもとは、茶葉の中に含まれる芳香成分です。 この手の成分は、ある程度の温度に達しないとあまり抽出されない、という傾向があります。 ですので、香りを引き出そうと思ったら、とにかく熱々で淹れるのが吉です。 烏龍茶の淹れ方を見ていると、 茶器を温める 急須の上からお湯をかける と、お湯の温度を下げないよう、一貫して工夫していることが分かります。 香りが命の烏龍茶らしい淹れ方なのです。 ここまでの内容をまとめますと、 旨み ・・・ 温度にはあまり関係ない。時間が長いほど良く出る。 渋み ・・・ 高い方が出やすく、低いほど出にくい。時間が長いほど良く出る。 香り ・・・ 高い方が出やすく、低いと出てこない と、なります。 温度が高い方が香りは出ますが、渋みも増えてしまうので、時間を短くしてカバーするなど、最適な妥協点を探っていくことになります。 つまり、中国茶の淹れ方をざっと整理するならば、 香りを特に大事にするような青茶や紅茶は、香りを引き出しやすい高めの温度で 旨みをじっくり引き出したい緑茶や白茶などは、やや低めの温度でじっくりと というのが原則になるわけです。 六大分類、きちんと押さえておくと、こういうところで効いてきます。 この原則は、淹れてみて、味の微調整をする時にも役立ちます。 「ちょっと渋かったなー」と思ったら、温度を下げるか抽出時間を短くする 「ちょっと香りが足りないなー」と思ったら、温度を上げてみる 「ちょっと旨みが足りないなー」と思ったら、抽出時間を長くする というふうに、応用すればOKというわけです。 淹れ慣れている方というのは、こういうコツを感覚でつかんでいるのです。 <茶葉の形状・年月>茶葉の形状によっても、成分の出やすさは変わってきます。一般的に新芽の部分を使っているお茶は、味が出やすい傾向にあります。 この手のお茶は温度をやや下げた方が、美味しく入ります。 高級な緑茶の多くは、小さな新芽を使ったお茶なので、このルールを適用すると良いでしょう。 烏龍茶でも、東方美人茶などは新芽を多く使っているので、沸騰後一呼吸置いた程度のお湯の方が美味しいです。 一方、成熟した茶葉を使っているお茶や凍頂烏龍茶・安渓鉄観音のように、きつく巻きが入っているお茶は、味がやや出にくい傾向があります。 ですので、お湯の温度を高めにする、お湯を直接当てるなどの方法で、成分の抽出を促してあげると良いでしょう。 #烏龍茶の場合、一度水分を吸わせ茶葉を解きほぐし、抽出しやすくするという意味で、洗茶も有効な方法です。 また、古いお茶の場合は、成分が出てくるまで時間がかかったりします。 そこで、お湯の温度を上げたり、洗茶をするなどの方法を用いる方が良いでしょう。 プーアル茶で必須とされている洗茶には、ほこりっぽさを取るというだけでなく、一度お湯につけて成分の抽出を促すという意味もあると思います。 <お湯の差し方>お湯をどう差すか、というのも味や香りに影響を与えます。まず、茶葉に直接お湯を当てると、成分は抽出されやすくなります。 香りも味も出ますが、渋みや雑味も出やすくなります。 さらに、お湯を注ぐ高さを高くすると、水圧が強くなりますので、ますます出やすくなります。 直接茶葉にお湯を当てず、茶器の壁に当てるようにしてお湯を注ぐと、味はマイルドになります。 ぜひ実験してみて下さい。 このように、器の中にある茶葉にお湯をどう注ぐかということで、味わいをある程度コントロールすることができます。 「ポットの注ぎ口は細い方が良い」というのは、このためです。 細い方が、水線のコントロールをしやすいのです。 もっと言いますと、茶器の中でお湯をどう回すか、というあたりに突っ込んでいくと、美味しく入ったりします。 ここまで行くとかなりマニアックな領域ですが、美味しいお茶の淹れ方を追求したい方は、研究してみるのも良いかもしれません。 <茶芸を学べば美味しいお茶の淹れ方を学べるか>ここまで書いてきたような内容を知っていれば、普通にお茶を淹れるぶんには全く不自由しないと思います。さて、それでは中国茶を学ぼうとした方は、必ず見かけるであろう「茶芸」というのは、一体何なのでしょうか? いわゆる「茶芸」を学べば、上記のようなことがマスターでき、お茶を美味しく淹れられるようになるか、というとこれは何とも言えません。 「茶芸」というものの捉え方が、先生や団体によって、まちまちだからです。 たとえば、中国茶を淹れること全般を「茶芸」と呼んでいるだけの人もいれば、美しく淹れるのが「茶芸」だという人もいますし、美しく・美味しく淹れるのが「茶芸」だという人や、お茶の道を究めるのが「茶芸」だ、と各人各様の解釈があります。 中には、「中国の国家資格が受かりさえすれば良い」とばかりに、表面的な形を覚え込ませるだけのこともあります。 こうした講座を出れば、確かに、美しい所作で淹れることは出来るようになるかもしれません。 が、味が伴っているかどうかは・・・ よく分かりません。 本格的に茶芸を勉強したい方は、よく先生の考え方や授業の進め方を確認した上で、講座を選ばれることをオススメします。 個人的には、中国茶の右も左も分からないうちに、いきなり茶芸の世界に飛び込むというのはオススメしかねます。 中国茶の世界がそれなりに見えていないと、先生の考え方や授業の進め方の説明を理解できないと思いますので。 続く。 にほんブログ村 ↑「なるほど!」が1つでもありましたらクリックを♪
さて、飲むべきお茶は明確になりました。 が、実際に一人でお茶を飲んでいこうとすると、2つの大きな問題があります。 それは、 ・適切なお茶をどう調達するかという問題です。 これをどうクリアするかを考えましょう。 <適切なお茶をどう調達するか>農作物は何でもそうだと思いますが、ピンからキリまであります。 迷うところですが、そのお茶の個性が良く出ているグレード・品質というのを、見極めなければいけません。 グレードを機械的に、たとえば「50gで1000円のお茶」のように設定してしまうと、ちょっと困ったことになります。お茶によって、適正価格の相場が全然違うのです。 「あるお茶は、十二分な予算でものすごく良いものなんだけど、別のお茶は、全然予算不足で”まがいもの”しか入手できない・・・」 <お茶をどう適切に淹れるか>お茶は、茶葉の状態では半製品のようなものです。「淹れる」という作業を経て、本来の美味しさ・魅力が引き出されます。 しかし、初めて見るお茶を上手に淹れるには、どうしたら良いのでしょうか。 ・・・実は、お茶を淹れるプロでも、初見のお茶を美味しく淹れるというのは、かなり難しいことなのです。 理想的なのは「そのお茶をよく知っている誰か」に淹れてもらうことです。 が、それができない場合は、購入したお茶屋さんのお茶淹れマニュアルに忠実に従ってみるしかありません。 これで大外れはしないと思いますが「忠実に」というのがポイントです。 上手く行かない場合に問題になる点は、たいてい、 ・茶葉の量のいずれかにあるので、この点をしっかり確認して淹れると良いでしょう。 #微調整の仕方は、のちほどの記事で。 特にお湯の温度管理が、もっとも難しい点です。 中国茶は”熱湯”を求めることが多いので、本格的に始められるのなら電気ケトルへの投資をオススメします。 あとで理由を述べますが、色々な機能よりも、とにかく”注ぎ口が細い”ことを重視すると良いと思います。 ↑日本で一般に出回っているもので条件に合致するのは、この2つぐらいでしょうか・・・ お茶を飲む場所に、アツアツのお湯があるのは大変便利です。 なにより、淹れる舞台が台所からテーブルの上に移ることで、お茶が一躍リビングの主役になります。 続く。 にほんブログ村 │<< 前のページへ │一覧 │ 一番上に戻る │ |