|
テーマ:中国茶好き集まって!(926)
カテゴリ:お茶
雨続きで気温もなかなか上がらない関東地方。
ということで、先日に引き続いて・・・ではないですが、同じ有記名茶のお茶を淹れました。 奇種烏龍茶 有記名茶オリジナルの看板茶です。 聞き慣れない名前のお茶ですが、先日の文山包種茶。 あのお茶を炭火焙煎したものです。 同じお茶とは思えない茶葉の色ですね(^^;) 元々、包種茶は武夷茶の製法をまねて、安渓で作られたものと言われています。 確かに文山包種茶の外形を見ると、武夷岩茶のように長細い形ですね。 その技術が安渓から移民と共に台湾へ渡り、軽発酵で花のような香りを出す改良が加えられ、現在に至っています。 一方、本家であるはずの安渓では、包種茶と呼ばれる條型茶の系譜は無くなってしまいました。このへんが茶の世界の不思議なところです。 #一説として、外形が一緒だと、武夷山の独特の土壌(岩)から生み出されるお茶と直接比較されてしまいます。同じ土俵で戦っては不利ということで、安渓側が丸まった現在の鉄観音の製法に特化したのではないか、と言われています。 そんな歴史を持つ包種茶ですから、先祖返りという意味合いもあるのでしょうか。 台湾の誇る清香型の文山包種茶に武夷岩茶伝統の炭火焙煎をして仕上げたのが、このお茶なのだそうです。 #奇種という言葉は武夷岩茶の品種の呼称にもあるので、ややこしいのですが、このお茶自体は普通の文山包種茶がベースのようです。 文山包種茶に焙煎をかけると、どう変化するのか。 焙煎の効果を体感するには、とても面白いお茶だと思います(^^) まず、水色をご覧頂きましょう。 文山包種茶は、薄いグリーンの茶水でしたが、焙煎を加えることによって、茶色っぽい茶水に変わっています。焙煎を加えると、まず茶水の色に変化があることが分かります。 そして、香り。 文山包種茶は春蘭の香りにも喩えられる、清らかな花系の香りですが、このお茶は、むしろ甘い香りが先行し、どこか蜂蜜に似た香りすら感じられます。 焙煎によって香りのパターンも変わるんですね。これは本当に不思議です♪ 肝心の味。 まず、口当たりが全く違います。 文山包種茶の場合は、青さを含んだ清らかさですが、このお茶の場合は、刺激性がかなり少なくなっています。緑茶と焙じ茶の関係と同じで、青さが苦手な人でも飲みやすい口当たりになります。胃にも優しそうな気がします(^^) 口の中に残る余韻も大分違います。 岩茶などで感じる、熟した果物の香りに近い甘さが口の中に広がりますが、大きく違うのは、とてもサラッとしていること。茶葉の発酵度が低いせいでしょうね。 発酵によって出てきた甘さではなく、焙煎によって強調された甘さなのですね。 この甘さは、煎を重ねるごとに際だってきます。 最初は、焙煎が強い分だけ、火の香りが勝っている印象なのですが、徐々にサラッとした甘さの印象が強くなっていきます。 うーん、これはなかなか面白いお茶です(^^♪ ただ、たまたまかもしれませんが、惜しむらくは文山と一緒で茶葉のクラッシュが多い点。 包装が何とかなれば、もっと楽しめると思うのですが。 #若干、雑味が出るのです。 とはいえ、火が入っている分、温まる感じのするお茶です。 ちょっと肌寒い夜に、じっくりと味わいたいお茶ですね(^^♪ 焙煎は面白い(^^) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[お茶] カテゴリの最新記事
|