杉林渓の茶園地帯を回っていた、あるきち。
その道中で、事件が発生しました。
杉林渓公路から大侖山への道に入り、しばらく行ったところでの出来事です。
前方に茶葉工場と思われる建物が見えてきました。
すると突然、犬の吠える声が。
6頭ほどの犬(放し飼い)が、突然行く手に躍り出てきたのです。
#これ、私道ではなく公道での話です。
吠えてはいますが、通過するぐらいなら大丈夫だろうと思っていました。
案の定、スピードを上げて、バイクで近づいていくと小さな犬は、恐れをなしたのか離れていきました。
・・・が、屈強な2頭の犬がバイクと併走するように追いかけてきました。
そのうち、1頭はバイクのスピードに追いついて来れず、すぐに脱落。
しかし、もう1頭。
筋肉質の白い屈強な犬が私の右側を併走してきて、徐々に間合いを詰めてきました。
併走したのは、百メートルほどだったでしょうか。
その間、噛みつかれないように足を上に持ち上げたりして攻撃をかわしていました。
が、一度、足を戻した瞬間、
ガブリ
と、右足のふくらはぎに白い犬の頭がくっつきました。
・・・噛みつかれました(T_T)
スピードが上がっていたので、犬はすぐに離れたのですが、また追いかけようとしていました。
そこで、さらにスピードを上げて振り切り・・・
一息ついたのが、昨日のブログにある畑のところです。
おそらく、農家が茶葉泥棒とかの対策のために飼っている番犬なんでしょうが、ホント勘弁していただきたいです。
犬好きのあるきちが、犬に噛まれるとは・・・
噛まれたときは、そんなにひどい痛みは無かったのです。
履いていたズボンも厚手のものだったので、軽症なのでは・・・と思っていたのですが、傷口を見てみると、しっかり犬の歯形が残って、血もにじんでいました。
この時点で考えていたのは、とにかくホテルに戻ったら消毒をし、帰国したら病院に行って抗生物質を貰わないと、ということでした。
動物は色々な菌を持っているので、化膿したり破傷風になったら、大変です。
そして、もう一つ。
確か、今年の夏に台湾で狂犬病が出たという話が無かったっけ?
という、ちょっと嫌な記憶でした。
犬に噛まれたのですが、とりあえず茶園観察を続行。
が、時間が経つほどに、傷口がズキズキとしてきました。
腫れも、ひどくなってきているような気がします。徐々に足に違和感が。
で、しばらく走った先で、茶園&山の写真をパチパチ撮り、引き返すことにしました。
※昨日UPした写真は、その状態で撮った写真ですw
さて、引き返す・・・ということは、先程の「事故現場」を再び通ることになります。
一本道ですからね。
案の定、現場に近づくと再び犬の軍団が吠え立ててきます。
まうぞうさんにフルスロットルで走ってもらいました。
が、またもや先程の白い犬だけは併走してきました。
体力とスピードも兼ね備えているとは、犬にしておくのは惜しい才能です。
私、犬好きではありますが、さすがに二度噛まれるほど、お人好しではありません。
今度はタイミングを見計らい、鼻の頭を「ベシッ」と無慈悲にひっぱたいて撃退しました。
ふはは、人間なめんな。(←犬相手に一矢報いた気分)
ホテルへ戻り、フロントで消毒薬を借りました。
一緒に生理食塩水も貰えたので、傷口を洗って、じっくりと消毒。
噛まれたときよりも大分腫れていました。
・・・これは今日中に医者に診せた方が良いかも、と思いました。
この後、ホテルをチェックアウト。
私は台湾好行バスで台中に戻ることにしました。
バス停に行ってみると、ちょうどバスが来ていたので、これに飛び乗りました。
悠遊カードも使えるので、チケットを買わなくてもOKでした。
バスの車内でスマホを取り出し、気になっていた、台湾の狂犬病情報を検索。
特に参考にしたのは、農林水産省のページ こちら
そこで分かったのは、
・台湾当局が、2013年7月に狂犬病が台湾で発生したと発表。
・日本は台湾を清浄国として扱わないと表明。
・狂犬病に冒されていたのは、主に山間に生息するイタチアナグマ。
・最初に見つかったのは、雲林縣と南投縣(注:杉林渓は南投縣です)。
・その後、全島で300頭あまりのイタチアナグマが捕獲され、狂犬病陽性と判断される。
・台東縣での捕獲件数が一番多く、2番目は南投縣で50頭あまり。
・台東縣ではイタチアナグマに噛まれた犬が、狂犬病に感染し、死亡。
・同じく台東縣では、人もイタチアナグマに噛まれ、ワクチン接種を受けた。
ということ。
むう、300頭以上も感染した個体があり、犬も感染しているとは。
予想以上に深刻な事態でしたね。
私を噛んだ犬は、南投縣の山間部にいる放し飼いの犬だったので、イタチアナグマに接触している可能性も否定できません。
そして、たまたま噛まれたりしている可能性も否定できません。
・・・ということは、狂犬病を持っている可能性がゼロでは無いということですね。
つまり、私が狂犬病になる可能性も、限りなく低いだろうけど「ありうる」と。ゼロでは無いと。
日本では狂犬病は既に忘れ去られた病気ですが、何しろ発症したら致死率ほぼ100%という病気です。
発症したら最後、手の施しようはありません。
そして、発病するまで感染したかどうか分からないという・・・
つまり、犬に噛まれたことで、確率は限りなく低いであろうけれども、
あるきち、生命の危機に直面!
という、非常にヤバい状況になってしまったわけです。
これは、さすがにシャレにならん・・・
バスに乗っている間に、台中に着いたら、すぐに病院に行くことを決めました。
続く。
にほんブログ村
海外で犬に噛まれたら、すぐ病院へ!