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いつもと変わらないある朝、突然の訪問者がスタンレーの日常に入ってくる。それは妻のグレイスが戦死したとの知らせだった。突然の訃報に当惑し、妻の死を受け入れられないスタンレーはその日の仕事を休み、学校から帰ってきた娘たちを外食に誘う。その場で、フロリダの遊園地に向かうことを決めてしまうのだ。 車を運転しながらもまだ現実を受け入れられないスタンレーは、畑の中を走り回り、13歳になったら、と言っていたピアスを許可して、家の留守番電話に残っている妻の声に対してメッセージを残す。途中で母の家に寄り、娘たちを弟に任せて束の間の休息を取る。しかし弟が妻の死を知ると、娘たちに知られまいとすぐに出発する。 ハイディは、自分で学校に少し休むことを連絡するが、父の行動に不審を抱き始める。そして、留守番電話に残されたメッセージを聞いてしまう。フロリダの魔法の国を楽しんだ一家は、その帰りがけに海岸へ出て、ついにスタンレーは娘たちに事実を告げ、一緒に悲しみにくれる。。 妻の死をなかなか受け入れられないスタンレーは、娘たちと一緒にフロリダへ向かう道中で、二人のママへの想いを痛切に感じる。これまではハイディにもドーンにもぎこちない接し方しかできなかったが、これからとてつもなく重いママの死という事実を伝えなければならない。自分が受け止めること、そして娘たちに伝えること、この二つのことをどうしたらいいのか。心が定まらないままフロリダに向けて走り続ける。この苦悩を抱えたスタンレーがやつれていく様が、心を締め付ける。車の後部座席を見て笑っていたと思ったら、前をぎゅっと凝視する。寝るときも服はいつもそのままだ。 スタンレーに隠れてイラク戦争のテレビ番組を見たり、眠れずにホテルから出てきて煙草を吸ったりするハイディ。腕時計の合図でママを想い、おもちゃの家に入ってうずくまるドーン。二人とも、パパの前では健気な振りをしているが、心のそこではママの不在を寂しく想い早く帰ってきてほしいと願っている。そんな二人とぎこちないパパとの間がフロリダまでの道のりで縮まっていく。 イラク戦争の影響がこんなところにまで及んでいる。でもこれも一般的なことなのかもしれない。これまで4000人以上の米軍兵士が死んでいる。しかし恐らくもっとたくさんのイラク人が。 最後のハイディの弔辞も感動しました。 公式サイトはこちら 5/6 シネスイッチ銀座 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.05.11 19:57:42
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