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カテゴリ:日本映画
父・信之(中村雅俊)が七十石取りに出世して、何かと物入りになり借金がかさんでいた猪山家だが、父・信之や母・お常(松坂慶子)は『そろばん侍』の細かい直之に知られまい、としていた。しかしお駒と結婚して嫡男・直吉が生まれ、いざ袴着の祝をする段になり、手元に充分な金のないことを知った直之は、祝膳の焼き鯛を『絵鯛』にするという、突拍子もないことをする。 困惑する親戚縁者一同だったが、直之はさらに、このままでは借金が返せなくなり 猪山家が潰れてしまう、そんな不名誉なことはさせない、と父・信之と母・お常に家計立直しを宣言する。家にある金目のものはすべて売り払い、借金を半分返した上で残金は利息なしの10年払い。 残った借金を返すために、着物は一人三着まで、弁当も竹皮でくるんだ握り飯と芋になり、近所のものや同輩の好奇の目線に晒されながらも一家総出で質素倹約を実行する。 直吉は4歳から猪山家に代々伝わる書とそろばんを始めて、父・直之の厳しい教育を受けながら、祖父・信之の葬儀の夜にも算盤をはじく直之の後姿を見て育つ。そして子供ながら猪山家の日々の買い物の家計簿をつける大役を任されて、四文あわないと雨の夜でも地面を這いつくばって探し、川原で拾ってきた金は、直之に叱責されて夜中に一人、戻しに行く。 やがて元服した直吉改め成之は、代々の務めである御算用者となり、尊皇攘夷のきな臭さが漂う幕末に京都へ赴く。。。 実際に残っていた猪山家の家計簿を元に、幕末の下級武士の生活がありありと映し出される。一家揃ってご飯を食べているシーンは、時代劇では今まで見たことのないものでした。しかし、武士は食わねど高楊枝、の時代に、世間体よりお家の存続が大事、と一大決心をした直之は、見栄を捨てて見事なものです。 どうしても堺雅人の目つきが柔和でいつも微笑んでいるようなものだから、厳しいことを言っているシーンも迫力が伝わってこなかったり、言葉遣いがかなり現代風なところがあったり、でも当時の人がどんな話ぶりをしていたかなんて、わからないからね。こんな感じなのも、時代劇らしくなくていいのかもしれない。 会場の関内ホールは初めてだったけど、試写会場ってたいてい真っ暗にならずに薄ら明かるいものだけど、ここはかなり真っ暗になって、いい感じでした。 公式サイトはこちら。 11/25 関内ホール お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.12.07 00:16:19
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