テーマ:最近観た映画。(38810)
カテゴリ:映画・ドラマ
次女が休みだったので、バァちゃんをショートに送り出した後、映画を観に行った。
ジョニーディップの「パイレーツ・オブ・カリビアン」を観たかったが、まだやっていなくて娘のお勧めの「クィーン」を観る事に。 スキャンダルっぽい映画かと思ったが、エリザベス女王役の女優(ヘレン ミレン)はアカデミー主演女優賞を取ったと言うし、娘のお付き合い気分で観に行ったが、中々面白かった。 物語はダイアナ元皇太子妃が事故で亡くなった日から一週間の間の話だ。 労働党のブレア首相が首相に選ばれ女王に謁見するところから始まる。 詳しくは知らないが、労働党と言うのはイギリス王室と距離感があるようで、首相の奥さんは映画でこんな事言っちゃっていいのというくらい王室に批判的な事を言う。 首相になったばかりのところに、ダイアナ元皇太子妃が事故で亡くなったと言う知らせが入る。 女王も首相もチャールズ皇太子もよく似せた俳優が演じていたが、レディダイアナだけは過去の本人の映像を使っている。 マスコミも国民もレディダイアナの死を嘆き悲しむ。 レディダイアナが人気があるのは知っていたが、ここまでとは知らなかった。 事故当時、女王一家はバッキンガム宮殿には居なくて郊外の宮殿に居たが、王室を出た人だという事でそのまま滞在を続ける。 それがレディダイアナへの同情と王室への不満を煽るのだ。 主役は女王とブレア首相だ。 皇太后もエジンバラ公もチャールズ皇太子もブレア夫人も登場するが、本人が観たら気を悪くしそうなストレートな描き方をしている。 チャールズ皇太子は母親に頭が上がらなくて、そのくせ世論を気にしているし、エジンバラ公はこんな時にも鹿狩りに行きたがる。 ただ女王と首相には敬意を払った描き方をしていて、最初は距離のあった首相もなんとか世論をなだめて女王を守ろうとする。 そのためには女王にとって耳の痛い助言もする。 レディダイアナを執拗に追い詰めて事故に合わせたマスコミは、ダイアナの悲劇を煽る事で王室に批判的な目を向ける。 イギリスの女王ともなれば相当の自己犠牲とプライドがあるのだろう。 計り知れない重責と孤独が画面から伝わってくる。 女王にしてみれば納得のいかない助言を受け入れ、バッキンガム宮殿に戻り、国民と対話する。 少女が手にした花束をダイアナへの献花だと思い、置いてあげようと声をかけるが断られる。 一瞬戸惑う女王に「これはあなたへのお花です」と少女が答えて、観ている私までホッとする。 そして前列に並ぶ一般的な人たちは自然と女王に軽く膝を折るのだ。 観終わって、あの時首相になったばかりのブレア首相はもうすぐ退陣する事に気が付いた。 そして女王は今も女王として君臨するのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.05.22 13:42:40
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