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遊心六中記

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2023.10.09
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カテゴリ:探訪
 
二の丸御殿の出口を通り過ぎると、右の「二条城案内図」が掲示されています。左折すると、すぐに本丸櫓門が橋の向こうに見えます。「本丸御殿」の案内標識が橋詰に立っています。

  
本丸櫓門前の「東橋」に立ち、「内堀」を眺めます。
右の景色は内堀の北方向。本丸前内堀沿いの通路の北、本丸の北東隅に近い位置に「鳴子門」が設けてあります。
左の景色は内堀の南方向。本丸前内堀沿いの通路の南、本丸の南東隅に近い位置に「桃山門」が設けてあります。
  
本丸東面の石垣。左が南方向、右が北方向です。石垣は打込はぎの積み方だと思います。
     
        本丸の正面は、東橋の先に、「本丸櫓門」があります。
 
門扉、柱、長押などの表面は銅板を鋲止めで覆い、周りは漆喰を塗り込めた、まさに堅牢な造りです。

  
櫓門を入ると虎口です。門の本丸側の側面には虎口の壁面でもある漆喰塗りの土塀が見えます。
 
門を入った正面は急な角度の石段になっています。
 東方向の景色
一段高くなった本丸の敷地内から眺めると、本丸石垣の上面に上るための石段が本丸の四周を囲む形になっているようです。本丸御殿は本丸の敷地の北半分側に位置し、現在修復工事が行われています。
本丸の南側半分が「本丸庭園」です。通路は中央より少し南寄りで西方向への順路があります。
 
 
順路を歩むと、南側の石段寄りに樹木が繁り、一部築山ふうに盛り上がっています。
そのため、南側の本丸石垣は背後に隠れてほぼ見えません。


西方向に向かい、本丸庭園は中央部が芝生、周辺部に樹木が並ぶという景観を形づくっています。
右の写真にほんの少し屋根の先端が写っています。これは、本丸の中央寄りに立つ大きな一棟の屋根です。

敷地の中央部の順路を進んで行くと、木々の向こうに「天守閣跡」の石垣が見え始めます。
天守閣は本丸の方形敷地の東南隅に配置されていました。


振り返って本丸の中央部を眺めると左側の白亜の屋根付き塀の北側に広がる本丸御殿とつながりつつも、この大きな建物が一棟だけ悠然としている姿が印象に残ります。

内堀に囲まれた本丸は20.000㎡の広さです。
本丸御殿は、1893(明治26)年に、京都御所の北東部にあった桂宮御殿を移築したものだそうです。貴重な宮家御殿建築の遺構として、重要文化財に指定されています。

本丸御殿の南側に位置する「本丸庭園」は、明治天皇の行幸の際に、枯山水庭園から現在のように大改造されたとのこと。
「東南隅に築山を配し、芝生を敷き詰めて曲線的な園路を設けた優美な造りが四季折々の風情を感じさせてくれます。」(小冊子より転記)

 
      本丸の南西隅に位置する天守閣跡への石段
 
天守閣跡上部中央付近から北東方向を眺めた景色。高い山は比叡山でしょう。
天守閣跡は、京都市内を360度見渡せるビュー・ポイントになっています。

この天守閣跡の場所には、伏見城から移された五重六階の天守閣がそびえていたのです。伏見城は豊臣秀吉が築城しましたが、関ヶ原の戦い時点においては、德川方の鳥居元忠らが守っていました。大坂方(東軍)との攻防戦の末、1600(慶長5)年8月1日に落城します。翌年、德川家康は二条城の築城と並行して、伏見城の本格的な復旧工事で再建して、西日本支配の拠点にするとともに居城とします。
家康と秀忠が将軍宣下式を行ったのは、伏見城においてでした。
伏見城は1619(元和5)年、江戸幕府により廃城が決定されます。1623(元和9)年、家光が三代将軍の拝任式を伏見城で行うのを最後に取り壊されることになります。(資料1)

翌1624年の2月30日に元和は寛永に改元されます。この年、秀忠は二条城に寛永の大改修を行わせるのです。幾度か触れてきた後水尾天皇の行幸への準備です。1626(寛永3)年に、本丸・二の丸・天守閣が完成し、二条城は、現在の規模となりました。

伏見城の取り壊しの後、その天守閣はこの二条城の天守閣として再生したのです。
しかし、1750(寛延3)年8月、雷火により天守閣は焼失してしまいます。
さらに、1788(天明8)年1月、市中で発生した大火により、本丸御殿などが焼失したそうです。いわゆる「天明の大火」です。
天守閣の再建はその後行われませんでした。江戸城の天守閣が消失後再建されなかったので、当然かもしれません。江戸時代はもはや天守閣を必要としない世に中に変わっていたということでしょう。

 
天守閣跡の北側から本丸内を見下ろすと、樹木の先に本丸御殿の屋根が見えます。右端が上掲の一棟だけ中央部に突き出ていた建物です。
 
南側の石垣の本丸側。石段が石垣の内側側面として延々と延びています。
 
    天守閣跡の南東隅より東方向を眺めた石垣と内堀
     
      東南隅から振り返って、南側内堀の西方向を見下ろした景色
 
西南隅に移動し、内堀の西南角を眺めた景色。白壁と屋根の建物は米蔵です。
       
      西南隅から目を北西方向に転じます。眼下に西側の内堀が見えます。
 
西北隅に立ち、内堀を見下ろすと、本丸の「西橋」が見えます。
西橋と石垣との間の長方形の空間は「馬出し」と称される区画だと思います。
 
天守閣跡の北側から、眼下を眺めると、西側石垣の本丸内では、他と同様に石段が北方向に延びている景色が見えます。
この景色の右端に、本丸御殿の一棟の屋根が見えています。
    
      天守閣跡から内堀と西橋を眺めつつ石段を降ります

天守閣跡から降りると、北方向に進み、本丸御殿の西側の空間を経て、先ほど見た西橋に向かいます。
この辺りには、現在修復工事に伴う仕切り塀が設置されています。
二条城細見の番外編として次回、ご紹介したいと思います。

 
西側と北側の内堀に面した石垣の角にあたる箇所を、本丸内から眺めた景色です。
西側と北側の石段が本丸内での北西隅の様子を示しています。

 
        
           西橋に出る手前の坂道と石垣
    
   西側内堀の北方向。本丸石垣の北寄りの伊菱垣が少し張り出しています。
 西橋の欄干(北側、東詰) 
 
振り返り、南側を眺めると、天守閣跡の上から眺めた、長方形の空間がこんな形で見えます。
ここが、たぶん「馬出し」と称される空間だと思います。
    
     西橋を渡り、西詰寄りから馬出しと本丸石垣を眺めた景色
 
                   内堀の北方向と本丸石垣
      
              西側の内堀と西橋より南方向の本丸石垣

これで、本丸のエリアを一通り拝見してきました。

 
                          城内マップ (小冊子より)

つづく


参照資料
*観覧日に入手の小冊子「世界遺産 元離宮二条城」  京都市
1)『続・京都史跡事典』  石田孝喜著   新人物往来社

補遺
虎口​   :ウィキペディア
解説!お城の馬出し​  :「日本の城」
伏見城​  :ウィキペディア
伏見城​  都市史  :「フィールド・ミュージアム京都」
天明の大火​   :「フィールド・ミュージアム京都」
徳川家の繁栄と衰退を見つめた城-二条城の歴史​  :「EDO→TOKYO」

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Last updated  2023.10.15 18:13:50
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