カテゴリ:遊女asomeの「嗜み」
世界トップの脳外科医 ドクター福島へ密着取材して書かれた、ドキュメントのような本です。ブラックジャックと呼ばれるドクター福島は、まるでビジネスマンのように、世界を駆け回り、分刻みのスケジュールで活動する「神の手」をもつ脳外科のドクターです。アメリカの病院で現在活躍する傍ら、日本にも年間に数度来日。滞在する何日かで尋常では考えられない手術をこなし、難しいケースでもほぼ100%に近い確立で成功させるという、本当に神業のような仕事をされる方なのです。『全ては患者さんのために』という理念の元、徹底した姿勢を貫き、その理念とおり実践しているドクターでもあるのです。
その医者魂。そして、その人柄。日本の医療界も世界の医療界も変えていこうとする革命家であり、常に完璧な手術を目指す為の医療器械の開発をする傍ら、アメリカと日本の医療界の橋渡しもする。そのバイタリティは『全ては患者さんのために』という、美しくも根本的なこの言葉から来るものなんですね。福島孝徳ドクターのお父様は明治神宮の宮司さんだったそうです。現在、春日大社の宮司さんである葉室さんも、たしか優秀な整形外科医であったと記憶していますが、これも偶然ではないのかもしれません。やはり本来お医者さんは聖職に近い存在なのかもしれませんね。福島ドクターは、「私は神の手を持っているのではない、手術のときに『どうぞ神様 この人を救って下さい。 どうか私にこの人を救う力を貸してください』と神に祈る人間だ」とおっしゃいます。 このようなドクターが日本人であることは、日本人として非常に誇りでありますし、このようなお医者さんがいるのかと思うと本当に感動します。とにかく手術の数をこなさないと旨くならないという徹底した現場主義で、その数もそのスピードも尋常じゃないそうです。この本を読み、本当にタイトル通り、ラストホープ(最後の切り札)であると痛感します。『人のため世の中の為に働きなさい』全ての仕事に言える人間の基本姿勢を教えられます。そして、後輩にドンドン育って欲しいということで、惜しみなく若い医者を鍛え上げています。 ぜひ一度読んでみてください。きっと大変魅力的なドクター福島のことが忘れなくなると思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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