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テーマ:反・輸入盤規制法案(96)
カテゴリ:輸入盤規制問題、CCCD、DVDなど
本日(26日)の読売新聞・解説欄(朝刊13頁)に「洋楽輸入盤は?」というタイトルで、 著作権法改正案への懸念の声が広がっていることが特筆されています。 (記事より) 著作権法は海外の権利者やレコード会社にも等しく適用されるため、 還流盤だけではなく、欧米からの輸入盤も対象となる。 洋楽国内盤は年に7000万枚以上出荷され、輸入盤は2100万枚と推定される。 全米レコード協会と国際レコード産業連盟が文化庁に、 「輸入を制限する権利は無差別に適用されるべきだ」との意見書を提出。 文化庁著作権課は「改正の目的はあくまでアジアからの還流防止。 洋楽の輸入盤には事実上及ばないように、 『権利者の利益が不当に害される場合』などとの要件を設けている」と説明する。 しかし音楽評論家の高橋健太郎さんは、 「欧米のレコード会社が権利を行使したら、輸入は止められる。 そうならないという保証はない。音楽ファンに不利益をもたらすだけではなく、 日本の音楽文化にとってもマイナス」と反論する。 日本の音楽産業の国際展開、音楽文化の海外普及を積極的に図るための 環境整備は必要に違いない。 それには、今回の法規制が国内盤の価格の引き下げなど、消費者への利益還元につながると、 音楽ファンに十分納得してもらう努力が欠かせない。 記事自体は中立ですが、太字の部分に賛成です。 法案提出前、文部省の文化審議会著作権分科会でも賛否が二分されたそうです。 だとしたら、廃案が一番良いのですが…。 あと、読売関係では店頭で販売中のヨミウリ・ウィークリー6月6日号にも、 「レコード業界 音楽鎖国の暴挙」と題して関連記事が載りました。 (記事より) 輸入盤のほうが充実しているクラシックやジャズファンは、さらに深刻だ。 日本のレコード会社が、輸入盤しかないタイトルを日本盤として販売する保証すらない。 ------- 続いて東京新聞(26日付・朝刊)は社説でこの問題を取り上げました。 「輸入盤CDが買えない」というタイトルで、こちらでも読めます。 法案はいったん廃案すべきと説く、すばらしい内容で賞賛に値します。 (記事より) 値打ちな洋楽の輸入盤CDが、店頭から消えるかもしれない。 国会で審議中の著作権法改正法案には、衝撃的な内容が含まれている。 音楽ファンを軽視した姿勢を改め、法案を根本的に見直せ。 安い輸入盤が、国内盤製作にかかわる者の著作権、著作隣接権を侵害するとの理由も、 一般国民にはわかりづらい。 むしろ、高い国内盤しか買うなという業界擁護策に見える。 業界は欧米のCDの輸入禁止を否定する。 しかし問題は、その気になれば発動できる条文が法律に加わることにある。 参議院先議ですでに可決された改正法案は、近く衆議院で審議が始まる。 付帯決議などでお茶を濁すことなく、法案はいったん廃案にすべきである。 国内盤と輸入盤の競合に問題があるなら、あらためて海外の類似制度の正確な情報を開示し、 再販制度との関係を含め、日本の文化活性化の視点から慎重に議論したい。 とてもすっきりする社説です。 ぜひ、先のリンクで全文を読んでください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004.05.26 16:21:33
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