考える
考えるというのは、それがどういうことなのかを考えるということであって、それをどうすればいいのかを悩むってことじゃない。それがどういうことなのか考えてわかっていなけりゃ、それをどうすればいいのかわからなくて悩むのは当然じゃないか。以上引用:『14歳からの哲学』・著:池田晶子さんそれがどういうことなのかをしっかり考えれば、考えるほど、それをどうすればいいということが自明になってくる。しかし、それがどういうことなのかという「考え」というものは、絶対的な答えではない。考えて導き出される答えが唯一であったら、面白くない。答えが、様々に形づくられるところに面白みがある。池田晶子さんの哲学は、彼女なりの考えが見事に練られている(筋が通っている)。人の哲学を、鵜呑みにすることなく、また、反対意見を持つことなく、その人がそういう考えを持っているということを素直に聞く。素直に聞いてから、そこから独自の(聞く人オリジナルの)哲学が始まる。