コルボ指揮のモーツァルトの『レクイエム』、聴いてきましたぁ。期待以上のすばらしい演奏でした。
まず、自筆譜通りの演奏が始まりました。『ディエス・イレ』から『ホスティアス』までを演奏。絶筆となった『ラクリモーザ』は、7小節目から通常通りクレッシェンドして、8小節でややアクセントを付けピタッと止めてました。自筆譜には、その後のソプラノのパートも書いてあったような?気がしますが、そこは演奏していませんでしたね。
何せ、未完成の作品。オーケストレーションのない部分は、通奏低音というハーモニーだけが書き込まれています。これをハルモニウム(小型のオルガン)で伴奏してました。このように未完のままのスコアで演奏されるという機会はめったにないんですが、実際に聴いてみると、とっても透明感のある響きで、厳粛な演奏でした。
その後、続けて『バイヤー版』で全曲が演奏されました。コルボの大らかでナチュラルな音楽性、ローザンヌ室内合唱団の、純粋で色彩感のあるハーモニーがすばらしかったです。それに、オーケーストラが、ものすごく緊張感のある響きで、とっても彫りの深い表現が印象的でした。コルボのCDとはひと味違う、まさに一期一会の演奏ですね。ソプラノのソロは日本人の方でしたが、オーセンティックなスタイルも感じさせる、すばらしい歌唱でしたよ。
明日はこの組み合わせで『ハ短調ミサ』です。これまた楽しみ~
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