更新がまたも遅くなりました。というのも、イギリスに戻ってからすぐ、昨日までメタ・メディスン(病気の原因を見つけるシステム)というコースを朝から晩まで受けていたからです。今回は、さらに欝や躁鬱のしくみもよく分かり、とても面白かったです。なんとか、日本に先生を呼んで日本でのコース開催を実現したいです。これからの医学は、症状ではなく、原因に働きかけ、ニュートン科学ではなく、量子学に基づき、薬ではなくセラピー(薬を否定しているのではありません)をより使うようになるといいなぁとせつに思います。そのほうが政府の予算もだいぶ節約できるはずです。
さて、話題を変えます。
私がカウンセリングをしているときとても気をつけていることがあります。それは、自分の思考を見張っていることです。スピリチュアル心理学と勝手に名前をつけましたが、私のカウンセリングは、スピリチュアルな教えに基づいています。ものすごく簡単に言ってしまえば、正しい、悪いという判断や価値観の枠を超えること、そして、自分の問題をクライアントさんに投影しないようにすることなどなどです。
たとえば、クライアントさんが自分は30代なのに、まだ親のすねをかじっていて私はだめな人間だと思っている場合、どうしたら独立できるかという前に、「一人前の大人は親から独立すべき」という価値観から自分を解放することが大切です。
ところが、カウンセラーが「一人前の大人は親から独立すべきだぁ」と思っていたら、当然クライアントさんはその価値観から解放されません。
または、自分がパートナーとの間に問題があって、それは100%相手のせいだと思っていたとします。もし、クライアントさんがパートナーを彷彿するような言動をした場合、私はクライアントさんに怒りを感じるでしょう。無批判でその方の話を聞くのは、不可能になります。
とても気をつけていますが、それでも平凡な人間ですので、あとから“しまった!すっかり自分の価値観にはまっていた!”と気がつくこともしばしばあります。ただ、それでも気がつかないでずっとそのままでいるか否かでは大きな違いがあります。気がつけば、次のときに気をつけることができますから。
なんでこんなことを書いているかというと、私たちの多くは、“ただ考えている”ことがとても多いと思うからです。
ちなみに、自分の考えがどこから浮かんできたか考えてみたことあるでしょうか? また、自分の感情はどうして沸いてくるのか?とか。たとえば、交通事故の場面を目撃したとします。当然、何かしら考えたり、感じたりするでしょう。その考えや感情はどこから出てきたのでしょう? 同じ交通事故を一緒に見ていたとしても、後で覚えていること、思ったこと、感じたことはたいてい人それぞれです。全員がまったく同じことを覚えていて、同じことを思って、同じように感じていることはないですね。
自分が意識している考えや感情は、すべて自分の潜在意識にある思いから生まれてきます。潜在意識のなかの思いがポジティブなものが多ければ、出てくる考えも感情もポジティブなものが多く、生きるのが楽です。
しかし、たとえばネガティブな思いや、または上に上げたようなたくさんの「べき」があると、出てくる思いはネガティブなものや批判的な思いが出てきて、当然生き辛くなります。ですから、意識のレベルで「ポジティブになろう!」「ポジティブにならなきゃ」といくらがんばっていても、潜在意識のお掃除をしないと、どうしてもネガティブな感情は顔を出してしまいます。
良いカウンセラーとは、そのしくみを十分に理解していて、自分が最初に感じること、思うことは、どこから来ているのか常に振り返るくせがついている人だと私は思っています。
ちなみに先週ご紹介したマトリックス・リインプリンティングは、この潜在意識のお掃除に今のところ一番最適だと感じています。
たとえば、ボスがなにかとても侮辱する態度を取ったとして、それに対して
“私はいつも攻撃される (私は犠牲者だ)ととる人、
“ケツの穴の小さなやつだ" (私は侮辱されるような人間じゃない=私はOKだ)と取る人、
“私がなにかへんな行動をとったに違いない” (私はダメダメ人間だ)と取る人、
“あんな言葉を吐くなんて人間として許せない、間違っている!” (人とは~~であるべき)、“アホが吠えている” (私は、OKだ)と取る人、
人それぞれでしょう。ちなみに括弧内は、想定できる潜在意識の思いです。必ずしも記した思いがあるということではありません。単なる例です。これをみても潜在意識に“私はOKだ” という思いを持っている人のほうが、同じ状況でも楽に過ごせますね。
で、マトリックス・リインプリンティングでは、たとえば「私は犠牲者だ」という思いがそもそも作られた出来事や状況を見つけ、その記憶を塗り替えることによって思いも同時に塗り替えます。(というか、勝手に塗り替わる)
さて、ボスがなにかとても侮辱する態度を取ったとして、どんな思考や感情が出てくるにしても、たんにその思いや感情に基づいて行動している限り、その人は 「ものごとに反応して生きている」だけです。
しかし、ふと立ち止まって“私はどうしてこう思って、こう感じるのだろう?”と振り返り、“あぁ、必ずしも自分が悪い(または相手が悪い)と考えなくていいんだ。ほかにもいろいろ解釈できるんだ。じゃぁ、私はここでどんなふうに考えて振舞えれば、自分が誇れるだろう”と意識的に自分の行動を決めたとき、それは 「反応人生」(リアクション人生)ではなく、真に創造的な人生(=自分が望む人生)になります。
もちろん、潜在意識の思いのお掃除をしたほうが、創造的な人生がより作りやすくなりますね。
★お知らせ★
ロンドンで、マトリックス・リインプリンティングのワークショップを開催します!!
日程 4月17日(土)12:30 - 19:00、18日(日)10:00-17:00
費用 250ポンド(一般)150ポンド(ロンドンカウンセリングコース卒業生)
場所 West London Buddhist Centre
定員 14名(少人数制、お申し込みはお早めに)
ご興味がある方は、hhclondon@yahoo.co.jp までご連絡ください。