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字を書くとか顔を洗うといった具体的な日常動作に必要な最低限の機能は何でしょう。
つまむ、握る、引く、押す、上げる、寝返る、起きる、這う、立つ、歩く、・・・。すぐに思いつくのはこのくらいです。これらの機能回復のためならば何でもしたいと思います。 (現実問題として、思いついたすべてのリハビリを実行できるわけでもありませんが) 脊髄を損傷して5年も経てば、ありがたいことに機能はいくらか回復します。 (もちろんそれ相応のリハビリを継続した結果ですが) 機能が回復すればするほど、不可能なこともわかってきます。今までの延長線では絶対に届かない領域があります。 こんな時いつも本質的な回復を思います。脊髄よ信号を伝達しろ、と念じます。 本質的な回復といえば再生医療でしょうか。 韓国の大学教授の論文捏造が発覚しました。中国の再生医療を斡旋する日本語のHPが消えてしまいました(10月の現地日本人コンサルタントの逮捕の結果でしょうか)。 これらは過去のことです。 京都大学の「ヒトの皮膚から万能細胞」は未来につながる快挙です。 我々セキソン当事者も知らないところで地道な研究が進められているようです。ありがたいことです。今回の研究の延長線上の成果が、将来、多くのセキソンを救うことになるでしょう。 でも、体内の損傷した神経と研究室で培養された健全な神経を入れ替える手順がイメージできません。 (門外漢の私にわかるはずもありませんが) ビデオデッキ(脳)の端子とテレビ(末梢神経)の端子を接続する赤・白・黄のコードの交換で考えてしまいます。新細胞に対する人体の拒否反応がないということは、コードのジャックと端子の規格が適合しているみたいなものでしょう。新細胞が成長するということは、コードの長さを自由に選べるみたいなものでしょう。 さて、断線した古いコードはどうしましょう。家電ならば外して捨てますが、人体から問題の神経だけうまく外せますか。それとも古いコードはそのままでその横に新しいコードを取り付けましょうか。脊髄内部にそんな空間がありますか。 次に、新コードの長さはどこで決めましょう。新細胞を研究室である程度の長さに成長させてしまうと体内に入れる外科手術が大がかりになりませんか。新細胞が小さいうちに脊髄内部に入れそこでの成長を待つ場合、予想と違った成長をしてしまうおそれはありませんか。一端で赤い端子に接続された赤いコードが他端で白い端子に接続してしまうような見込み違いはありませんか。 最後に、長いこと使われなかった端子が信号のやりとりをうまくできますか。 こんなつまらない心配事も、何年か先には、きっと解決されているのでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.11.30 19:22:15
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