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5年10年の会・山形上山 Blog

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11月13日野呂美加さん講演会個人レポ

「チェルノブイリへのかけはし」代表・野呂美加さんの講演会「いま子どもたちにできること」に、いってきました。
野呂さんは、日中に福島での講演をおえ、夜こちらに到着。そしてまた今日は福島で講演という超ハードスケジュールの中での講演会でした。

ざっくりではありますが、講演会での野呂さんのお話の概要を書きます。
野呂さんが主に強くおっしゃっていたのは、大きく以下の3点でした。(あくまで個人が見聞きした範囲での意訳的な概要になります)

1)日本での放射能汚染はまだおわっていない。日本政府は経済主体の立場から「大丈夫、大丈夫」と情報を封じ込めることしか言わないけれど、今なお汚染被害は続いている。そして、今後も長期的に続いていく。
25年前チェルノブイリで廃村しているレベル0・4msvをはるかに超えた8.7msv(3月27日の郡山での独自検査)の福島の町で、今なお普通の生活が続いているという違和感・異常さを、チェルノブイリの人たちが指摘している。日本人はこのことに耳を傾け情報を得る必要がある。

日本政府も、チェルノブイリの科学者たちの調査・研究結果などを深く掘り下げ検証し、もっと勉強することが大事。日本でできることを各自の立場で真剣に考えることで、今後の日本の行く末を決めていくべき。

2)将来的に一番被害を受けるのは子どもたち。子どもたちの未来のために、大人が今できることを、それぞれが人生をかけて真剣に考えて、子どもたちを守っていかなければならない。

決して怖がらず、情報を正確に受け止め、子どもたちの未来・この国の未来のために、真剣に考えること。子どもたちが抱いている「不安」を大人が封じ込めてはならない。子どもたちの「不安」を大人がきちんと受け止めて、守っていくことが、なにより最優先されること。

3)今の自分たちの置かれている状況を冷静に判断し、直感を信じて、自衛すべきことは自衛する。日本の現状で言えば、チェルノブイリのような自給自足生活にたいして、
日本の場合、食品である程度防ぐことができるはず。生き抜くすべを考えて。

行政に改善を求めるべき状況では、地域・周囲の人と協力し合って、行政に疑問をきちんと投げかけ、話し合いで解決していくこと。

野呂さん方は、これまで約20年の間、母親のような立場で、チェルノブイリで被爆した子どもたちを、地元の北海道・北見に受け入れ、子どもたちの体内に溜まった放射能を場所を変える「保養」によって「0」にする活動をしてこられました。
イタリアなどでも活発にこうした受け入れ事業がされていて、被爆した子どもたちの健康の維持のための活動をされています。

具体的・客観的な情報・データを検証しながら、チェルノブイリや福島での様々な現状を説明。チェルノブイリ・ベラルーシの科学者たちの25年間の科学的調査・研究を紹介。

福島・日本の現状と、それに対する日本政府の対応のあり方を照らしあわせながら、今後日本人全体で、この国をどうしていくかの方向性をそれぞれの立場から真剣に考えていくことで、今後の日本を決めていく。

その中でもっとも影響を受けるのが子どもたちであり、今回の放射能汚染をひとつの転換点として、大人たちが何より大切な子どもたちを守ること、大人たちが経済・効率性を優先する価値観を転換して、日本人本来のよさをもう一度思い起こして、この国のありかた・行く末を真剣に考えて、とにかく一人ひとりが生き抜いていってほしいということです。

チェルノブイリへのかけはし公式サイト


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