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「ラスト、コーション」 原作:チャン・アイリン DVD映画鑑賞(75826)」
[ 映画・外国 ]    




1942年、日本占領下の上海。抗日運動に身を投じる美しき女スパイ、ワン(タン・ウェイ)は、敵対する特務機関のリーダー、イー(トニー・レオン)暗殺の命を受ける。やがてその魅力でイーを誘惑することに成功したワンは、彼と危険な逢瀬を重ねることに。死と隣り合わせの日常から逃れるように、暴力的なまでに激しく互いを求め合う二人。しかし、運命の時は刻々と迫っていた――。
(cinemacafe.netより)


観ている間中、全く眼が離せませんでした。
2時間30分以上にわたって、ものすごい緊張感が途切れることのない素晴らしい作品だったと思います。
わたしなんかが何か感想を書いても、安っぽくなってしまうようで気が引けるんですが…。



個人的にはものすごい美形というわけではないと思うのですが(どちらかというと「かわいい」という感じ)、女スパイ・チアチーを演じるタン・ウェイは強い視線が印象的な女優さんです。
イー(トニー・レオン)に「逃げて」と言ったときの眼が忘れられません。
幼さを感じさせる学生時代から、組織の一員となってスパイとして「色」を使う「女」に変わっていく様には凄みさえ感じました。
トニー・レオンからは特務機関のリーダーであることの恐ろしいほどの孤独が痛いほど伝わってきます。


この二人が信じ合っているのか、疑い合っているのか、これは罠なのかそうでないのか?まさに手に汗握る緊張感です。
激しい性描写が話題となりましたが、全くいやらしい感じはしませんでした。快楽のための行為ではないからだと思いました。
お互いを試しあうためであったり、あるいはどうしようもない恐怖や孤独をぶつけるためであったり…。
タン・ウェイの薄い撫で肩や華奢な姿態が、その行為をより痛々しいものに見せる効果を出していたように思います。


チアチーに最後の尋問をしなかったイーの心境はどんなものだったのか?
チアチーはなぜ自殺しなかったのか?
イーチアチーが処刑されるその瞬間、何を思ったのか…?そしてチアチーはその時何を…?
で、最終的には共産党が勝つわけですから、イーのその後の運命というのも観客には想像できるわけですし…。
観終わったあともいろいろ考えて後を引く作品です。


あと、細かいところで言うと、チアチーイーに疑われ罠に掛けられたかもしれないと思いながら指示された場所に行くと、実は指輪を作ってくれるためだったとか、そういう緊張と緩和。そういったことがチアチーの心を大きく揺さぶったことは想像に難くありません。
日本式の料亭で、イーのためにチアチーが中国の歌を歌い踊る場面の切なさ・美しさも忘れがたいですね。
全体に日本占領下の上海の、美しく洗練されているけれどどこか退廃的な、閉塞された雰囲気が伝わってくる感じです。
また、任務に失敗したチアチーが乗った人力車の風車とかの映像も心に残っています。


ああ、やっぱりうまく書けません^^;
結局、トニー・レオンかっこいいな、とか、わたしにはスパイは無理だな、とか、そんなことを思いました^^;




『ラスト、コーション』2007年(米・中・香港・台湾)
監督:アン・リー(李安)
原作:チャン・アイリン(張愛玲)「色・戒」(「傾城の恋」より)
脚色:ワン・フィリン(王フィ(「恵」旧字体に「草かんむり」)玲)、ジェームズ・シェイマス
撮影:ロドリゴ・プリエト
出演:トニー・レオン(梁朝偉)、タン・ウェイ(湯唯)、ワン・リーホン(王力宏)、ジョアン・チェン(陳沖)、他

2007年第64回ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞(グランプリ)受賞
同オッゼラ賞(撮影賞)受賞



Last updated  2008.10.24 23:22:30
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Re:「ラスト、コーション」 原作:チャン・アイリン(10/24)   doglife0203さん


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