名探偵が存在するから、不可解な殺人が起ってしまうのか?円形の敷地の中央で回転するお堂、その四方に建つ同じ四つの館という奇妙な設計の大槻邸。学生探偵コンビの大垣洋司と陣内龍二郎が、大槻邸に招かれた直後に事件の依頼主が殺され、後は息つぐ間もなく惨劇続発!100%面白い新本格推理の傑作。
先日読んだ「思い通りにエンドマーク」に続いて斎藤肇さんの「思い」シリーズ2作目を読みました。
今回は冒頭から前回の功績を買われた語り手・大垣と陣内先輩が「名探偵」としてスカウトされる所から物語が始まり、肝心の陣内先輩の出番も前回よりも格段に多いのは良かったです。
奇妙な脅迫状について捜査することを依頼された直後に第1の殺人が起こり、そこから古典的な連続殺人が繰り広げられますが、冒頭のインパクトが強過ぎて仕掛けを見抜くのは比較的容易かと思います。
その過程で「名探偵の宿題」やヒント付きの「読者への挑戦状」と人を食った趣向が随所に盛り込まれて面白いです。
肝となるのは犯人の動機ですが、何とか納得できる範囲内の作品でした。
ただ、作者が幕間等を使って徹底的にフェアなので真相が分かり易いのが長所であり短所ですねw
今回も文庫版のオマケとして「名探偵大競技会」というショートショートが収録されていて最後の最後まで楽しませてくれます。
3部作のラスト「思いあがりのエピローグ」は文庫化していないのでノベルスで何とか探そうと思います・・・。