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紹介文
秋の午後の柔らかな光の中で肉は不自然なほど青白く見えた。ゴミ廃棄場で発見された胴体だけの死体。最近、バージニアで連続している猟奇殺人か。その夜、スカーペッタ宅に被害者の切断された手足が写った電子メールが届く。発信者の名は、deadoc〈死のドクター〉。犯人が試みた恐るべき殺戮の手段とは!?
【中古】【古本】接触/パトリシア・コーンウェル
今回のテーマはウィルス。
なんだか映画・アウトブレークを彷彿とさせるような展開が後半にあって
『見えない敵』への恐怖がゾクゾクします。
今回の犯人もスカ姐さんにご執心なんだけど、今回は赤の他人てワケでもなく。
はじめは連続殺人の1つと思われていたバラバラ死体(の胴体)は
結局スカ姐さんに嫌がらせをしたい別の犯人の模倣だとわかり
こっちの犯人は最後とっちめられますが、
そもそも追ってたはずの連続殺人犯のほうはどうなっちゃったんでしょ?
それに、未知のウィルスに感染してるかもしれないってのに2,3日の隔離だけで出てきちゃうスカ姐さん。
出しちゃうほうも出ちゃうほうも危機感無さ過ぎないか?
飛行機も乗っちゃうし。
天然痘であれば潜伏期間も排菌する時期も予測可能だろうけどコレって新種でしょ?
ってことはほかの人にうつさない保証なんてどこにもないし。
それなのに飛行機乗るなんて感染の拡大させようとしているようなものではないでしょうか・・。
そうなったら国家の危機だ。
スカ姐さん以外にちゃんと捜査のできる人を任命したらどうだ、
FBI。
その辺ちょっと不自然。
結局犯人のアジトに浮浪者が押し入るというアクシデントと
スカ姐さんが知り合いの病理学者に偶然話を聞きたいと思ってお見舞いに
訪れることで事件は一気に解決します。
ま、要するに出世できないのは世の中が悪いんだ!という
病理学者の逆恨みと、同じ女性で成功しているスカ姐さんへの
妬みが動機だったようです。
結果自分も感染してしまってそれによって苦しんで死ぬという
自業自得な犯人。
今回、スカ姐さんの忠実な助手・ウィンゴーがこのウィルスで死んでしまうのは
ちょっと寂しかったなぁ。
脇役だけどシリーズの最初からずっと出ていたのに。