世界の野球事情ここでは世界の野球の様子を見ていきたいと思います! ナショナルリーグ16チーム、アメリカン・リーグ14チームが東部・中部・西部の3地区に分かれて162試合のリーグ戦を戦い、ワールドシリーズで世界一を決める。1995年に野茂英雄がドジャース入りをして以来、日本人メジャーリーガーは次々と誕生しており、今季もヤンキース入りした松井秀喜ら9選手が参戦する。 またメジャーに属さない独立リーグは全米で6リーグ53チームが活動し、増加発展傾向にある。 メキシカン・リーグには16チームが所属し、3ゾーンに分かれて前後期合わせて約120試合を戦っている。各ゾーンの前後期王者に勝率上位チームを加えたプレーオフは8チームで始まり、4戦先勝でセミファイナル、ファイナルと続く。昨年、法大出身でエクスポズの傘下のマイナーでもプレーした根鈴が中部に所属するプエブラに合格した。冬季には8チームによるメキシカン・パシフィック・リームも行われている。 国の方針でプロリーグはないが、ナショナル・リーグのレベルは世界屈指。16チームが4つのグループに分かれて90試合のリーグ戦(12月から5月)を行い、上位2位チームが3勝先勝のクォーターファイナルに進出。勝者は4戦先勝のセミファイナル、ファイナルへと続く。国際大会を第一に考えているため、会期によってシリーズの開催期間を動かす。国内で引退したオマール・リナレスは今季も中日でプレー。同様にしてキンデランとパチェーコもシダックスに加入し、ウラシアとメサがミキハウス入りする。 プエルトリコやドミニカ共和国の選手は16歳になった時点からメジャーを目指すため、冬季に帰省してウインターリーグに参加。同じくベネズエラ でもウインターリーグが開催されているが、2003年は政情不安定で中止。ここにメキシコを加えた4チームがカリビアン・シリーズを行っている。パナマ やカラグア はメジャーへ優秀な素材を供給する一方、国内リーグも高レベル。国内リーグのプロ化も推進しているパナマは2002年のインターコンチ杯では早くも日本に土をつけた。着実な強化を進めているのが、サッカー王国・プラジル 。2002年のインターコンチ杯では三菱ふそう川崎の垣野監督が代表監督を務め、瀬間仲ノルベルト(元中日)ら日本でプレーする選手14名が代表入り。福岡ダイエーにゴメスが入団したように、サッカーとは正反対で日本を目標に発展している。その他ホンジュラス・エクアドル・グァテマラ・アルゼンチン でも国内リーグが活発になり、アメリカ大陸の大会にもエントリーしてくる。 アメリカと陸を接し、メジャー球団をはじめマイナー球団のホームタウンもいくつかあるため、カナダ独自ではクラブチームによるリーグ戦を行う程度だった。しかし、2003年からカナディアン・ベースボールリーグが発足する。東西2地区に4チームずる、計8チームが参加して5月から9月の毎週木~日曜日にリーグ戦を70試合程度行う予定。カナダ出身の選手の登録を5名以上義務づけるなど、注目を集めている。 1992年にプロリーグが発足。99年には2リーグ制導入も、2001年からは1リーグに戻り、4位まで参加できるプレーオフでチャンピオンを決める。日本からも多くの選手が参戦も、これまでは在日同胞選手に限られていたが、今季から外国人枠として可能になり、元ヤクルトの入来が斗山に入団。また、昨年まで台湾のTML太陽のコーチだった石井がロッテの投手コーチに就任する。実業団などのアマチュアは停滞し、アマの連盟もプロを統括する韓国野球協会に吸収されることになった。 1990年にプロリーグの中華連盟(CPBL)が発足。93年には2チームが加盟。96年オフに新球団の加入を巡ってトラブルが発生し、台湾大連盟(TML)が結成。その後、野球賭博に八百長疑惑などから人気が低迷し、CPBLは3球団が撤退して4球団。2003年から1リーグ(CPBL4球団にTMLの太陽と金剛を加えた6チーム)に戻る。日本人選手は、昨年は兄弟で15勝を挙げた中込(元阪神)ら4名がCPBLでプレーし、TMLには加藤(元近鉄)ら6名が在籍。監督、コーチとして所属する日本人も多い。 2002年、天津ライオンズ、北京タイガーズ、上海イーグルス、広東ライトニングの4チームでリーグを旗揚げ。4月26日から約1ヶ月に渡って25試合のリーグ戦を開催したが、リーグにスポンサーはついたものの、チームスポンサーがみつからなかった。その結果、全試合を無料にしてファン獲得を目指すなど、まだプロと呼べる環境は整っていない。しかし、2008年の北京五輪に向けて、野球熱が高まることは必死である。 日本が先頭に立ち、東南アジア諸国を中心に普及に務めている。歴史は古いフィリピン、着実な躍進を見せているタイを軸に、インドネシア・パキスタンなどもレベルアップを見せている。 オーストラリアの国内リーグは1930年代から存在するが、レベルアップに伴って南半球に位置するというハンディを解消するため、有望な選手はアメリカ、日本、台湾、イタリアでプレー。現在はウインターリーグのような形で行われており、日本人選手も参加。オセアニア地区選手権も行われているものの、オーストラリアの独壇場。グアム・サモア・フィジーなど参加する国や地域もあるが、大人の同好会レベルである。 サッカーと同時に、トップリーグのセリエA1を頂点にして盛んに行われている。セリエA1には10チームが所属。2002年は4月から9月まで6回総当たり54試合のリーグ戦が行われ、上位4チームが準決勝シリーズ、その勝者同士がチャンピオンシリーズを戦った。選手はオーストラリア、ドミニカ共和国などからも集まり、平均月収は10~20万円程度。2003年に元巨人の小野剛が加入予定のパルマは、2002年はリーグ5位だった。 イタリアと同じく、トップリーグのフーフトクラッセを筆頭に各レベル、世代のリーグ戦がソフトボールとともに盛ん。フーフトクラッセには10チームが参加し、まずは4月から6月の間に3回総当あたりの27試合のリーグ戦を開催。上位6チームが7月から9月も47試合のリーグ戦を行い、1位から4位までによるオランダシリーズが実施される。2002年の覇者はネプチューンズ。代表チームの主力選手も多く在籍している。 五輪予選など、国際大会への出場経験が豊富なスペイン・ロシアにはしっかりとしたリーグが存在せず、最強クラブが代表を兼ねているのが現状。一方で、クラブチームによるリーグ戦を毎年8月から9月に開催している国、地域はイギリス・オーストリア・スイス・スウェーデン・チェコ・ドイツ・フィンランド・フランス・ベルギー・マルタ・リトアニアなど意外に多い。ただし、イタリア、オランダの2強との差は大きい。 南アフリカはアフリカ大陸のリーダー的存在。ヨーロッパのように国内クラブによるリーグ戦が行われており、同時に代表チームの連取にはアメリカやキューバから指導者を招聘。だが、他国の追随が見られず、アフリカ大陸全体でのレベルアップは相当遅れているため、国内リーグの発展よりも優秀な選手をアメリカのマイナーリーグに送って強化。以前、元広島の高橋慶彦氏がガーナ代表を指導にして話題になった。 |