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カテゴリ:武術/格闘技/身体操法
甲野善紀 2004 いわゆる“ナンバ歩き・ナンバ走り”について ナンバの発見とその後の経過 RIPPU BEST MOOK「ナンバ歩き」で驚異のカラダ革命,6-11.
今では保健体育の教科書にまで載ろうとしているナンバ歩法・走法であるが、初めてマスコミで取り上げられた当時は、その有効性などに関して否定的な反応ばかりであった。 甲野がナンバという言葉とその身体の使い方を耳にしたのは、今から30年ほど前のことで、その当初は走るのに不向きな動きであると思われていたのであるが、甲野は自らの研究により、実はそうではないことを発見する。 このナンバ歩法・走法が広く世間に知られるようになった最初のきっかけは、それまで無名の桐朋高校バスケットボール部が、インターハイ出場を成し遂げたことである。次には、巨人軍の桑田真澄投手が、やはり甲野のナンバ的指導により防御率のタイトルを獲得した。そして2003年に、世界選手権大会陸上競技の200メートルで、末続慎吾選手が銅メダルを獲得したとき、その走行に「ナンバを意識した」と述べたことで、爆発的に知名度を高めた。 ただし甲野は、末続選手に対しては直接的な指導を行なってはいない。甲野の考えている短距離走に関する提案も、末続選手の走法とは全く違うという。 甲野が考える走法とは、人間が何かに躓いて転びそうになる、その不安定さを最大に生かせるように、身体全体、特に体幹部を巧妙に使って前方へ進むというものであるという。 甲野は、いつの日か、そうした武術の動きとも濃い関係にある身体操法を積極的に取り入れ、体現してくれる人との出会いを待ちたいと述べている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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