地球人スピリット・ジャーナル2.0につづく
「テレビの罠」 コイズミ現象を読みとく
確かに図書館から新書を借りてきて、それをネタにブログの記事を書いてみようというアイディアには、それなりの妥当性はあった。しかし、いくら私のブログとは言え、果たしてこんな本をテーマにスペースを稼いでいて、ほんとうにいいのだろうか。
この著者、香山リカ氏は、テレビでたまにコメンテーターとしてでているので、それなりに近しいイメージでもあったし、精神科医というふれこみなので、なにごとかあるのかなぁ、と、少なからず期待した。
しかし、ちょっとこの本の何ページかをめくって、私は失望した。新聞の切抜きを、テレビのビディオでも見ながら、アルバイトのスタッフがまとめたものを、後で監修(?)して、一冊の本にでもしたのだろうか。名のある精神科医が書いた本というには、私にとってはあまりに薄い本だった。
もともとコイズミ劇場というテーマの選択からして、私には不満なのだろう。あの総選挙騒動はだいぶ前の話のように思っていたが、実は去年の9月11日。まだまだ一年前のできごとだった。たしかに「小泉劇場」に振り回されていた自分がいたことは認める。しかし、それが終わってみれば、それをもういちど振り返ってみることにどれほどの意味があるというのか。
あの昨年の総選挙で、唯一、good newsともいうべきことは、東京の比例区で、自民党の候補者が足らなくなり、保坂展人が国会議員となったことだ。彼がこの機会をとらえて、活動の場をあたえられたことは、天の配剤のように思える。
小泉政治も終わり、安部晋三が次期総理大臣の呼び声も高く、おなじ「あべ一族」としては、素直に喜びたいところではあるが、どうもそんな気分にはならない。いろいろな目くらましの中で、なにか大事なことをどんどんスポイルされてしまっている感じがする。
これからは、どんな形になっていくかは分からないが、このようなブログを通じて、自分なりの一人分の意見は意見として、表現していかなくてはならない。逆説的に、そんな思いを強くしてくれる一冊ではあった。