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地球人スピリット・ジャーナル1.0

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2009年4月1日

地球人スピリット
・ジャーナル2.0


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2007.02.19
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「人を信じるということ」 
島田裕巳 2004/9 晶文社

 田には、97年
「宗教の時代とは何だったのか 」、01年<「『オウム』 なぜ宗教はテロリズムを生んだのか」、06年「オウムと9.11」と、いわゆるオウム三部作があり、その中で島田の大体のオウムに対する視点は言い尽くされていると言っていいだろう。

 その三部作の間隙を縫って、この「人を信じるということ」などの、いわゆる「専門の宗教学を軸に幅広い角度から現代日本社会に対する評論活動」(プロフィールより)を続けている。このタイトルからして、私は多くを期待しないが、しかしながら、正直言って、あまりに薄い一冊と思ってしまうのは、なぜだろう。

 本の内容は、歌舞伎あり、寿司屋の話あり、日本の農村社会の話あり、漱石や無教会主義の内村鑑三の話あり、西田哲学あり、ヤマギシ会あり、オウムありと、バラエティに富んではいるが、あまりに総花的で、一冊としてのまとまりが悪い。

 ウム以外に、何か自分の持ちネタとして、何かを探している風ではあるのだが、十分探しきれていないもどかしさが、こちらにも伝わってきて、こちらも一緒に苦しくなる。最近は
創価学会テーマにして、新しい活路を求めているようにも思えるが、本当に、どこに腰を据えているのか、わからなくなる感じがする。不用意に手を広げて、また思わぬ深傷を負わなければよいが、と、他人事ながら気になってしまう。

 しかしながら、創価学会問題は、「専門の宗教学を軸に幅広い角度から現代日本社会に対する評論活動」というのなら、まさにうってつけのテーマであると思う。一連のレポートはそれなりの評価がされてもよいと思う。しかし根本は、島田が創価学会を批判的(あるいは本人は客観的というかも知れないが)にとらえるとしたら、島田自身が、創価学会を超える、何かを提示できなければならないことになる。もちろん、いますぐ差し出しなさい、などというつもりはない。だが、そのような予感、そのような期待を持たせてくれるのか、どうか、そこが島田に問いたいところだ。

 このブログにおいては、シンギュラリティやマルチチュード、あるいはアガルタ、などといういまだ意味不明なカテゴリを追いかけているのだが、意味不明であるが故に、「現代」「日本」を越えた「未来」「地球」に対する希望がもてそうなものを探求している最中である。あるいは、もちろん、私自身がそのイニシエーションを受けているOshoについて、もっと深く掘り下げ、自らの体験を積み、共有できるものは共有していこうとする姿勢が大切になってくるだろう。

 ずれにせよ、大冊の間隙を縫って出版される島田の本には、ほっとする何かはあるものの、新しい画期的な展望、というものを見つけることはできない。島田は、ひょっとして、あのオウム問題で大学さえ追われなかったら、通常の予定していた、学者としての平凡な生活を送れたのに、という後悔の念で日々を過ごしているのかもしれない。たしかにポジションとしては面白いところにいたし、才能溢れる逸材として、実際、この人物をこのような形で放置している「現代日本」は、どこかおかしい、どこか狭い、と思わないわけでもない。

 では、なぜそのように思うのかというと、それは私自身が私自身についてそう思っているからかも知れない。そして、それは、きっと誰のこころにもあるのだ。島田は後ろを見すぎる。しかも否定的に見すぎる。そしてそれを彼自身が気づいている。彼の家族や両親にとっては、彼の「失脚」は悲しいことだったに違いない。しかし、彼自身が「人間」として生きるなら、あえて喜ぶべき環境を与えられた、と感謝してもいいのではないか。

 生死をさまよったり、極貧をくぐりぬけたり、いわれなき汚名を着たりするなかで、人々は大きく成長するらしい。
白隠の逸話にもあるごとく、「生をあるがままに受け容れることです。どんな理由ももたずに、楽しみましょう。」

人を信じる、ということは、存在を信頼する、ということにつながっていくだろう。





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Last updated  2009.02.10 20:01:06
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