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地球人スピリット・ジャーナル1.0

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2009年4月1日

地球人スピリット
・ジャーナル2.0


へ引越しました。

2007.05.01
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カテゴリ:アガルタ

地球人スピリット・ジャーナル2.0につづく



「わが聖地放浪」 カイラスに死なず 色川大吉 1994/12 小学館 

 このブログではこの1.2ヶ月の間、100冊までは及ばぬまでも、チベットをキーワードにして、結構な冊数の、チベット本に目を通してきた。図書館の検索パソコンに「チベット」という単語を入れると、3~400冊は出てくるのだから、まだまだ読むべき本はあるのだろうが、いくらかは概略は見えてきた。そろそろこの辺で、いわゆる宗教家達が書いた本ではなく、もっと軽めの本はないだろうか、と手にした一冊がこの本である。

 もっとも
「チベットの白き道」のように、一介の学生の自転車旅行記でも、非常に感動的な本もある。隣に並んでいた、この本もなにごとかあらん、と手にしたのだった。

 とはいうものの、最初は89年に亡くなった阿佐田哲也の別名である色川武大の本かな?と勘違いしていた。タバコの煙もくもくのマージャン小説なるものを書いている人が、「聖地巡礼」か、それも悪くないな、そういうものかな、と思った。(汗) ましてや「カイラスに死なず」とある。カイラスまでいったけど、それは自分を納得させるものではなかった、というような表現であろうか、とさえ、大きな勘違いをしていた。

 著者は、当然、色川武大とはまったくの別人。1925年生まれということだから、現在では、すでに80歳を超えられた大長老である。日本近代史や思想史を専攻している大学教授である。ネットで簡単に検索するかぎり、いまだ現役で教職をつとめておられるようだ。

 著者は、友人達とヒマラヤの高地を何度も旅をしている。過去20年間の旅行記をまとめたような一冊だ。特に1992年8月には、現地で高山病でほとんど臨死の状態にも陥ったりしている。若い時の結核手術で肺の一部を切除しているというお体である。

 「カイラスに死なず」とは文字通りのことだった。著者はカイラスで死ぬことさえ厭うことなく、67歳の一生をそこに全うするお気持ちで探検を続けていた。重篤な状態に陥りながらも、本人の意志力と周囲のサポートで著者は一命を取り留める。まさに「カイラスに死す」を超えた意味を持つ「カイラスに死なず」という言葉であった。

 著者は自分のことを神を信ずる宗教者だとは見ていない。著者は、水俣病事件や「日本はこれでいいのか市民連合」など市民運動にもかかわる一方、三〇年にわたりシルクロードやチベットを踏査してきたとされる。社会派的視点を持ちながら、少年時代に海で溺れかけた時の臨死体験、戦争時における友人達の死、自らの病気、それらを通して常に「死」をみつめてきた。

 この本においては、高地チベットの踏破を終えたあとは、インドでの体験で締めくくられている。仏教遺跡やガンジス川で感じたこと、人は死んでどこへゆくのか、を問う。本書は体系的な宗教書でもなければ、組織的に調査されたレポートではない。それをさらにこえた、きわめて優れた探究譚である。この本ではたびたび河口慧海が引用されている。私もひさしぶりに河口慧海を読もうかな、と思った。

 いま私はカイラス山群のまっ只中にいる。巡礼路は川に沿ってうねうねと山のうちに消えているが、時間が早いせいか、帰ってくる巡礼者たちはいない。それとは反対にこれから逆回りの巡礼に出かけるというボン教の僧二人と出逢った。路の傍の「オムマニペメフム」という真言が刻みつけられているマニ石の前で、その僧たちと挨拶して別れた。大きな木製の杖と小さな布袋を背にしただけの軽装で、今日は途中のゴンバに一泊するのだという。p150


 オムマニペメフム 






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Last updated  2009.03.31 12:35:29
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