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地球人スピリット・ジャーナル1.0

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2009年4月1日

地球人スピリット
・ジャーナル2.0


へ引越しました。

2007.05.31
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カテゴリ:レムリア

 

「神秘体験」 
山折哲雄 1989/04 講談社 

 

   「仏教と瞑想」を読んだ時、あとがきだったと思うが、チョギャム・トゥルンパの葬儀風景が書いてある、と紹介されていたので、関心深くこの本の到着を待っていた。この本このまま新書本の小さな論文だが、それ以外についても、実にたくさんのことが書いてあり、貴重な一冊と言えるかもしれない。今回は、トゥルンパ関連のところだけ、抜き書きしておく。

 かれはアメリカではタレントなみの人気をえていた有名人で、ベストセラーになった著作を何冊ももっていたのである。わが国でも知る人ぞ知るで、現代のチベット仏教に関心をもつ人で、かれの名を知らぬものはおそらくいないのではないだろうか。p83

 
トルンパは、アメリカを舞台にして、まさに八面六臂の活躍をしたチベット仏教の「尊師」であり、精力的な運動家であった。その運動範囲も国際的なひろがりをみせ、人種や階層をこえて多くの熱心な支持者を、その周囲にひきつけることに成功した。
 そのトルンパが、わずか47歳の若さで、突然世を去った。油ののりきった人生の絶頂期に、かれを慕う多くの人々のまえから姿を消してしまったのである。
 詩人のアレン・ギンズバーグはかれの死を悼んで、「師は西欧世界における今世紀最大の仏教の教師であった」とまで激賞した。ギンズバーグは、トルンパが1970年に渡来したとき以来の友人であった。アメリカにはさまざまな仏教のセクトがつくられているが、仏教徒の数は300万とも500万ともいう。そのなかで、トルンパは最高の教師だったと評したのである。
p84

 
アメリカに移住してからも、その多才でエネルギッシュな活動がつづくが、それにもかかわらずかれの生活ぶりは矛盾にみちたものであった。例えば禅の瞑想がいいとなると、ただちにそれを自分の教育方針のなかにとり入れた。それのみではない。かれは大量に酒をのみ、シガーをふかした。そして詩を書いて、愛と性愛を高らかにうたいあげたのである。
 彼はありのままの姿に満足しない人間に冷笑を浴びせ、より高い生活をのぞむ人間に鉄槌を下した。自分自身であることが唯一のみちびきであるといって、もったいぶったことばづかいをいっさい信用しなかった。
p85

 チベット仏教の神秘思想と瞑想技術が、アメリカのポップアート的なカルチャーや、ビート・ジェネレーションの反時代的な意識と結びついて、不思議な魅力にあふれた信仰運動を展開していったのである。p86

 私は、もしもこのトルンパが長生きをしていたら、第二の鈴木大拙になったのではないかとふと思う。かれの説く神秘的な瞑想世界や桃源郷(シャンバラ)のイメージは、何となく鈴木大拙の禅や霊性的世界に近いのである。p87

 それにしても、チェジァム・トルンパは、あまりにも早くこの世を去ったといわなければならない。47歳という年齢は、90歳をこえて死んだ鈴木大拙のちょうど半分にしかあたらない。それだけにまた急逝したトルンパの死を惜しむ声も高く、かれの葬儀は伝統的なしきたりを重んじ、ものものしい雰囲気のなかで思いきり盛大に執行されたのである。p87

 チベット仏教の神秘的な尊師は、こうして昇天した。かれはあのビートの教祖、アレン・ギンズバーグがいうように、たしかに「聖なる野蛮人」の一人であり、「霊的なイリュミネーション」を体現した、「偉大なる教師」だったのであろう。p88






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Last updated  2009.02.11 16:54:33
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