「世界のスピリチュアル50の名著」 エッセンスを知る<1> T・バトラー=ボードン 2007/08 ディスカヴァー・トゥエンティワン 原著 50 Spiritual Classics 2005/5
No.823★★★★★
スピリチュアル、という単語には、さまざまな思いがあり、人によってかなりの違いがある。文化的であったり、学術的であったり、あるいは、国内的なローカルな理解や、欧米のニューエイジ的な流れがあったりして、かなり一貫性のない世界である。
しかし、その範疇の中にある本を挙げよ、という方法で「スピリチュアル」をあぶりだすとすれば、この「50 Spiritual Classics」で取り上げられた50冊の選出には、おおむね賛成できる。この中の3分の1は読んでいるし、他の読んでいない本にしても、ほとんどはその存在を知っているし、いつかはこのブログでも読んでみたい、と思う本だ。
「必読書の要点が5分でわかる!」という触れ込みだが、一冊一冊、5分で分ってしまったら、もったいない、と思う。それなりに時間をかけて、格闘しながら読んでみたい本たちではある。ダイジェストだけでは、ちょっとなぁ。でも、まったく分らないよりもいいかな。
なんの脈絡もなく選ばれた50冊を、カタログ的に読むのは私の趣味ではないし、いままで、そのような読み方をして、ちょっと失敗したな、と反省したことは何回かある。やはり、一冊一冊、自分で見つけては、取捨選択したい。なぜ、50冊なのか、何冊の中からの50冊なのか、51冊目の本は、なぜ51冊になってしまったのか。なぜ50冊の中にいれてもらえなかったのか。
そういう目で見ていけば、この50冊の中から削除して、新たに50冊の中に組み込みたい本も何冊かある。つまり、いつかは、この本の50冊の本をベースとしながら、自分なりの50冊を作り直すという愉しみがでてくるかもしれない。いづれにせよ、この著者の選択眼には、共感のもてる部分が多い。
<2>につづく