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地球人スピリット・ジャーナル1.0

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2009年4月1日

地球人スピリット
・ジャーナル2.0


へ引越しました。

2008.04.14
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カテゴリ:アンソロポロジー


「オカルトの帝国」1970年代の日本を読む
一柳広孝・編著2006/10 青弓社 単行本 294p
Vol.2 No.0049★★☆☆☆

 思えば、確かに1970年代の日本を「オカルト」の面から読んでみようという試みは面白い。戦後世代の青春と、日本の社会の成熟(多価値化)のなかで、人々がどう生きたのかを、当時のベストセラーのリストから読み解こうというのである。共著者達11人のうち4人が70年代生まれ。他の著者たちも最も長老が1957年生まれ、ということだから、1970年代は、著者たちにとっては、リアルタイムに青春を過ごした時代とは必ずしもいえないだろう。

 自らのジェネレーションの意識の再構築を図ったというよりも、社会学的関心から、70年代に何かのビッグイベントを追ったというところだろうか。しかし、それにしても、こうしてベストセラー本からみる日本の精神世界は、ひとことで言ってつまらない。皮相的であり、あまりにあさはかすぎる面が目立つ。

 心霊写真ブームを起こした中岡俊哉が、中国共産党の直属事業部で対外放送を担当していたp164、という経歴を持っていた、とか、1999年7の月が過ぎると、世の中をパニックに陥れた罪で集中抗議を受けたp112五島勉が、「ノストラダムスの大預言」1973年以前には、創価学会のオベンチャラ記事を書いていたなど、たしかに、この本を読まなかったら、知らないで終わったことも多かっただろう。でも、これらのことを知ったからといって、いまさら、日本の70年代を振り返ってみることは、私にはそれほど益あることには思えない。

 逆にいうと、関心を持ったのは、第10章「円盤に乗ったメシア--コンタクティたちのオカルト史」だった。日本の70年代に先立つことアメリカの50年代のオカルト史は、ほとんどブラバッキーの神智学に影響を受けた「亜流」たちの跋扈する世界ではあった。こうして振り返ってみると、この本の編者達のセンスの延長線上で、このアメリカの50年代のオカルトを眺めてみると、じつに皮相であさはかな面が浮き彫りになるわけだが、この中にシャスタ山の記述もあることが、私には目新しい。

 シャスタ山神話には、異人との出会い、惑星旅行、沈没大陸など、アイアム運動以前から、のちの円盤伝説につながるディティールに富んでいたが、いずれも近代秘教の文脈から出ている伝説であった。逆にいえば、ヨーロッパ系アメリカ人たちは、近代オカルティズムを借りて繰り返しシャスタ山に神話と意味を「創造」しようとしたのである。p232

 すなおにシャスタ山賛美を繰り返している本は多いものの、日本においては大きなエピソードを興していないので、日本語文献としては、中立的、あるいは批判的、客観的にこれらの記述をしているこの本は珍しいのかもしれない。

 アダムスキの経歴からして、彼の宇宙人像がチベットのマスターの系譜を引いていることは明らかだろう。しかし、あの無骨なアダムスキ型円盤、あるいは宇宙人たちの日常生活の記述(彼らはプールやテラスつきの家に住んでいる!)などをどう理解すべきか。p238

 アダムスキといえば、私がOshoのサニヤスと取った日に、同じ日本人の別な青年がOshoに直接質問したことを思い出す。「アダムスキの宇宙哲学をどう思いますか?」 Oshoの前に座って、直接一対一で質問することは難しい。彼としても、いろいろな角度で質問したかったのだろうが、限られた時間で象徴的に質問するとなると、こんなことしか聞くことができなかったのだろう。

 その時、私の目の前で、Oshoは、静かに笑みをたたえながら、ただひとこと言った。「Fiction!」

 Oshoはアダムスキやそれにつらなるものどもを、ひとことで断ち切ったのだろうか。あるいは、そのような外側のエピソードに振り回されている青年を瞑想へと向けるために、フィクションとして断ち切ったのか、その真意を私は測りかねている。しかし、もしそれが真実だったとするなら、方便としても「Fiction!」とは言い放たないだろう。

 ときあたかも、FREE TIBETの連呼のシュプレヒコールがこだまする2008年の地球である。人権や文化、政治や経済の面からチベット問題にアプローチすることは、ある意味、容易なことである。しかし、チベットが持ってきた人間意識への遺産を、西洋に移植しようとした動きさえある。これらの面から、チベットの遺産へライトが当たる日がそう遠くないことを願いたい。


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Last updated  2009.01.21 18:52:47
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