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地球人スピリット・ジャーナル1.0

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2009年4月1日

地球人スピリット
・ジャーナル2.0


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2008.07.13
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「永遠の力道山」プロレス三国志
大下英治 1991/09 徳間書店 単行本 256p
改題・文庫本化2004/12
Vol.2 No.0181 ★★☆☆☆

 

 

 リッキー・ドザンは、決して天賦の才だけで生きた人ではなかった。人一倍の努力家でもあった。「プロレス三国志」の名前どおり、力道山、木村政彦、山口利夫らが、日本のプロレス立ち上げの黎明期にあたり、どのような行動をしていたのかを、つぶさに追う。

 そしてその「三」という数字は、力道山が亡くなる直前に、無言で差し出した三本の指の意味の神秘さにもつながっていく。

 力道山は死の床で、集まった者たちに、三本の指を差し出したといわれる。もはや口がきけず、最後の気力をふりしぼって上体を起こし、三本の指を突き出したのだ。そうして、頼んだぞ、とでもいうようにうなずいてみせた。
 謎の三本指については、さまざまな説が飛びかっている。
 「残された三人の子供を頼む、といってるんだ」
 「いや、彼が持っている三つの国際タイトル、インターナショナル選手権、アジアのシングルとタッグの両タイトルを死守しろ、といってるんだ」
 「あれはそうではなく、グレート東郷に支払うべき三千万の金のことだ」
 いずれにせよ、「三」という数字は、力道山につきまとっていた。宿敵ルー・テーズを破ったのが昭和33年、試合はつねに三本勝負、リングのロープも三本である。
 三本の指については、豊登がもっとも的を得ていると思われる。
 「リキ関が一番いいたかったのは、プロレスの火をけっして絶やすな、ということですよ。血のにじむ思いで築きあげてきたプロレスというものに、リキ関の執念はもっともそそがれていたでしょう。しかも、自分の志をまっとうできないうちに、一方的にいのちを絶たれてしまった。無念だったでしょう。その思いが、かならずあったと思います」
 力道山の死後、豊登が実質的な代表で、芳の里、吉村道明、遠藤幸吉ら三人とともに集団指導体制をとることになる。しかも遠藤はオブザーバー的存在であったから、実質は三人なのである。力道山は、そのことを告げようとしたのだ、と豊登はいうのである。
 p256

 豊登についてこの本にはくわしく書かれていないが、他の類書によれば、無類のギャンブル好きだったという。彼は力道山のパートナーを長いこと務めた。力道山の述懐によれば、ある試合の時のこと、豊登はリングの中で自分ばかり戦ってなかなかタッチしなかったという。変だと思いつつようやくタッチして自分がリングの中にでていった。そして、ちらっと見ると、リングサイドに出た豊登の足首を借金取がしっかりと捕まえていたという。

 たびたび行方不明になった豊登。ギャンブルにのめり込み、借金取からも逃げ回っていた。当時のテレビ放送でしかプロレスを知らなかった少年時代の私などは、とても好感をもって豊登を見ていたのだが、そんな裏話があったなんてことは、微笑ましい。いや、それを通り越して、なんともドロドロした人間界の修羅を連想する。豊登の代表時代は、そう長くは続かなかった。

 この本、91年発行の本だが、2004年に文庫本として復活している。まさに力道山は「永遠」である。






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Last updated  2008.07.13 11:21:38
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