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カテゴリ:環境心理学
<1>からつづく
「チベット<歴史>深読みリスト」の中の「カギュ派よく知るために」では、5冊のうち3冊が、チョギャム・トゥルンパの著書が占めている。「解脱の宝飾」が2007/07の発行であり、「西蔵仏教宗義研究5 カギュ派の章」は1987年の八行とは言え、一般にはほとんど入手不可能な「非売品」であることを考える時、過去において、いかにカギュ派についての情報が不足しており、逆に言えば、チョギャム・トゥルンパの人生と著書、そしてその生きざまが、いかに欧米において重要性が高かったがわかる。 この本は、著者が自伝的に語った、出生から教育の過程、そして中国共産党とのかかわりと、そこからの脱出をはかり、インドへと亡命するまでの過程がことこまかにメモしてある。カギュ派の教育システムについての資料性も高いだろうが、また、チベット動乱で、チベットの地を追われた人々がヒマラヤを超えて、逃亡した状況がいかに大変であったかが、克明に記録されている。 私が最初に発した言葉は、オムマニペメフム(観音菩薩に対する願文)であったらしい。もっとも、それを私が正しく発音したとは思えないけれども。p15 いずこにもあるその出生の神秘化ではあるが、チベットのラマ達の共通の態度は、それを認めつつも、いたってそれらを常に謙虚に言っていることだ。 先生は私に、異なる宗教を比較研究し、それらの共通点を説明することを勧めた。彼は、私の他宗派の教義に対する批判に耳を傾け、こう言った。「単に理論のみに走ってはいけない。教えの意味をじっくりと考えてみるのだ。仏陀の教えだからといって鵜呑みにするのではなく、自分自身で吟味しなおさねばならない。中道をとることが大切なのだ。ある教えのを経典のなかに見出したとき、真実それに従おうと思えば、その本当に意味するところを自分自身で探り出さねばならない。知識というものは金と同じ方法で試される。まず精製され、打たれ、磨かれてこそ本当の輝きが出て、純金であることが見出されるのだ。」p110 教育の根本は、場所と時間を変えても、基本はそれほど変わるものではない、ということだろう。 チェンツェ活仏は別れに際し、私にこう言った。「これから将来はあなたを導くことのできる師もいなくなるだろうから、自分で自分を磨き、鍛えなければならない。新しい時代に入ったのだ。仏陀の純粋な教えは一人一人が自分で守り育てていかねばならない。法燈を守る責は宗派全体にあるのではなく個人個人に帰せられる。今までのようなあり方を、今後継続することは不可能になると思えるからだ。私たちはもう教団や体制に依存することはできない。状況は極めて苛酷なものになろう。私たちの多くはすでに年老いている。重責を荷なっていくのはあなた方新しい世代の若者たちである。」p108 つねに時代は若者によって塗りかえられて行く。 教師は、他の人を援助することを拒んではならない。人に教えることによって自分も常に学ぶことができる。これが菩薩道です。菩薩は他人を救済しつつ、自分自身がさらに深い悟りに到るのです。p127 菩薩道、慈悲心は、仏教のおける第一義的なことだ。自らの覚醒を求めることと一対をなしており、往道と還相、愛と瞑想、のように、円環をなしている。 その地域の人々は私が教えを授け、病人は瀕死の人々を助けてくれることを切に願っていた。それをかなえるには、ほとんど毎日僧院を一日中留守にしなければならないので、私は、生徒一人一人にもっと注意を払える助手のケンポが必要になり、ケンポ・ザンデンにこの地位についてくれるように頼むことにした。彼はまたたくさんの講義も引き継いでくれた。私たちはその頃チョジェ・ガンポパの「解脱の宝環」(タルパ・リンポチェ・ギェン)を勉強していた。p151 巻末には「東チベットのカギュ派僧院の管理機構と役職名」というリストがある。21におよぶその階級名を覚えるのは大変だが、チベット本の中にいきなり飛び出してくる名前と役職名はなかなか整理できないが、このリストにあてはめて考えれば、その人のプロフィールがだいぶ補完される可能性がある。
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Last updated
2009.01.31 11:57:49
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