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カテゴリ:agarta-david
ネット社会の動きは速い。この本すでに1年半前の発行の本だから、すでに情報としては古びてしまっているところが多々ある。だいたいにおいて、このタイトルがすでに旧聞化している。2006年の流行語「Web.2.0」を受ける形で2007年初旬に「Web.3.0」としているが、それだけではすでに最新というイメージがなくなってしまっている。 とは言え、当ブログはもともと「ウェブ進化論」に啓発される形でスタートしたわけだから、最後まで、このようなネット社会論には首を突っ込んでいたい。サブタイトルの「リアルとネット、歩み寄る時代」というテーマもなんともぞくぞくとする魅力を感じる。類書も積極的に読みすすめてきたが、著者にはこのほか「Web2.0でビジネスが変わる」、「Youtube革命」などがあり、読みやすく、全体的に誠実さを感じる。 「ウェブ民主主義の始まり」、「ウェブで世論は形成されるのか」、「ネットジャーナリスト、ブログ言論空間のレベル」、「300万人を超えたセカンドライフ」、などなど、興味深いテーマが続くが、当初期待されていたことより、どこか全体的に減速気味な2008年だったのではないだろうか。 逆に「オープンな書き込みは便所の落書きを超えるか」、「ボトルネックと化するスパムメール」、「ケータイ進化論」、「オンラインでのいじめの傾向」、などなど、個人的にはマイナス要素と思えるようなことは、どんどん増加しているようにも思う。 当ブログでは、プログラマー、ジャーナリスト、カウンセラー、というキャラクターを三分して自らの分身を求めてきたが、つい最近、当ブログ大団円に向けて、カウンセラーというキャラクターに集約していこうと思いたったところだ。しかし、現代人が生きているのは、高度にIT化されたネット社会であるし、その外界を見つめ続けるにはジャーナリステッィクな視点は欠かすことはできない。 人類は火を発明してから、おびただしいほどの技術進化を経て、インターネットに接続するようになり、全世界が物理的に情報のネットワーク網を構築することができるようになってきた。 「どこで何をしているのかが手に取るようにわかるようになり」、というところはちょっとオーバーだろうと思う。たとえば、一ブロガーとして、自分自身を表出したい場合と、その挙動を消したい場合があり、積極的に消していることはかなりある。これは誰でもそうだろうし、現在は個人情報保護のもと、情報の扱い方に一つも二つも工夫が必要になってきている。 逆に、じゃぁ、積極的に自分の動きを開示しよう、という人がいたとしても、プライバシーの暴露を続けていたところで、すぐに聴衆の関心は冷め、次の話題へと移っていく。ネットの人々に無視されて腹がたったので、殺人事件を起こして、みんなの関心を集めてやろうと思った、などという心理状態に陥っているのは、ひとりや二人ではない。 ネットは、すでに、ネットとして現代人のインフラとして定着しており、このことを前提に人生を考えていかなくてはならない。さて、人生とはなにか、人生のなかで、大切なものはなにか、という古くて新しいテーマを、さらにあらためて考え続けていかなくてはならない。 13世紀にインドの仏教が滅び、チベットに伝わった仏教後期密教が成熟していった過程には、4000メートルを超える高地の山々と、大航海時代へと向かって人々が地域に根差した共同体のなかで生きていくというライフスタイルがあった。15世紀の新大陸においても、ネイティブ文化が圧迫されながらも、まだまだ、地域の伝統に根ざした独自の文化のなかで、人びとの日々の暮らしは、健全に育まれ続けていた。 しかし、現在においては、よくもわるくもウェブ2.0から3.0、そしてそれを上回る、未知の変化を遂げる社会像の到来が予想されている。しかも急激にやってきている。この時代にあって、人生とはなにか、生きるとはなにか、人間とはなにか、死ぬとなにか、をそれぞれが問うことは、避けて通れない、もっとも大切なテーマだ。この時代においての精神性やスピリチュアリティをこそ、当ブログはウォッチングしていきたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.11.17 23:09:37
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