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直江兼続の『母』にちょっと打たれた。 兼続は『母、危篤』の報を蟄居先の和尚から受けたが、謙信公への義(蟄居を命じられているため)『帰れませぬ』と言い放った。 その実直な兼続の性質を見抜いた和尚は再度『自分を見つめよ』と喝を。 兼続はしばし考え、自分の実直さが今回の不始末の原因と察し母のもとへ。 兼続はこう思っていた。 『殿様でさえ、戦国の世では母親には甘えられないのに!蟄居中の私が何で母の危篤に馳せ参ぜよう!』と『義』を重んじるばかり、目先の大事なものが見えなくなっていた自分に気付いた。 危篤の母は話すこともできず、その姿に兼続は我身の親不幸を嘆き泣き崩れた。 母の四十五日の法要後、母は霊となって兼続の前に現れた。 母は言った。 『あなたは私の誇りです』と。 母は続けて一言。 『信じていますよ』と。 兼続は母親の深遠な愛に自分が包まれていることに改めて気付いた。 私はある時、歳老いた母親に同じことを言われたことがある。 その時、兼続と同じようにこの『袋』(おふくろ)から生まれてきた幸せを感じた。 そして、我身の親不幸を嘆くより、前へ前へ進む勇気を同時にもらった。 │<< 前へ │次へ >> │一覧 │コメントを書く │ 一番上に戻る │ |
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