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2017.03.01
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​ 私と免色は、音が聞こえてくる石の塚へと歩を進めた。
 やはり、誰かが石の下で鈴らしきものを鳴らしているようだ。
 家に戻ってから、免色はこれと同じような出来事を本で読んだことがあるという。
 それは上田秋成の『春雨物語』。

 その中の『二世の縁』について、免色は語り始める。
 その話の中で、主人公である豪農の息子が、夜中に一人で本を読んでいるとき、
 庭の隅の石の下から、鉦(かね)のような音が聞こえてくるのを耳にする。
 人を使いそこを掘らすと、石の蓋をした棺の中に肉体を失い瘦せこけた人がいた。

それは、永遠の悟りを開くため生きたまま棺に入り、埋葬された僧らしい。
免色が持っていたその本を私は譲り受け、話の続きを読むことになる。
そして、彼は私に、不思議な体験をよくするのかと尋ねてくる。
私は、こんな体験は初めてだが、あなたはどうなのかと尋ね返す。

  「私自身は、何度か奇妙な体験をしたことはあります。
   常識ではちょっと考えられないことを見聞きしたことはあります。
   しかしここまで奇妙な出来事は初めてだ」(p.231)

翌日、私は雨田政彦に電話をかけて事情を説明し、
石の塚の下がどうなっているか調べることについて、許可を得たのだった。

   ***

オペラの次は、日本の古典。
今回は、色んな題材がふんだんに取り込まれたお話ですね。
「第1部 顕れるイデア編」の中間地点まで、あとわずか。
少し違った風景が見え始めそうです。





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Last updated  2017.03.01 23:50:42
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