青い郊外の空の下・黄色と緑のセロファンの花たち（旧館）

　さてこの日の写真の続き。中秋の名月の月の出を撮りに行ったときのこと。



　昨日の日記で紹介したBecauseだけれど、Johnの言葉を借りるなら、「Yokoがベートーベンの『月光ソナタ』を弾いていたんだ…、それで『そのコードを逆の順序で弾いてみてくれる?』と頼んだんだ。そしてそこからBecauseを書いたんだ。」ということだ。

　というわけで、ピアノソナタ第14番嬰ハ短調作品27の2『幻想曲風に』 第一楽章をクラウディオ・アラウの演奏で。下の写真は最初から「月光」が撮りたくて撮ったものなので、これを眺めながら曲を聴いていただければととても嬉しい。



　私は演奏としてはヴィルヘルム・ケンプのものがとても好きなのだが、それよりももっと感情的で、これ以上気持ちを込めたらめろめろになり過ぎてしまいそうな、ぎりぎりのところで演奏しているアラウのものが、この写真を撮ったときの私の心情と似ているような感じがして。勿論アラウの演奏もさすがベートーベン第一人者の一人なだけあって素晴らしい。

　少し青っぽくするために、ホワイトバランスをIncandescentに設定して撮影。


　「月光」を撮るつもりでシャッターを押したら、出来上がりが「月の光」になってしまったのが下の写真。



　オーケストラもいいけど、この曲はピアノもやっぱりいい。いいんだけど、私はフランスの作曲家にはあまり通じていなくて、誰の演奏がいいのか分からないのでYouTubeで適当に検索していた（とはいえ、有名曲ほど、どうでもいい、印象に全く残らない演奏も多いので、膨大な時間が費やされつつあった）時に、この演奏に出会った。あんまり美しくて涙が出てきた。



　*写真をクリックしていただくと、拡大サイズで見ることが出来る他、地図にも貼り付けてありますので、撮影地点も航空写真で見られたりもします。


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