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はじめに
この実験の目的は,ディジタル回路の論理設計において基礎となる
2
値論理素子の働きと
論理回路設計の基礎となる考え方を理解することである.実験では,記憶のない論理回路
(
組
合せ回路
)
と記憶のある論理回路
(
順序回路
)
のそれぞれについて回路の実現に必要な知識を
習得する.論理回路を製作するとき,はじめにその回路の仕様が与えられる.工学的観点か
らすれば,その仕様通りの動作をする論理回路をいかに簡潔にかつ冗長なく実現するかが要
求される.これを常に念頭に置きながら,組合せ回路については,論理関数の標準形,回路
の簡略化
,順序回路については,記憶素子であるフリップフロップ
(flip
-
flop)
の働き,回路
の動作を表す状態遷移図をはじめ,乱数発生回路,除算器やカウンタに関する実験を行う.
2
組み合わせ回路
2.1
2
値論理回路
回路はその入力信号と出力信号との対応関係を定めるもので,連続的な値を取る信
号に対して応答する回路と離散的な値を取る信号に対してのみ応答するものとに大
別される.前者はアナログ回路,後者は論理回路あるいはディジタル回路と呼はれる.
入出力信号が
”
0
”
と
”
1
”
の
2
値だけを取る論理回路を特に
2
値論理回路という.たとえ
ば
m
入力
n
出力を考えてみる。入力
m
に対して出力は
n
となる。組み合わせ回路の
場合、出力
n
というものは
m
入力によって一意に決まる.出力が,現在の入力のみ
によって一意的に決まるならば,この論理回路を組合せ回路と呼ぶ.出力が過去の一
連の入力系列の影響を受けるとき,この論理回路を順序回路と呼ぶ.順序回路は記憶
回路を含み,組合せ回路には記憶の機能はない.
2.2
組み合わせ回路と論理関数
組合せ回路は一般に多入力多出力の回路であるが,議論を簡単にするために,回路
の入力端子の個数は
n
のままとし,出力端子の個数を
1
とする.
n
入
力
1
出力の組
合せ回路は,
n
個の入力
1
0
,
,
!
n
x
x
L
の値が与えられると,その出力
y
が一意に決まる
ので,出力変数
y
を
1
0
,
,
!
n
x
x
L
の関数
)
,
,
(
0
,
2
1
x
x
x
f
y
n
n
L
!
!
=
によって表すことができる.変数..