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大日本帝国

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カサブランカ級

カサブランカ級航空母艦はアメリカ海軍の護衛空母の艦級。

カイザー造船の経営者ヘンリー・J・カイザーが提案したプランにより、1943年夏より1年間で50隻もの大量建造が実施された。ほぼ1週間に1隻のペースで建造されたので「週刊空母」の異名を持つ。サンガモン級での経験により艦載機を運用するに足りる最小限の規模で設計された。その構造も建造が比較的容易な商船型を採用。機関も安価で入手の容易なレシプロ機関を用いている。一方で抗甚性向上のため、護衛空母として初めて機関のシフト配置を採用する等、必ずしも「安かろう、悪かろう」の艦ではない。

本級の存在によりアメリカ海軍艦隊や船団の赴くところほぼ全てで艦載機が存在するということになった。

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スペック
排水量 10,400t(満載)
全長 156.13m
全幅 19.89m
速度 19.25kt
武装 38口径5inch単装砲1基、40mmボフォース機関砲16門
艦載機 28機
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戦歴
カサブランカ級の戦歴で特筆すべきはサマール沖海戦であろう。1944年10月25日、カサブランカ級ホワイト・プレーンズ等6隻を主力とする第77任務部隊第4群第3集団(以下「第3集団」)はサマール島沖でレイテ湾突入を目指す日本海軍栗田艦隊(第一遊撃部隊第一部隊・第二部隊)と遭遇。2時間の戦闘の末、ガンビア・ベイ他、駆逐艦、護衛駆逐艦各1隻を喪失。さらにその後、セント・ローが神風特別攻撃隊の突入を受け轟沈。カリニン・ベイも損傷を受ける。この少し前には、同第1集団のサンガモン級サンティーとスワニーにも特攻機が突入しており、わずか数時間の内に5隻もの護衛空母が沈没、または損傷する厳しい戦いとなった。

日本側の視点では、本海戦は戦艦大和や特攻隊が初めて戦果を挙げた戦いとしてよく記憶される。しかし、米軍側から見ると少々様相が異なってくる。第3集団との戦闘により、栗田艦隊は重巡3隻を喪失(1隻撃沈、2隻は航行不能の末に自沈・処分)、大和も魚雷をかわすため進路を大きく狂わされた。艦隊の再集結にも手間取り、レイテ湾突入前に貴重な戦力と時間を消耗することになってしまった。(逆に言えば、第3集団は救援のハルゼー艦隊やオルデンドルフ艦隊到着までの貴重な時間を稼いだことになる。)

この海戦が、その後のいわゆる栗田艦隊「謎の反転」の一因となったことは間違いない。栗田艦隊が第3集団を正規空母部隊と誤認していたという幸運もあったとはいえ、全滅さえ覚悟したという困難な戦況の中、第3集団はよく善戦し、レイテ湾の裸同然の輸送船団と数万の将兵を救ったと言える。後にチェスター・ニミッツは、第3集団をはじめとする護衛空母群の健闘に、最大級の賛辞を送った。

(詳細はレイテ沖海戦の記事を参照の事。)

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同型艦
カサブランカ (USS Casablanca, ACV-55/CVE-55)
リスカム・ベイ (USS Liscome Bay, CVE-56)
アンツィオ (USS Anzio, ACV-57/CVE-57)
コレヒドール (USS Corregidor, AVG-58/ACV-58/CVE-58)
ミッション・ベイ (USS Mission Bay, AVG-59/ACV-59/CVE-59)
ガダルカナル (USS Guadalcanal, AVG-60/ACV-60/CVE-60)
マニラ・ベイ (USS Manila Bay, ACV-61/CVE-61)
ナトマ・ベイ (USS Natoma Bay, CVE-62)
セント・ロー (USS St. Lo, CVE-63):フィリピンを巡る戦いにおいて初めて用いられた特攻機の突入により大爆発を起こして沈没。
トリポリ (USS Tripoli, CVE-64)
ウエーク・アイランド (USS Wake Island, CVE-65)
ホワイト・プレーンズ (USS White Plains, CVE-66)
ソロモンズ (USS Solomons, ACV-67/CVE-67)
カリニン・ベイ (USS Kalinin Bay, ACV-68/CVE-68)
カサーン・ベイ (USS Kasaan Bay, ACV-69/CVE-69)
ファンショー・ベイ (USS Fanshaw Bay, CVE-70/CVHE-70)
キトカン・ベイ (USS Kitkun Bay, ACV-71/CVE-71)
ツラギ (USS Tulagi, ACV-72/CVE-72)
ガンビア・ベイ (USS Gambier Bay, AVG-73/ACV-73/CVE-73):レイテ沖海戦において、戦艦大和の主砲攻撃を受けるものの、装甲が薄すぎて徹甲弾は貫通し海中で爆発。大破するも幸運にも生き延びた。
ネヘンタ・ベイ (USS Nehenta Bay, CVE-74)
ホガット・ベイ (USS Hoggatt Bay, AVG-75/ACV-75/CVE-75)
カダシャン・ベイ (USS Kadashan Bay, AVG-76/ACV-76/CVE-76)
マーカス・アイランド (USS Marcus Island, CVE-77/CVHE-77/AKV-27)
サヴォ・アイランド (USS Savo Island, CVE-78/CVHE-78/AKV-28)
オマニー・ベイ (USS Ommaney Bay, CVE-79)
ペトロフ・ベイ (USS Petrof Bay, CVE-80/CVU-80)
ルディヤード・ベイ (USS Rudyerd Bay, CVE-81/CVU-81/AKV-29)
サギノー・ベイ (USS Saginaw Bay, CVE-82/CVHE-82)
サージャント・ベイ (USS Sargent Bay, AVG-83/ACV-83/CVE-83/CVU-83)
シャムロック・ベイ (USS Shamrock Bay, ACV-84/CVE-84/CVU-84)
シップレイ・ベイ (USS Shipley Bay, CVE-85)
シットコー・ベイ (USS Sitkoh Bay, CVE-86/CVU-86/AKV-86)
スティーマー・ベイ (USS Steamer Bay, CVE-87/CVHE-87)
ケープ・エスペランス (USS Cape Esperance, CVE-88/CVU-88)
タカニス・ベイ (USS Takanis Bay, CVE-89/CVU-89)
セティス・ベイ (USS Thetis Bay, CVE-90/CVHA-1/LPH-6)
マカッサー・ストレイト (USS Makassar Strait, AVG-91/ACV-91/CVE-91/CVU-91)
ウィンダム・ベイ (USS Windham Bay, CVE-92/CVU-92)
マキン・アイランド (USS Makin Island, CVE-93)
ルンガ・ポイント (USS Lunga Point, CVE-94/CVU-94/AKV-32)
ビスマーク・シー (USS Bismarck Sea, CVE-95):硫黄島沖にて特攻隊の攻撃により沈没。
サラマウア (USS Salamaua, ACV-96/CVE-96)
ホランディア (USS Hollandia, CVE-97/CVU-97/AKV-33)
クェゼリン (USS Kwajalein, CVE-98)
アドミラルティ・アイランズ (USS Admiralty Islands, CVE-99)
ブーゲンヴィル (USS Bougainville, CVE-100/CVU-100)
マタニカウ (USS Matanikau, CVE-101/CVHE-101/AKV-36)
アッツ (USS Attu, CVE-102)
ロイ (USS Roi, CVE-103)
ムンダ (USS Munda, ACV-104/CVE-104)


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