敵前大回頭。
丁字戦法の始まり-----------。
ついに今作も3年という月日をかけて完結。
最初はこんな長く見たら覚えてられないのでは?とか想いましたが、それぞれの部でテーマや主となる人物がいたので、見やすかったもんなぁ。
しかも半端ないスケールでの映像で、3部は特に戦いのシーンの過酷さに思わず目をそらしそうになった。
終わってしまうのが寂しい作品。
これが本当に後世に残すべきドラマなんだと思う。
戦争のむなしさや日本人の過去の戦いをまざまざ見せ付けられた形になったもんなぁ。
真之の立てた作戦で魔の10分を乗り切った日本海軍は、あっという間にその戦いの主導権を握ることに。
今度はなんとすさまじい海戦!!
リアルな映像が敵味方の艦隊関係なく広がり、戦いのすごさを物語っている。
こういうのを見ると、本当指揮官ってのがどれだけ大切なのかってのがよくわかる。
指揮系統がしっかりしてなきゃ、こんなの戦えないよ。
爆破シーンとか、これ大丈夫?って位すごかった。
そして、何かを耐えながら、前だけ見続ける真之たち男の姿がとても印象的だった。
ロシアは完全に日本を舐めてかかってただろう。
こんな小さな国に自国の軍事力の象徴でもあるバルチック艦隊が負けるわけがないと思っただろう。
その慢心が、力が、知恵に負けた戦いだったのかもしれない。
そして、砲撃をやめたバルチック艦隊。
東郷に攻撃の停止を求める真之。
だが、ロシア側は艦の停止をしないので、日本側は攻撃をやめられない。
これではいたずらに負傷者を増やすだけ。
やめさせたい日本側。
そして---------ついにロシアは停戦を申し出る。
真之の思いが通じたか。
そして、真之と山本でロシア船へ交渉に向かう事に。
だが・・・あまりにむごいロシア艦の中。
そこで亡くなっていた遺体に手をあわせる真之。
日本側の勝利というにはあまりに無傷の状況。
これが本当に奇跡と言わずしてどう表現すべきか。
ロシアは主要艦のほとんどを沈められる形になってしまったのだから。
この海戦が世界史を変えたことは間違いない。
白人と黄色人が平等の立場に立つ日が来ると・・・。
その頃、お宮参りをしていた季子。
そこへ律や漱石なども駆けつけ、真之の無事を願うことに。
「軍人も文学士もあるもんかい!!」
律の言葉に想いを重ねる漱石。
そして-------ついに海軍の勝利の一方が国へ伝わる。
「大勝利」の号外を握り締め、涙する季子。
国の勝利を知り、息子の無事を何よりも喜んだ貞。
だが・・・まもなく貞は病死。
満州でその知らせを受けた好古。
だが、真之もまた、帰郷は間に合わなかったよう。
出迎えてくれた季子のやさしい姿。
そして・・・しあわせそうに眠りについた母の死顔。
「まっててやるのが母の務めだ」と、亡くなったのはつい先日の出来事だったよう。
母に間に合うよう帰れなかったことを詫び、これからは父と仲良くしてくれと声をかける真之。
そして、自分は世の中のために役にたったのかと問う真之。
「なぁ、母さん」
その夜、眠れない真之。
夜更けに散歩に出ると言う真之を体を張って止める季子。
すると、真之はついにずっと心の中に抱えた思いを吐露したのだ。
「海軍をやめようかと思う」
戦いで人が死にすぎた。
「アシはこれ以上、人が死ぬことに耐えられん」
それを見て来た真之は、自分は坊さんになると言い出したのだ!!
日本人も、ロシア人も等しく、戦没者の供養をすると言い出す真之。
泣き崩れる夫をただ抱きしめてやる季子。
本当季子は包む愛情を持ってるよなぁ。
真之が好きなのだとよく伝わるシーンだった。
そして・・・ロシアにてポーツマス日露講和条約が締結。
小村さん久しぶり~♪
だが、日本に賠償金が支払われなかった・・・。
これが現実。
結局日本は完全な勝者には慣れなかったって事なんだよなぁ。
命の値段が安すぎる。
当然国民は戦争を続けろと迫る。
ロシアの国内事情。
自ら自滅した形になったロシア側に対し、きわどい勝利を続けた日本。
それが日露戦争の真実か--------。
真之が戻ってきて3日。
その日、朝早く出かけた真之。
子規が亡くなって3年。
彼の墓参りをする真之。
そこから見えた景色は・・・三笠を思い出した。
でも、結局海を見て、戦場を思い出した真之は海軍を辞めなかったよう。
真之が草案を考えたという連合艦隊解散の辞。
彼は本当に文学にも優れていたのだなぁと、「本日天気晴朗ナレドモ浪高シ」でも示しているんだよなぁ。
そして、ついに乃木が凱旋。
でも、本来なら英雄と言われてもいいはずなのに、全くそんな扱いではないよなぁ。
司馬さんは本当に乃木に対しては最後まで容赦ないという感じでしたね。
日本の歴史の中、これほど楽天的な時代はない。
被害意識で見ることのみが庶民の歴史ではない。
明治はよかったという。
ここは風景の絵がとても綺麗だったなぁ。
これは楽天家たちの物語。
登っていく坂の上・・・。
いつものナレーションが始まる謙さんの声。
そして---------初めて一緒に釣りをする兄弟。
「兄さん、だんだん」
「お前はようやったよ」
兄の言葉が、真雪には何よりの言葉だったかもしれない。
だが、この先どうなるのか?
それは誰にも分からない。
そして-------49歳で亡くなった真之。
「みなさんいろいろお世話になりました、これからひとりで行きますから」
そう言い残し、亡くなった真之。
退役後は松山で無名の中学の校長を務めた好古。
死の床でもうわごとでずっと「馬引け!奉天へ!!」
未だ荒野をさ迷っている好古。
そんな夫の手を握り、耳元で言い含める多美。
「あなた、馬から落ちてはいけませんよ」
律の言葉に大きな息を吐き、好古はみなに見守られながら目を閉じたのだった---------。
あなたらしいとでも言いそうな困った人という笑みを浮かべて、涙を流した多美が美しかった。
老けメイクもしっかりしてて、江の時もこれ位してくれたらメリハリあったのにとか思っちゃったわ。
最後はとても美しく閉じてくれましたね。
本当すごい兄弟だわ。
陸と海を制覇したに等しいんだもんね。
長い長い物語も、終わってみればあっという間だった。
本当に3年間、見ごたえのある作品をありがとうという想いです。
改めて歴史と戦争の勉強をする機会を得させてもらいました。
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