テーマ:洋楽(3285)
カテゴリ:洋ロック・ポップス
クリスマスに聴きたい名曲 ~その4: 四半世紀前のクリスマスソング(PART 2)~ 25年前の1984年、この年の暮れにクリスマスソングとしてヒットしたのは、前回の「ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス?」だけではなかった。現在ではこの時期の定番曲となったもう一つのクリスマスソングが同じ年に登場し、チャートを賑わした。ちなみに当時の1位は「ドゥ・ゼイ・ノウ~」、2位がこのもう一つの曲というものであったが、その後、この曲は「ドゥ・ゼイ・ノウ~」と同様に、いやそれ以上に、有名なクリスマス曲として人々に記憶されるようになる。 それが、当時人気絶頂にあったイギリスの2人組ユニット、ワム!(Wham!)の「ラスト・クリスマス(Last Christmas)」。日本ではテレビドラマの主題歌に使われたり、オリコン洋楽チャートで不動の記録(連続してはいないが、30週1位の記録)を持つなどし、特に人気が高いクリスマスソングである。 タイトルは"去年のクリスマス"の意味で、早い話、切ない失恋ソングである。1984年当時、まだ21歳だったジョージ・マイケルが作詞・作曲を手がけた。ジョージはこの同じ年、「ケアレス・ウィスパー」(ちなみに日本では、西城秀樹が「抱きしめてジルバ」、郷ひろみが「ケアレス・ウィスパー」としてリアルタイムでカヴァー)を発表していた。この「ケアレス・ウィスパー」は、日米ではワム!名義だったが、欧州や豪州ではジョージ・マイケル個人の名義で発売され、ジョージ個人の力量を大きく示すことになった曲だ。その流れの中で、「ラスト・クリスマス」は名義上こそワム!のシングルとしてリリースされたものの、若干21歳のジョージの音楽的才能が存分に発揮された曲と言えるだろう(余談ながら、その才能はワム!の解散→ソロ活動開始でいったんは花開いたものの、その後はレーベルとの裁判、公衆わいせつ罪で逮捕→ゲイ・カミングアウト、薬物使用騒ぎと、その才能がくすぶり続けているのは実にもったいない)。 この曲は数々のカヴァー・ヴァージョンを生み出してきたことでも知られる。日本で記憶に新しいのは2008年のEXILEのカヴァーであろう。ただし、このEXILEヴァージョンは、日本語の訳詞が字余りし過ぎというセンスのなさゆえに筆者は大嫌いだ。そんなわけで、楽しむのならぜひ原曲を。ワム!のものは、本来のシングル・ヴァージョンに加え、"プディング・ミックス"、"リミックス"のあわせて3ヴァージョンが存在する。個人的にはその当時にレコードで繰り返し聴いた"プディング・ミックス"がいちばんしっくりくる。 [収録アルバム] Wham! / If You Were There ~The Best of Wham! (1997年、ベスト盤) Wham! / Music From The Edge Of Heaven (1986年、pudding mixを収録) その他、クリスマス曲のコンピ盤にしばしば収録(オリジナルのシングル・ヴァージョンが収録されていることが多いようです)。 参考(前後の記事のリンク): クリスマスに聴きたい名曲~その1~ イーグルス「ふたりだけのクリスマス(プリーズ・カム・ホーム・フォー・クリスマス)」へ クリスマスに聴きたい名曲~その2~ ジョン・レノン&オノ・ヨーコ「ハッピー・クリスマス(戦争は終わった)」へ クリスマスに聴きたい名曲~その3~ バンド・エイド「ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス?」へ ランキング投票: お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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